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起きぬけのひとコマ
高原 修一/文


 ダバサ〜 グッ!モーニングエブリワン! サバディー サバダッササンサン サバディー 君か…

 

 バン!

 

 ふぁぁ〜……ふぅ…オッス、オラ厚志。いっちょやってみっか〜。

 

 ・・・っと、おはようございます、速水厚志です。寝起きのせいでしょうか頭の中も、つむじ辺りの髪の毛も、フワフワです。

 

 爽やかな目覚めを提供してくれたのは、休日に趣味で作ったお手製時計、セクシー目覚し君2号です。ちなみに、1号は寝ぼけて踏んづけた時に壊れてしまいました。

 

 短針が示している時刻は、日本中のママさんがエプロン姿で包丁振るう朝6時。お外ではスズメさん達がピーチクパーチク、電線やらブロック塀やらの上で朝の井戸端会議中です。

 

 新しく買い揃えたノートの2〜3ページが字で埋まり、頭も体も新学年にも慣れてきた5月の頭。

 

 今日は日本国籍なら誰しも恩恵を受ける、ゴールデンウイークの2日目です。昨日に続いて今日もお日様は上機嫌で、天気予報士はプライドを保てたようです。

 

 あ、布団干すなら今日が良いかな

 

 僕は右手の親指と人差し指をぱちんと鳴らし、さっきまで無限の安息を与えてくれていたベッドから、遊び毛が出ないのが売り文句のネオシルクカーペットへと降り立ちます。

 

 もぞもぞ

 

 「ん〜…」

 

 灰色のパジャマの、寝ているうちに膝までめくれたズボンを直していると、いまだベッドで安らいでいる僕の彼女(エヘヘ…)新井木勇美さんの声が聞こえてきました。布団に隠れているのはおでこから下で、見えるのは彼女の短めの髪の毛くらいです。

 

 もう少し寝かせてあげたいところですが、それだとせっかくのこの日和に布団が干せません。そろそろオハヨウしてもらいましょうか。

 

 ほ〜ら朝だよ〜、今日もいい天気だよ〜

 

 ガバッ

 

 ベッドメイキングの看護婦さんよろしく、通販で買った2セット9800円の掛け布団をぶわっと空へ舞わせます。ちなみに、使っていない掛け布団の片割れは、押入れの中で来るかもわからない出番をじっと待っています。

 

 布団干しちゃいたいから、起きた起きた

 

 「ぅ〜…ねむいぃ〜」

 

 覆い隠すもののなくなった顔に降り注ぐ万人への恵みを、彼女はドラキュラのように嫌がり、大きめのそばがら枕へ突っ伏してしまいました。眠いよ光線全開の彼女が着ている薄いピンク色をしたパジャマの背中には、顔を洗っている子猫がプリントしてあり、対照的なことおびただしいです。

 

 ほら、今日も絶好の布団干し日和だよ

 

 「………ぐぅ〜〜」

 

 今日はなかなかしぶといです。昨夜 は 何もしないで寝たのに……

 

 勇美さん、本当に寝ちゃってるの〜?

 

 「ぐぅ〜ぐぅ〜〜」

 

 …寝息じゃなくて、思いっきり口で言ってます。息苦しいのか、勇美さん…彼女は時々もぞもぞと姿勢を変えていて、それがまた微笑ましいほどにわざとらしいです。

 

 ・・・・・少しいたずらしてみますか。

 

 ついっ

          ビクッ!

  

 僕は無防備に上を向いている彼女の背中のくぼみを、人差し指で線を書くようになぞってみました。さすがに不意をつかれたようで、指を立てたとき背中がぴょんと跳ねたのがはっきりわかりました。

 

 「…ぐぅ〜」

 

 もはや意地になっているのでしょう、まだおはようをしてくれません。続くであろう僕の攻撃に備えているのか、体に力がはいっているのが、枕の上にできている両手の握りこぶしではっきりわかります。

 

 フッフッフッ

 

 古いアニメの悪役のように笑うと、僕は勇美さんのパジャマのズボンに両手の親指をかけて、一気に引きずりおろしました。ふくらはぎの辺りで勢いを緩め、あとは引っかからないようにゆっくり剥ぎ取ると、白地に水色の線(ストライプって言うのかな?)の入ったショーツに包まれた小さくてまんまるなお尻と、細くて白い両足が僕のスクリーンに映し出されました。

 

 すりすり

          ビクビクッ!

 

 手にしているパジャマのズボンをカーペットの上に落し、ベッドの上に膝をつくと、僕は目の前で晒されているプニプニとハリのある二つの太ももの間に指を忍ばせ、ショーツにうっすらと入った縦スジを軽く指でなぞりました。

 

 「んん…」

 

 触っているうちにだんだんと湿り気を帯びてきたショーツは、布地が透けて内側に隠れた柔らかいところにぴったりと張り付いています。小さな足の指にぎゅっと力がこもっているみたいで、勇美さんの作っている握りこぶしは2つから4つになりました。

 

 しゅりしゅり…ツプッ

             「ひゃぁん!」

 

 ショーツをずらして露わになった、茂みの薄いピンク色のスリット。人差し指をもぐりこませると中の柔肉がヌルヌルプリプリして、それでいて指の進行を阻むかのように締めつけてきます。

 

 クニュクニュ、グニュ

 

 探索員を2本に増やして、男を狂わせる洞窟の柔肉の壁を指の腹で練るようにして探り、女の子の感触を楽しみます。

 

 「はあ・・はっ・・あくぅ・・くふっ・・・ふぅ」

 

 むきだしのお尻を震わせている勇美さんは、もう寝たふりなんてどうでもいいみたいで、耳をくすぐる喘ぎ声を枕に向かって洩らしています。実に悩ましい彼女の姿にあてられて、僕のズボンの下のイタズラ小僧は、早く洞窟を探検したいと元気いっぱいです。

 

 ツプッ

 

 そろそろいいかな…

 

 柔肉を弄る指を抜いて、そっと呟いた一言。勇美さんは僕のその一言を待っていたかのように、枕を抱いていた右手の人差し指と中指を自分の柔らかい所に押し付け、チョキを作るように縦スジをおし広げました。

 

 かなり興奮しているようで、勇美さんのピンク色の柔肉からは蜜が滴り、いつも皮に包まれている小さなポッチは、ルビーのように赤く膨らんでいます。

 

 肩越しに向けられる熱っぽい視線は、いつも愛しあう時にいう言葉の変わりの様に、僕へ催促します。

 

 じゃ、いくよ…

 

 枕に押し付けられた勇美さんの頭がすこし動いたのを見て、僕は穿いているズボンとパンツを下にずらし、彼女の腰を抱くと、ぴょんと出てきた僕のものの頭を彼女の柔らかい所にあてがって、腰をゆっくり前へ動かしました。

 

 ツププププ…

         「んふぁぁぁ…」

 

 初めてのときから今まで何べんも行き来ているそこは、まるで使い慣れた刀の鞘のように僕のものを受け入れてくれます。ぬかるんだ柔肉の壁を滑り、彼女のなかの一番深いところまで行き着くと、僕は腰の動きを止め、住みなれた洞窟の感触を楽しみます。

 

 指の時よりはるかに気持ちいいぬるりとした締め付けと温かさにため息をつくと、僕は彼女の出口へ向かって、再び柔肉の壁を滑り始めました。

 

 ニュプゥゥ・・ツプププ・・ニュプゥゥ・・ツプププ

 

 少しずつ動きを早めながら、僕は絡み付いてくる彼女のなかをかき分け、ひたすら行ったり来たりします。僕のものが出てくるのと一緒に彼女のピンク色のぴらぴらがちょっとめくれて、なんだかすごくエッチな感じです。

 

 「っ・・ふっ・・あつしくん・・気持ちいいよぉ・・ふぁ・・はぁ」

 

 しだいに僕と勇美さんの息づかいが荒くなっていき、心と体の昂ぶっていきます。

 

 朝の寝室に響く、ぬかるみを踏むような粘着音と肉を打ち付けあう音と、ふたりの合った息づかい。どんどん湧き出してくる彼女の蜜が粘着音を大きくし、激しくなる腰の動きがふたりの息づかいを高めます。春先のまだ涼しい時間帯だというのに、ふたりの背中にはじっとりとパジャマが張りつき、首筋にはいくつも汗が伝っています。

 

 

 パツン・ジュプッ・ツブッ・パン・ツパン

 

 「はぁ・・ひっ!・・ふぁぁ・・あつしく・・ん・・もっとぉ、めちゃめちゃにしてぇ!」

 

 勇美さんのとろんとした声のはしたないおねだりに、僕は掴んでいる腰に力を込めて、柔肉の壁を削るかのように腰を打ち付けました。削岩機のような動きに、ふたりの快感はみるみる積み重なっていきます。

 

 僕のものが行ったり来たりしているところのすぐ上で、ちっちゃな穴が閉じたり開いたりしています。勇美さんの腰にあてた左手を離すと、僕はとろとろ滴ってくる蜜を人差し指に塗り、電灯のボタンを押すような気軽さで、その穴へともぐり込ませました。

 

 ツプ

          「あひぃぃぃ!」

 

 思いがけない所からの攻撃に、勇美さんは悦びのこもった声をあげ、背中をのけぞらせました。爪がすっかり隠れるくらいまでもぐらせると、周りをなぞるようにグニグニと指を動かし、柔肉の壁とまた違った強烈な締め付けを楽しみます。

 

 「ふぁっ・・はん・・あつしくぅん・・ぼく・・もう・・らめぇ」

 

 うん・・僕もそろそろ…

 

 お互いの昂ぶりは沸点まで高まり、僕はその時めがけて一気に彼女のなかを駆け走ります。

 

 僕のものが彼女の一番深いところまで来た時、

 

 「あっ・・はっ・・ふぁあ・・ひああああ!」

 

 勇美さんはひときわ大きな声をあげ、細い体をぶるぶると震わせてました。それと同時に、彼女のなかが僕のものをちぎらんばかりにギュウギュウと締め付けました。

 

 勇美さん・・ううっ!

 

 ビュッ・ビュプッ・ビュルルルッ・ビュッ・・ビッ

 

 勇美さんに遅れること少し。僕は喉の奥から彼女の名前をしぼり出すと、うめき声と一緒に彼女のなかの一番深いところ目がけて、溜まりに溜まった劣情の塊を一気にぶちまけました。

 

 ふぅぅぅ…

 

 僕は胸に溜まった息をじわ〜っと吐き出し、枕の端を握り締めてベッドへ体を預けている勇美さんからゆっくりと身を離しました。

 

 彼女のなかから引きずり出した僕のものは、ねっとりとした糸で柔肉の壁と繋がっていて、立ち込める匂いとその情景に、頭がおしくらまんじゅうをされたようにクラクラします。すっと糸が切れると、吐き出された僕の劣情の塊が勇美さんのなかからどろりと溢れ出てきました。

 

 骨まで染みる倦怠感に僕は佇まいを直すこともできず、勇美さんの横へと倒れこみました。シーツに顔半分を埋めながら彼女の顔をちらり覗くと、切なそうな瞳が僕の目とぴったりでくわしました。

 

 勇美さんは可笑しそうに目を細めると、僕の首に細い左腕を回し、自分の顔を僕の近くまで運んできました。

 

 僕は目を瞑ると、目の前に差し出された愛しく可愛い女性の唇に、自分の唇をそっと重ねました。

 

 「ん…」

 

 ただ唇を重ねるだけでしたが、舌を絡めるそれよりもずっと胸が熱くなりました。人間の一番の性感帯は脳だと、誰かが言っていたのを思い出します。

 

 やがて唇が離れると、目を瞑ったふたりはそのまま睡魔さんに誘われるがままに、体を寄せあって夢の国へと駆けて行くのでした。

 

 

 

 夢の国へと足を踏み入れる一歩手前で、僕はとても大事な事を、今更ながらに思い出したのです。

 

 そういえば、布団干してなかったなあ……と

 

 終

 


解説

 おちゃらけ気味の話だと結構筆が早いということに気がついた修一です。エッチなしだともっと早いんだけどなあ…

 凰牙さん、マジックさん、plusさん。作品の感想どうもありがとうございました(嬉しい)

 


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