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その日、海豚と巽は金山駅のコンコースで路上演奏会[ストリート・ライヴ]を敢行していた。
(デートに行くのに、なんでギターなんか持っていくのかと思ったけど・・・)
海豚は何曲か歌い終えたあと、ふと巽を見つめた。
(ギター・・・上手いんだ・・・)
関心と尊敬の眼差しを受け、巽は海豚と目があった。
「海豚・・・歌唄うの上手いね」
なんとはなしに誉められて、海豚はこそばゆくなった。
「え、ええ・・・オジサンやオバサンたちにせがまれて、良く唄うんですよ」
ちなみに、唄ったのは・・・。
「リンゴの唄」、「東京ブギウギ」、「あずさニ号」、「モスラの唄」、「飛んで来いモスラ」、「津軽海峡冬景色」、「河の流れのように」、などなど。
マニアックな二曲を除けば、確かにオジサンオバサン受けは間違い無かった。 事実、出勤途中の中年サラリーマンやパートのオバサンが、海豚の歌声に聴き入っていた。 ・・・まあ、本人も『歌手になりたい』という夢もあって、練習した成果でもあるのだが。
「海豚って、最近の曲はあんまり知らないんだな。 知ってても、マニア受けのものだし」
「ごめんなさい・・・」
休憩ついでに、近くのロッテリアで昼食を食べながら、そんな他愛も無いことを話していた。
「いや、逆にすごいよ。 特に『飛んで来いモスラ』なんかは」
この曲は「モスラの唄」を日本語にアレンジしたものである。 冒頭の「モスラ〜ヤ、モスラ〜」は同じなのだが、それ以降の歌詞が、タイトル通りにぶっ飛んでいる曲なのだ。
(みなさんも、是非探して聴いてみて欲しい。 by 天船)
「それに、俺が教えてやるからさ、それなりにいい曲をさ」
巽に教わってもらい、海豚はそれを口ずさんでみた。
「なんか・・・元気が出そうな歌ですね・・・」
教えてもらったのは・・・これまたマニアックな曲だが・・・『Angel Hart』という曲だった。 その歌詞を海豚がなぞっている・・・。
不思議、こんな気持ち初めて・・・素直にほら、笑えるなんて・・・天使が今、ささやく・・・もう少しよ・・・♪
落ちこむのは今日で、やめるよ・・・負けん気だけ、宝物だね・・・なりたい自分、みつける・・・見ていて、AngelHart!♪
「いい曲ですね・・・」
「だろ? カラオケにリクエストしてたら、仮で入るようになったんだ。 今度、またデートする時は、二人で唄おうな」
「はい!」
歌詞の通り、素直な微笑みで答えた。 しかし、海豚にとって、それは不思議でも何でもなかった。
(巽さんのこと・・・愛してるものね・・・)
と思うと、夕べ、肌を重ねた時のことを思い出して、顔を朱く染めたりする。 表情がコロコロと変わるところはあどけなく、また、可愛いところでもあった。
・・・時は過ぎ、午後14:54。 もしくは、もうすぐ三時という時、二人は何気なく道路を歩いていたが・・・。
ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!
「な、なんだぁ!?」
突然の雨に、巽も虚を突かれた。
「とりあえず、どこか雨のしのげる場所を!」
「そ、そだな!」
二人は全力疾走した。 巽は海豚と合わせているので、全力とはいかなかったが。 とにかく走って、ようやく辿りついたのは・・・。
「こ・・・ここって・・・」
「ら・・・ラブホだな・・・」
略しても中身はそのまま、ラブホテルであった。
「いやなら、別のとこ、探したほうが良いぜ。 そうでなくとも、補導されちまうよ」
「どっちにしても・・・ずぶ濡れになっちゃってますけど・・・」
我慢しますと言って、走り出そうとした刹那。
「あの、お二人は・・・」
『え!?』
後から声を掛けられ、驚いて振り向けば、そこには、リポーターらしきマイクを持った女性と音声兼カメラマンの男が、二人に訊ねていた。
「断りますけど、顔と声、ちゃんと変えてくださいよ。 景色とかも全部モザイク入れてね」
巽は海豚を背に庇いつつ、カメラクルーの二人を睨んだ。
「・・・まあ、変えなかったら訴えるから、それくらいは、わきまえていると思うけれどね・・・」
「わ・・・わきまえてますとも!」
リポーターが憤慨した顔で言うと、気を取り直し、巽にインタビューを試みた。
「最近の性犯罪の低年齢化について?」
と言われれば・・・。
「両人が想い合ってるのなら・・・勿論、ちゃんと避妊してだけど、問題無いと思うよ。 だけど、一方的なら当然、犯罪だわな。 特に『女は男に服従してればいい』なんて考えてる下郎は、女の子たちにとっては無論、俺にとっても敵だよ。 俺自身、そんなことで、自分の彼女を泣かせたくはないしね」
「もしかして、後に隠れてるのが?」
と、カメラを巽の右肩後ろに向けるが、とっさに左肩後ろに移動させた。
「・・・前言撤回。 彼女は、俺の・・・将来の家内なんだ。 家内を傷つけるんなら、音声だけにしてくれないか? コストも安いし。 とにかく、カメラが苦手なんだよ、家内は」
「・・・・・・」
渋々、カメラを止め、しかし、音声のマイクでしっかりと録音していく。
「家内って・・・もしかして、誓い合った仲?」
少しプライバシーに触れてるぞ、と思いつつ・・・巽は言った。
「ああ。 尤も、先に初夜を迎えたけど、まだまだ、コレから先が大変なんだよな・・・」
「巽さん・・・」
か細い、しかし、マイクには僅かにして撮られていた声だった。
「なお、場所はとあるラブホテルだけど、別に家内にやましいことも、文科省の好きな『不健全な行い』をするために来たわけじゃない。 急な雨で、雨宿りを探したら、ここに辿りついただけということで、決して他意はないことを、誤解の無いように明言しておきます。 俺たちの所為で、全ての少年少女が不健全と見られたくないしね」
巽は熱弁をもって、マスコミに宣戦布告した。
「は、はあ・・・」
リポーターは呆然と巽をみやった。 音声も口をあんぐりと開けていた。
「い・・・以上、いやにしっかりとした考えを持った、青年からのインタビューでした」
我に帰って仕事を打ちきった。 しかし、未だに雨はやむ気配がない。
「そういや、明日、学校だったろ?」
「・・・でも、創立記念日で、三連休だったんです・・・」
「そっか・・・ま、なんにしても洗濯しなきゃな。 服とかさ」
「いいんですか? 洗濯機を使わせて頂いて・・・」
「いいのいいの。 第一、俺も覚えにゃならんことだしさ。 家事を君一人に任せるほど、下郎じゃないよ」
「巽さん・・・」
その様子を、リポーターが密かにデジカメを二人に向けていた。
「さて、と・・・あたしらもあしどめ食らっちゃってるし、ここにいると寒いし、中入りましょうか? この子たちと」
「ええっ?!」
その会話を聞いていた二人も、内心で音声の男に同意した。
「馬鹿、あたしはシャワー浴びてさっぱりしたいだけよ。 第一、あんたにゃ後ろしか貸せないわよ」
「ちぇ・・・」
「断っとくが、家内も駄目だぜ。 したかったら、自分で見つけるか、慰めてるかしてればいいさ」
巽にも言われ、かなりむかついたが、それは一気に冷めてしまった。 巽の氷点下二桁の視線によるものだった。 無言で、「海豚に手を出したら、一生後悔させるぜ」と言っていた。
「ま、海豚の身体も温めてやらんとな。 あとは本人の意向だけど・・・」
巽の問いに海豚が頷いたので、リポーターの自腹でホテルにチェックインすることになった。
「あ・・・あの、巽さん・・・」
海豚が少し恥らいながら、巽に懇願した。
「シャワー・・・一緒に入ってくれませんか?」
「!?」
昨日の今日である。 まあ、その気になったとて可笑しくは無いのだが・・・。
「・・・その代わり、触るだけな?」
巽の問いに、海豚は安心して微笑んだ。
部屋に入った一行は、海豚と女性キャスター・・・名を大佐古と名乗った・・・が先にシャワーを浴びた。 大佐古も先に浴びたいと言うことで、巽は海豚とシャワーを浴びるのを断念せざるを得なかった。 無論、一番悔しがったのは海豚自身だが、ま、後のお楽しみとして取っておくことにした。
「ふぃ〜・・・温まるぅ〜」
大佐古を見つめ、ついで自分の身体を、海豚は代わる代わる眺めていた。
「はぁ・・・」
なんとはなしに溜め息が出てしまう。
「なによ、辛気臭い溜め息なんか出して」
大佐古が視線に気付いて、海豚を問い詰めた。 海豚は羨ましそうに大佐古を見遣った。
「胸・・・大きいんですね・・・・・・」
「へ? 胸?」
確かに、海豚が見ていたのは、自分と大佐古の胸だった。
「ま、まあ・・・ね。 気が付いたら、こんなになってたけど」
「私は・・・ちょっと、ね・・・」
海豚は自信なさげに自分の胸を手に当てた。
「これは個人的に訊くけれど・・・あの男の子と・・・したの?」
問われ、顔を赤らめて海豚は頷いた。
「実は、夕べが・・・初めてで・・・」
「昨日が、初めて?!」
最近過ぎて、大佐古は驚愕[ギョッ]とした。 海豚は更に顔を朱くした。
「な・・・流さないでくださいね、これだけは・・・」
「あったり前よ!」
大佐古は胸を張って誓約した。 海豚は安堵の微笑みを浮かべ・・・大佐古はその表情に、胸を打たれた。
(かっ・・・可愛いぃ!!)
と、思ったのも束の間、海豚はそそくさと出て行った。
「・・・って、あたし、レズの気でもあるのかな?」
大佐古は胸中で肩を竦めた。
「た〜つみさん!」
替えの服が無いとは言え、バスタオル一枚で出てきた海豚は、かなり色っぽく艶やかだった。
「温まったか? 海豚」
「え、ええ・・・まだ、大佐古さんが入ってますけど・・・って・・・・・・!」
シャワー室の方を見て、海豚は愕然とした。
「が・・・ガラス張りだったんですか!?」
「・・・でも、後ろ向いてたけどな・・・」
巽が真剣な目で言ったので、海豚はそれを信じた。 事実、巽は音声の男・・・名を長嶺[ながみね]という・・・と後ろを向き、自分と彼に愛刀『黒潮』を当て付けていた。 自分以外の男に海豚の肌を見させたくなかったし、逆に海豚以外の女性の肌を見るのを憚[はばか]ったのだ。
「あとで、存分に眺めてくださいね・・・」
少し顔が赤いのは、シャワーの所為だけではなかった。
「巽さん・・・上、着なくて平気ですか?」
「いや、少しだけね・・・だから・・・・・・」
と、巽は海豚をベッドの上に呼び・・・後ろから海豚を抱いた。
「人間湯たんぽ・・・なんてね」
「もう、巽さんったら・・・」
その様子を長嶺は羨ましそうに見つめた。
「いいね〜・・・可愛い彼女がいてさ・・・」
「そりゃ、半分違うぜ? 海豚は俺の家内なんだから」
巽は自慢げに言い、海豚の髪を撫でた。 しっとりとした髪はシャンプーの香りが芳[かぐ]しかった。
「俺の・・・一番、護りたい女の子なんだから・・・」
海豚を抱く腕に、僅かに力が篭った。 海豚は愛おしそうに巽の腕に触れた。
「まったく・・・見せ付けてくれるわね・・・」
バスローブを羽織った大佐古が少し憤慨して言うが、只のヤキモチであった。
「あんたたちも浴びたら?」
「そうっスね」
長嶺はそそくさと入って行った。 巽は名残惜しそうに海豚から離れ・・・大佐古に駄目押しをした。
「たとえ女同士でも、海豚に変な真似、しないでくださいね!」
そして、シャワーを浴び始めた。 大佐古はモノ珍しそうに巽を見遣った。
「今時、一途で彼女思いの彼氏だねぇ〜・・・」
大佐古のセリフに海豚は微妙に訂正した。
「私の!・・・・・・将来の旦那様ですよ・・・」
否定しようとして、声を荒げさせ・・・慌てて、抑えこんだ。
「あんたも、想ってるんだね、彼をさ・・・」
海豚はこくりと頷いただけだった。 ほどなくして、巽がタオル一枚で上がってきた。
「寒いし、布団に潜ろっか?」
「はい・・・」
巽と海豚はその格好のまま布団に潜った。 お互い抱き合い、しかし、それ以上のことはしなかった。 バスローブを羽織って上がった長嶺は、珍しそうに二人を見た。
「だけど、どうせだから、しちゃおっか?」
「す、するってぇと・・・ナニですか?」
長嶺は期待の眼差しを大佐古に向け・・・彼女はやれやれと肩を竦めた。
「言っとくけど、後ろだけよ。 前にやったらセクハラで訴えるから、そのつもりで」
じゃあ、最低でも百万単位で搾り取られるな・・・と、巽は胸中で毒づいた。
「巽さんも・・・我慢しなくていいですからね・・・」
大佐古に感化されたのか、海豚も巽に、そう微笑みかけた。
「んじゃあ・・・君が良いって言うなら・・・」
と、海豚に口付けした。 浅瀬から、一気に深海へと潜るような、深い接吻。
「ふぁ・・・ぁん・・・・・・む・・・んふぁ・・・」
情熱的な口付けを目の当たりにして、大佐古と長嶺は度肝を抜かれる思いをした。
「大佐古さん・・・オレも・・・」
「仕方ないわね・・・」
ローブを脱ぎ捨て、大佐古も長嶺に口付けを交わした。
「ひゃん・・・・・・巽さん・・・もっと、吸って・・・」
巽は海豚の胸を吸っていた。 右胸を吸い、立ち始めた頂きを軽く噛む。
「ひゃぁぁぁぁぁぁんっ・・・・・・た・・・巽・・・さんんっっっ・・・・・・」
同時に左胸を優しく捏ねる。 巽の指の動きに張りのある胸は、優しく巽の指を包む。 弾力で指が押し返される。 また頂きをつねり、軽く噛む。 心地よい電流が、海豚を『少女』から『女』にさせていく。
「はぁぁぁぁぁぁ・・・・・・た・・・つみ・・・さんんんっっっっ・・・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁん・・・」
「はぁんっ・・・あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ・・・そこ・・・そこぉぉぉ・・・・・・!」
大佐古も双丘を揉まれ、官能のメゾソプラノを唄う。 海豚も淫猥なソプラノで唄う様は輪唱のようだった。 やがて、上半身から下半身へと移り変わる。 二人の秘所は大海嘯が発生していた。
じゅぁぷぅ・・・
「タコで責めたるぜ」
海豚への胸の愛撫をやめず、秘所で指を泳がせた。
じゅっ・・・ざゃぷゅぅ・・・ぴゅちゃ・・・
「はぁぁぁぁ・・・ああぁぁぁぁ・・・たつみ・・・さ・・・んんっっっっ・・・・・・・もっと・・・もっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・!」
海豚の要望に、巽は指の動きで応えた。 平泳ぎからクロールに切り替えた。
「ひゃゃゃゃゃゃゃん・・・す・・・すご・・・いぃぃぃぃぃぃ!」
大佐古は秘所を口で責められ・・・真珠を吸われてメゾソプラノを響かせた。
「たつみ・・・さん・・・も・・・もう・・・!」
海豚が巽の頭を抱いた途端、津波が疾[はし]った。
「あぁぁぁぁ・・・・・・ひゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃんっっっっっ!!!」
「あああ・・・・はぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!」
大佐古も達して、二人の男に潮が掛かった。
「たつみさん・・・どうぞ・・・」
海豚は達した疲れも気にせず、巽に向け脚を広げた。 巽の「ホットスポット」はためらうことなく、海豚のもとへと沈んだ。
「はぁぁあぁぁぁぁぁ・・・・・・」
海豚が巽を迎え入れると、暫らく動かず、深い口付けを交わす。
「んじゃあ、こっちは・・・」
大佐古は長嶺のサオを双丘で包み込んだ。 パイズリをする気だ。
「き・・・もちいい・・・ッス・・・!」
ソレを包み、舐めあげ、胸は柔らかく形を変えた。
「海豚・・・昨日の今日で、痛くないか?」
巽が心配そうに問うので、海豚は嬉しそうに微笑んだ。
「大丈夫です・・・・・・さ、動いてもいいですよ・・・」
可愛らしい微笑み。 愛おしく、巽の護るべき少女の、彼のためだけの微笑み。 その額に口付け、穏やかなストロークで動き出す。
じゅる・・・じゅぁる・・・。
「はぁぁぁぁぁ・・・きもち・・・いいですぅぅぅぅ・・・」
淫猥な交響曲が奏でられる。 指揮者は自分たちの性欲と、愛情。 特に、巽と海豚に関しては、それが当てはまるだろう。
海豚は目で懇願すると、巽はストロークを強くした。 同時に巽は倒れ海豚がまたがり・・・騎乗位で突き始めた。
「はぁっあぁっあぁぁぁぁっ!・・・た・・・つみ・・・さん・・・・・・も、もう・・・・・・!」
騎乗位で海豚が達した。 巽は未だに元気で、海豚の中に潜ったまま、彼女に口付けをした。
「少し、休むか?」
「大丈夫・・・・・・それに、巽さんもまだ、満足されていないでしょ?」
「ま、まあ・・・ね」
「なら・・・」
海豚は巽に尻を向け、洞窟を見せた。
「ここにも・・・始めてを・・・あなたのホットスポットを・・・くださいぃぃ・・・・・・」
「・・・でも、海豚、バックは・・・」
「昨日は不安だったから・・・でも、今なら・・・出来ますよ・・・」
海豚は誘うように腰を振った。
「君が、気持ち良くなるんなら・・・」
巽は意を決し、菊座にサオを押し付けた。
「ひゃんっ!」
付けただけで、この反応である。 海豚が力を抜いたところで、巽はサオを突き入れた。
「ひゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃん!」
ソプラノは淫らな悦びで響く。 ゆっくりと挿し、根元まで入れた。
「いいっ・・・いいよぉぅぅぅ・・・!」
海豚は悦びで泣いていた。 昨夜に処女を・・・そして、今、『後ろの処女』も、巽に捧げたのだ。 彼女に悔いは無かった。
「海豚・・・キツイ・・・っ!・・・」
巽も海豚の洞窟の狭さに、すぐに達してしまいそうだった。 が、
「いいのぉぉぉっ! 巽さん、突いて・・・突いてぇぇぇぇ!」
海豚の腰使いに巽は驚愕した。
(い・・・海豚が、アナル好きだとは・・・っ!)
しかし、自分の愛する少女だ。 嫌悪よりも、意外さが大きかった。
「海豚・・・俺、もう・・・!」
「いいよぉぉぉ・・・出してぇ、巽ぃ・・・」
「海豚・・・!」
洞窟で巽が爆ぜた。
「はぁっぁぁっぁぁっぁっぁぁっぁっぁぁぁっ・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっっっっっっ!!!!」
海豚も達し・・・二人はぐったりと、ベッドに倒れた。 昨夜同様、つながったままで、である。 眠りはしなかったが。
「・・・・・・って、そっちは終わりましたか?」
今まで等閑[なおざり]にされていた大佐古&長嶺のカップル(?)を見ると、長嶺がダウンして眠りこけていた。
「ったく、あたしの胸で達したはいいけど、すぐ寝るなって!」
巽はなんとなくそれが可笑しく思え、クスリと微笑んだ。
「海豚、大丈夫か?」
「は、はいぃ・・・」
海豚は恥ずかしそうに返事をした。
「私、こんなに淫らだったのかなぁ・・・?」
「俺は構わないよ。 そういうところも海豚だろ?」
と、額にキスして微笑んだ。
「そういえば、海豚・・・まさかと思うけど、後ろも・・・?」
「はい・・・ベビーキャロットで・・・」
細くて小さいニンジンのことである。 それで練習したようだった。
「・・・でも、巽さんのほうが、その・・・・・・気持ち良かったです・・・」
後半のセリフは消え入りそうな声だったが、巽はしっかりと耳にしていた。
「俺のこと、呼び捨てで呼んだくらいに?」
「ご、ごめんなさい!」
すぐに海豚が謝るが、巽は微笑みを崩さず、穏やかに言った。
「謝ることはないよ。 ・・・ま、意外な事がわかったからね、いろいろと」
「巽さんのイジワルッ!」
ぷくぅと頬を膨らまして言う海豚は可愛くて、愛しくて・・・巽はぎゅっ・・・と海豚を抱き締めた。
「好きだ・・・海豚・・・!」
「巽さん?」
まだ、繋がったまま・・・巽は腰を振りたいところだった。
「ずっと・・・このまま繋がっていたいよ・・・海豚・・・」
巽が珍しく弱音を吐くので、海豚の方から腰を振った。
「はぁぁぁ・・・あぁぁぁんっ・・・」
「い・・・海豚・・・?!」
海豚の腰は巽を困惑させた。 すぐに、その答えが帰ってきた。
「巽さんの、心だけは・・・んっ・・・繋がってますから・・・ぁぁぁ・・・」
「海豚・・・」
海豚は巽の弱音を、種ごと搾り取るつもりだった。
「巽さん・・・愛して・・・るぅぅぅぅぅぅぅ・・・!」
「海豚・・・俺も、愛してるよ・・・っ!」
海豚は四度達する。 彼女の直腸には巽の種がギッシリと詰まっていた。 すると・・・、
「巽さん・・・あの・・・その、トイレに・・・」
「ああ」
巽は海豚とつながったまま、トイレに連れて行った。
「あの・・・まさか・・・」
海豚は不安そうに訊ねると、巽は悪戯っぽく笑った。
「海豚の出してるとこ、見てみたい」
「そんな・・・あぁ・・・」
しかし、生理現象はそう簡単には止まらない。 慣性の法則のように、それは迫った。 巽がモノを抜き、便座に座らせると・・・!
びゅぶゅるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっ!!!
「はぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっ!!!!!」
勢い良く、尿と便と、種と潮が放たれた。 海豚はこの時にも達してしまい、グロッキーになってしまった。
「た・・・たつみ・・・さん・・・私、もう・・・」
「ああ、ちょっと、やりすぎちまって・・・ごめんな・・・」
「・・・でも・・・気持ち・・・良かった・・・でしょ?」
こくりと頷き、
「海豚も・・・気持ち良かったか?」
問い返すと、海豚は優しく微笑んだ。
「巽さんは、私にとって・・・最高の媚薬ですよ・・・」
好きな人の前だから、淫らになれる。 好きな人に抱かれたから、気持ちも良くなる。 愛する人に抱かれる事こそが、恋する乙女にとって、絶対安全で最高最強の媚薬なのだ。
「巽さん・・・ずっと、側に居ますからね・・・今は離れてしまっても、必ず貴方のもとに帰りますから・・・ね・・・」
「海豚・・・俺も、ちゃんと君を護れるようにがんばるから・・・・・・一人前になったら、君を迎えに行くよ」
そして、口付けを交わした。 大佐古はこっそりと、その様子を覗いていた。
(アナルやるから、今時の子だなとは思ったけど・・・・・・結構、純だね・・・)
純真で、純粋。 もう少し大人になっても、この純度はそう簡単に曇ることはないだろう。 その純度に勝る、汚濁に溺れない限りは・・・。
大佐古は扉をノックして、二人に言った。 湿った服をはおっている。
「服、買ってくるわね」
「あ、じゃあ、お金を・・・」
「いいわ、これも奢[おご]ってあげる」
「でも・・・」
大佐古は微笑んで、こう提案した。
「あんたたちが結婚して、幸せな家庭を気付いた時に、取材させてもらうわ。 そういう形で返してもらえばいいよ」
逆にいえば、海豚を、ないしは巽を幸せにしないと、10倍の額で金額を返してもらうと言うのだ。
「じゃ、ちょっと待っててね」
大佐古は一人部屋を出て行った。 長嶺は未だに眠りこけて居る。
「俺たちも、少し寝よっか?」
「正しい意味で、ね」
二人は布団に潜り、お互い抱き合って・・・疲労が睡魔を運んだので行為に及ぶことなく、眠りについた。
「ただいま〜!・・・って、あれ?」
子一時間程で大佐古が帰ってくると、しかし、三人はまだ眠っていた。
「ま、起きるまでもう一っ風呂あびてくか・・・」
数時間後、新たな服を着て、巽と海豚は大佐古に例を述べ、濡れた服を洗うべく巽のアパートへと帰って行った。
名鉄、名古屋駅のホーム。 義父である獅竜鳳が海豚の帰宅に出資したお陰で、電車で帰る事になった。 痴漢対策ついでに、送り届けたらすぐに帰宅することを条件に、巽も同行を許された。 まもなくして、特別急行電車・・・スーパーパノラマDX[デラックス]が動き出した。
「すみません・・・ワガママ言ってしまって・・・」
「まあ・・・確かに、少しばかりはね。 でも、気に病むことは無いよ」
送り終えたところで、文字通り飛んで帰れば良いのである。 かく乱術[チャフ]を使えば、高高度を飛行してもレーダーに引っかからない。
どうやって飛ぶか? 答えは彼らの血筋である。 彼らには、多くは背中に翼を有している。 海豚のような例外は在れど、大抵はその翼で飛行が可能である。 仕組みは不明だが重力制御されており、急制動、垂直離着陸、浮遊が可能である。 無論、ドッグファイトも。 最低は毎時50キロ程から、最速でマッハ10まで。 速翼術[ガ・ル・ウィン]を使えば最速マッハ15まで、対空気摩擦の防御を自動にして張れば可能である。
「マッハ・・・ですか? 確か、音速・・・」
「そ、音の速ささ。 コンコルドでも1ちょっと。 それの10倍まで加速できるんだ」
「すごいですね・・・こんど、機会があったら乗せてくださいね」
「そうだね。 ジェットコースターよりもすごいぜ、俺は」
「うっ・・・酔いそうですよ、それ聴くと・・・」
「ま、海豚には・・・観覧車や飛行船みたいな遊覧飛行がお似合いだよな」
「巽さん・・・」
そっと、巽の方に寄り添う。
優しくて、強くて、程ほどに家事が出来る。 剣術をたしなみ、成績も上の中。 ケンカ好きなのがタマに傷・・・だけど、見なければいいだけで、我慢すれば・・・多分、大丈夫。 そして・・・。
(私の初恋の人・・・初めてを捧げた人・・・・・・そして・・・・・・私の愛する人・・・)
海豚は至福の時を過ごしていた。 巽も、気持ちは同じだった。 同時に・・・不安もあった。
「なぁ・・・海豚」
不安の隠しきれない声で言う巽に、海豚も不安そうに顔を見上げた。
「どうかしたんですか? 巽さん」
「・・・こういうと、最低だとか思われそうだけどさ・・・」
巽は真摯な目で海豚を見つめた。
「もし・・・もしもだよ・・・? もし、俺が・・・約束を破った時は・・・俺を恨んだり憎んだりしても、構わないから・・・」
「そんなこと・・・っ!」
「今は思わないかも知れないけど・・・言っておきたかったんだ。 誓いが護れない男には、復讐されたほうがお似合いだからね・・・」
「どうして・・・そんな、哀しいこと・・・」
巽はこの間、ネットで読んだ小説のことを話した。
愛する妻を看取らなかった男が、その妻の意志を宿した悪魔『バイド』に復讐される・・・という話しを。
「それを読んで・・・俺、覚悟だけは決めたんだ。 愛する人の意志を護れなかったら、復讐されても構わない、好きな人に怨まれたり憎まれたりしても、俺は・・・それをちゃんと受け止めてやりたい。 喩え、嫌われたとしても・・・それでも、君のことを愛したい・・・」
「巽・・・さん・・・!」
海豚は巽の手を取り・・・頬に当てた。 瞳には、涙が一筋。
「私・・・貴方のこと、嫌いになりたくありません・・・そんな憎しみを抱いたりしたくありません・・・! 貴方のことを愛してるのに・・・どうして憎まなければならないんですか?!」
今にも泣きそうな海豚に、巽は一言・・・
「ごめん・・・」
海豚を抱き締めた。
「不安だったんだ・・・海豚が無理して、俺のことを愛し続けるんだったら、いっそのこと憎まれたほうが楽なんじゃないかって、思ったんだ。 だから・・・兎に角、これだけは言わせてくれないか・・・?」
「・・・?」
海豚の真っ直ぐで、純粋で、綺麗としか良いようのない瞳に自分を映して・・・言った。
「もし、俺が約束を守れなかったら・・・君を守れなかった、その時は・・・ごめんな・・・」
額に口付け、抱き締めた。
「言いたかったのは・・・それだけだよ・・・海豚・・・」
「巽さん・・・貴方・・・」
怖かったんだ・・・きっと、私に嫌われるのが・・・。
「じゃあ、その時は、遠慮なしに怨めばいいんですね。 貴方が望んだ通りに」
「・・・その方が、張り合いがあるよ」
巽は自嘲気味に苦笑った・・・。
数時間後、電車とバスとを乗り換えて・・・海豚の自宅、『鯨[クジラ]亭』に到着した。
「夏になったら、泊まりに来てもいいかな?」
「喜んで!!!」
海豚は満面の笑みで、巽に口付ける。 深く、マリアナ海溝のヴェーゼを・・・。
「そうだ、君に、これを・・・」
離れると、巽は手を中空に差し出した。
「俺が離れていても・・・君を護るために・・・」
深く深呼吸すると、呪文を詠唱し始めた。 自分で組んだプログラムだ。
大氣よ、水よ、全ての命の根源よ・・・
我、魔海龍の血を以って、我が分身と成れ・・・
其は晶[あき]らかな毒の獣、我が二つ身・・・
かの者を護る護符となりて、その身に宿せ・・・!
唱え終えると、海豚の下腹部に触れる。 最後に起動用の唱言を唱えた。
「ベーレム・アミュレッター・・・」
下腹部から手を離すと、海豚を見つめた。
「多分、副作用で熱っぽくなったと思うけど・・・?」
「え、ええ・・・少し・・・」
額に手を当て・・・確かに、少し熱がある。
「数日・・・三日か、長くても五日で、それも治まるよ」
「・・・でも、これって・・・?」
「自作の防御魔法さ。 海豚に淫らな手を足した奴らには、せいぜい希塩酸の報いをくれてやるまでさ」
「要するに・・・スタンガンを兼ねてるわけなんですね?」
「そう。 毒と酸に耐性がない限り、無効化も半減もされない。 死なない程度の濃度だしね」
「万が一、種を蒔かれても?」
「海豚には悪いけれど・・・その時は、相手のサオと種が、溶けて消えるだけさ」
「凶悪ですね・・・」
「他の奴に、君を汚されたくない・・・それだけなんだけどね」
巽のその気持ちだけでも、海豚は嬉しく思った。 苦笑う巽に、海豚は微笑みを返した。
「それじゃあ、巽さん」
巽から離れ、海豚は玄関前で手を振った。
「貴方のいる高校で、また会いましょう!!」
「ああ! 待ってるよ!!」
そして、巽は背中に翼を顕現させ・・・空へと舞いあがった・・・!
絶対に、幸せにしてみせる! その想いをお互いの胸に秘めて・・・。
虎 「うひゃあ・・・ラヴラヴ全開ファイヤーラドンだな・・・」
洸 「もう、ヒートアイランド現象よね・・・」
海豚 「だって、相手が巽さんだもん。 他の人になんか・・・」
巽 「そうそう。 他の奴なんか、ただの『大人の玩具』に過ぎないよ」
虎 「・・・で、作者はこれからどうさせるつもりだ?」
洸 「中学生編最終で、進路の話しがでて、高校入学まで・・・エッチは無しね」
巽 「ま、そういう時もあるさ」
海豚 「ええぇ〜・・・巽さんと出来ないの〜?!」
虎 「それ以前に、君はまだ中学生でしょうが!」
洸 「わたしも中二の時に奪われましたけど?」
虎 「相手が鬼畜生の下郎だっただけだろ?」
洸 「・・・そういや、私たちはそれなりのキャストを組んでいるのよね?」
虎 「あ、ああ・・・。 無論、作者が勝手に決めた、仮のものだけどな」
巽 「海豚は桑島法子さん。 俺は関俊彦さん。 洸母さんが小森まなみさんで、虎アニキが高橋直純さん・・・だとさ」
海豚 「ふ〜ん・・・作者って、いつもそんな風に書いてたんだ?」
洸 「流石に、してるとこは完全な妄想だけどね」
巽 「それより、高校編は?」
海豚 「予定だと・・・・・・!?」
洸 「どしたの?・・・・・・!?!?」
虎 「? ・・・・・・って、なんじゃこりゃあ!?」
巽 「こりゃあ、ジーパン刑事になるのも頷けるな・・・」
洸 「ま、がんばって耐えることね、海豚ちゃん」
海豚 「ですね・・・」
巽 「俺だって痴漢プレイくらい・・・!」
虎 「じ、じやあ、次回まで・・・」
一同 『さいなら〜』
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