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その場所は奇妙なくらい静寂に包まれていた。
外の喧騒がまるで耳に入ってこない。
場所自体の持っている独特の雰囲気のせいもあるが、静寂の理由の何よりも大きな割合を占めているのは
彼女の放つ、例えるならその嵐の前の静けさのような気配のためだ。
「………はあっ!!」
目を閉じ、呼吸を整えているだけだった彼女は、突然息を吐き、そして弾かれたように目を開く。
同時に四方に現れる的。藁で出来た単純な標的ではあるが、人の形を模した的。
「やぁっ!!」
気合と共に拳を的に向かって突き出す。
急所を的確に打ち抜かれた的は、その強い衝撃を受けて、出現したのと逆の手順で消える。
一体どのような仕掛けで動いているのかは分からない。
彼女は流れるような動きで、的に衝撃を加えていく。
四方から一定のタイミングで的が出現するために、一見すると簡単そうに見えるが、
巧みにダミーを混ぜてあるので一瞬たりとも気を抜くことが出来ない。
だが彼女は一瞬の判断でそれを見分け、標的のみに攻撃を加える。
最初は標的に一撃を加えるのみだったが、次第に体が温まってきたらしく、
一撃から連撃へとコンビネーションを加えた攻撃へとなる。
「……ふう……」
動きが止まり、残心も解いた彼女は誰とはなしに一礼する。
的はまったく出現しなくなっていた。相変わらずどういう仕組みなのやら。
「良いものを見させてもらったよ、モーリン」
呼吸を整えているモーリンに、俺は拍手と共に賛辞を贈る。
黒の旅団から無茶をして逃げてきた俺たちを、親切心から助けてくれたのがモーリンだ。
港町ファナンの道場の娘。実際、彼女には随分と世話になっていた。
しかし、ゴタゴタに巻き込まれ、知り合いのところにかくまってもらい、ついには別の場所へ逃げる……
まるで典型的な悪人の行動パターンみたいだな。ここしばらくの俺たちの行動って……
まあ、そんなことはどうでもいいか。
「なんだ、居たのかい? 気がつかなかったよ」
見られていた事に対する恥ずかしさからか、なんとなく照れ笑いを浮かべるモーリン。
「もし良かったら、一つ手合わせを願いたいな」
「え!?」
驚くモーリン。その声には戸惑いの色がはっきりと浮かんでいる。
「素人相手には手を出せないって? 大丈夫、こう見えても少しはやるぜ、俺」
「じゃあ、少しだけ腕を見せてもらって、それから考えさせてもらうよ」
言ってモーリンは、道場の片隅にある天井から垂れ下がった紐のところまで行く。
「あたいがさっきやってたのと同じだよ」
さっき……あの的にあてるのか。
「いつでもいいぜ」
「そうかい、それじゃ……」
モーリンは紐を引っ張る。次の瞬間には、俺の四方に先ほどと同じく的が出現した。
「これで終わりかな?」
的が出現しなくなった事を確認してから、改めてモーリンに向き直る。
「驚いたねえ。まさか全部当てるなんてさ」
素直に感心するモーリン。
そして引っ掛けていたコートを、取らないと脱げないらしく、鉄甲と一緒に脱ぐ。
先ほどの的当ての時にも脱がなかったコートを脱ぐのか……良い評価をもらったみたいだな。
「それじゃあ、約束通り……」
「ああ、いいよ。相手してあげるよ」
「あ、でもその前に」
別に意識をしたつもりはなかったが、待ったをかける形になってしまった。
構えていたモーリンが、ノロノロと腕を下げる。
「勝った方が、何か言う事を一つ聞く。なんてルールを追加してもいいかな?」
「うーん……別に構わないよ。あたいが勝ったら、マグナに夕飯でもおごってもらおうか」
「それじゃ、契約成立。始めるとしようか」
「いいよ、かかっといで!」
そう言って、モーリンは正眼に身構える。
途端にそれまであった柔和な雰囲気は消え去り、隙も見当たらなくなる。
笑顔も消え、表情も真剣そのものだ。
気合に圧倒され、どう攻めるべき思わず戸惑ってしまう。
「こないのかい? それじゃ、あたいから行くよ!!」
口火を切って、モーリンが突っ込んでくる。
途中で拳を腰に構え、間合いに入ると同時に鋭く打ち込んできた。
力のベクトルが見えそうなくらいに真っ直ぐな一撃。彼女の心のように真っ直ぐ。
だが、俺にはその分かりやすい攻撃はお世辞にも良いとは言い難かった。
「せっ!!」
呼気と共に気合を吐き、モーリンの一撃に外部から多少の手を加える。
突き進んでくる力の矛先を、ほんの少しだけ変えてやる。
動きには無駄などなく、体重の乗った攻撃だったので、俺が力を入れる必要はまるでなかった。
優しい愛撫のように、モーリンの体を転ばせるように誘導してやる。
数千分の一秒ほど、モーリンの体が浮いたように見え、次の瞬間には背中から道場の床に叩きつけられていた。
「これで終わり、かな?」
「ゲホゲホ……な、何なんだい今のは?」
受身もまともに取れずに背中から落っこちたので、呼吸がうまく出来ないようだ。
咳き込みながらもモーリンは今さっき自分が体験した不可思議な現象について聞いて来る。
実際のところ、俺自身もさっきの事をうまく説明できる自身がない。
クレスメントの知識の中の一つで、相手の力と動きを利用するという、もはや失われた体術なのだが、
考えてみると、拳法を扱うモーリンにこれは反則なんじゃないだろうか?
「反則……かな?」
なんとなく不安に駆られ、恐る恐るモーリンに尋ねる。
モーリンはというと、ようやく呼吸が回復して上半身を起こして深呼吸をしているところだった。
「いいや、逆に楽しくなってきちまったよ! さっきの技、絶対に会得してみせるんだからさ!
ああ、さっきの技についてはいわないでおくれよ。あたいって、口で説明されると、余計に訳がわからなくなっちまうからさ」
つい先ほどに、背中を強打したとは思えないような速さで一気に捲し立ててきた。
その表情は実にイキイキとしていて楽しそうだ。
「じゃあ、二戦目かな?」
「ああ、ぜひお願いしたいね!」
俺もモーリンも、再び構えて向かい合う。
モーリン相手にある程度のコツを掴んだので、今度は俺から攻めに行く。
モーリンの死角を突いて、左のフックを放つ。
だがそれは見抜かれていたらしく、モーリンはそれを右手で払う。
しかしそれはあくまで予測範囲内。俺の左手を払った際に出来た一瞬の隙を利用して、体を密着させる。
「くっ!!」
モーリンの小さな舌打ちの声が聞こえる。
組み合ったら適わないと踏んだのだろう。モーリンはバックステップで俺との間合いを広げようとする。
「この場合は……こう!!」
知識を頭の中で描きながら、俺は後ろに飛んでいるモーリンの後を追って前に飛ぶ。
そしてモーリンの腕を掴み、後ろに飛ぶ力を利用してモーリンの体勢を崩してやる。
「あっ!!」
モーリンから驚愕の声が上がる。だが、もはや彼女にはどうする事も出来ない。
今度は辛うじて受身こそ取ったものの、着地には失敗して無様に尻餅を突く格好になってしまった。
立ち上がる暇を与えずに俺は拳を突き出し、モーリンに当たる前に寸止めをする。
「あちゃあ……また負けちまったね……」
クシャクシャと髪を掻きながら、モーリンは敗北の言葉を口に出す。
それでもその顔に浮かぶ表情は、口で言うほど残念そうではない。
「それよりも、もう一回お願いできないかな?」
「まあ……いいよ。こうなったら気が済むまで相手してあげる」
モーリンの発言に多少気を殺がれながらも、相手をしてやる事にする。
そして、三度目の手合いが始まった。
「これで、俺の九勝一敗かな?」
天を仰ぐような格好で座り込んでいるモーリンに向かい、俺は淡々と言う。
合計十回ほどあの後手合わせをしたのだが、負けたのは一回きりだけ。
三戦目から八戦目までは俺が勝ったのだが、九戦目は不覚にも負けてしまった。
もちろん、その後の十戦目は俺が勝った。十戦目の後にモーリンの方から、降参が入った。
そしてモーリンは今、精も根も尽き果てたように荒い呼吸を繰り返しているだけ。
「お疲れのところ悪いんだけどさ」
「な……なんだい?」
「約束のことなんだけど」
「ああ、そのことかい」
約束。
負けた方は勝った方の言う事を一つ聞く。という子供じみた約束だ。
「いいよ、なんでも言ってごらんよ。大概のことなら聞いてあげるからさ」
先ほどまで途切れ途切れだったはずの喋り方が、もうすでに普通に話せるくらい体力が回復している。
そんなことに多少の感心を覚えながらも、俺は考えていた願いを口に出す。
「それじゃあ……」
わざと勿体をつけて、真剣な眼差しでモーリンの瞳を正面から見据える。
「これから、デートなんてお願いできるかな?」
「で、でーとぉ!?」
おそらく、これが始めての誘いだったのだろう。
そうじゃなければ、これほど大きな声で、しかも声を裏返しながら叫んだりはしないだろう。
下町の用心棒。なんてイメージが定着してしまったせいで、男どもは誘ったりはしなかったんだろうな。
「嫌だった?」
「そ、そりゃあ……マグナだったら、そんな悪くはないけど……けど、あたい……」
俺から目を逸らし、モジモジと歯切れの悪い言葉を並べる。
うーん、可愛らしい姿だなあ。さっきまでの勇ましい姿とはまた違った魅力があるな。
そういう姿を見ていると、俺の中の黒い欲望が顔を覗かせる。
「あ、違った」
「へっ!?」
俺の何の予備動作もない一言に、モーリンが拍子抜けしてしまう。
その刹那を突いて、俺はモーリンを押し倒した。
「なっ!! 何するんだい!?」
「願いの一つ目は、モーリンに女として俺の相手をしてもらうこと」
楽しげにそう言うと、俺はモーリンの首筋に舌を軽く這わせる。
少ししょっぱい味がした。
激しい運動のせいで流れ出た汗が、微妙なアクセントになっているようだ。
「ひあぁぁぁ!!」
おぞましげな声を上げるモーリンを無視し、俺は布に隠された胸に手を当てる。
ふに、という柔らかな音が聞こえてきそうな、いい手触りだった。
「ちょいとマグナ!! いい加減にしないと本気で怒るよ!!」
「へえ、本気で怒った顔も見てみたいな」
余裕気にそう言って、俺はモーリンの胸に顔を埋める。
布越しとはいえ、なかなかの圧迫感を顔に感じられた。
「どうなっても、知らないからね!!」
迫力のある怒声を張り上げて、俺の顔を掴みにかかるモーリン。
だが、いくら顔を埋めた状態とはいえ、最低限の視覚は確保してある。
掴みかかってきた腕をがっちりと掴み、そのままバンザイをする格好のようにして押さえつける。
「くうっ!! こ、この程度のことで……」
何とか振りほどこうともがくが、俺の腕はビクともしない。
次第に焦りの色がモーリンの顔に浮かんでいく。
実際、腕の筋肉が伸び切ってしまっているのでろくな力を入れる事も出来ないのだ。
これでは振りほどくことなど到底出来はしない。
「召喚師だと思って油断してただろ?」
「っ!?」
俺はモーリンに向かってそう言い放つ。途端に、図星を突かれた顔をするモーリン。
「召喚術に頼ってばっかりで、体なんて大して鍛えていないと高をくくってたんだろ?」
モーリンがゆっくりと視線を俺から逸らしていく。
先ほどまではあんなにも険しい目つきで俺のことを睨んでいたと言うのに。
「こう見えて、結構鍛えているんだよ。恨むなら、自分の勝手な思い込みを恨むんだな」
マトモに組み合っていたのなら、もしかしたら負けていたかもしれないけどな。
と、心の中で付け足しておく。嘲笑を添えて。
精神的に負けを認めつつある人間では、得てして肉体的にも実力を発揮できはしない。
もはや片手で十分にモーリンの腕を押さえつけることが出来た。
そして邪魔の入らなくなった胸を、改めて堪能する事にする。
巨乳とは言い難いが、がっかりするほど小さくもない。
モーリンには色々な意味でよく似合っている胸を、俺は捏ねるようにして揉んでいく。
ハリがしっかりとあって、柔らかな胸は俺が力を入れた分だけ指先を押し返して来る。
やおら胸を覆い隠す布を下から上にずらしていくと、肌の焼けた部分と焼けていない部分の差がはっきりと分かる。
想像していたよりもずっと白い肌に多少の感動を覚えつつ、さらに上へとずらしてく。
すると、サラシの役目でも果たしていたのだろう。解放された胸が飛び出て来た。
服の上からと直に見るのとでは、サイズ一つ分くらい胸の大きさに差があった。
俺は自分の甘さを反省しつつ、白い胸の中心部に位置する鮮やかなピンク色の部分に口をつける。
「ひゃっ!! くうぅ!!」
それまで沈黙を守っていたモーリンの口から、吐息が零れ出てきた。
その我慢した声が妙に可愛らしく、俺は思い切り強く吸いたてた。
「お、お願いだよマグナ……もう、もうっ!!」
妙に敏感なのだろう。イキそうな声を上げるモーリンを見て、俺は吸いたてるのを止める。
「えっ、どうして……」
不満げな声がモーリンから上がる。気付いているのだろうか? その言葉の意味を。
俺は無言のままモーリンのショートパンツを脱がしにかかる。
ドクロのデザインのベルトを外し、膝の辺りまで下ろして引っ掛けると、両足を揃えて上半身の方へと押しやる。
「ちょ、ちょっとマグナ!?」
モーリンの異論を無視し、くの字を描く格好をさせる。当然、モーリンの秘所を隠すものなど存在しなくなる。
そこは、見紛うことなく処女だった。
うっすらと生えた、髪と同じ色の陰毛に隠されるように、秘所はゆっくりと息づいていた。
本来ならばギュッときつめに閉じていたであろうピンク色のその部分は、今はしっとりと濡れてわずかに開いていた。
「も、もう止めてとくれよ……恥ずかしい……」
「どれ?」
俺はもうある程度見慣れた処女の秘所に、指を伸ばす。
指先でほんの少し開いてやるだけで、モーリンの体の奥からはドッと愛液が流れ出てきた。
指を入れると、まだ第一関節だというにも関わらずにグイグイと締め付けてきた。
その手ごたえを感じて、俺は胸のなかで喜ぶ。
逸る気持ちを押さえながら肉棒を取り出して、モーリンの秘所の入り口部分にあてがう。
内側からあふれ出てきている愛液のヌルヌルとした感触を、亀頭の部分で楽しむ。
「な、なんだいそれは……」
まさか知らないという事はないだろう。まあ、触れた事もないだろうけど。
モーリンの不安げな声をよそに、俺はゆっくりとモーリンの内部に肉棒を挿入させていく。
「あぐぅっ!! な、なんだいこれは!? くうぅ!! 痛っ!!」
「くっ! これは……すごい締め付けだな……」
俺とモーリンの口から、快楽と苦痛という正反対の意志の言葉が上がる。
内部に進入した俺を、モーリンの内壁はすぐに歓迎してくれた。
まだ先端部分だけだというのに、俺の肉棒を手で握っているのではないかと錯覚させるくらいに強く締め付けてくる。
それが齎す快感の前に、思わず一瞬にして絶頂に達してしまいそうになった。
脚が鍛えられている女の内部は、締め付けが格段に良いのだと言うことを改めて確認させられた。
ギチギチと締め付ける内部をゆっくりと進んでいくと、すぐに処女膜が行く手を阻む。
「ひいぃっ!! お願いだよ……早く……終わらしとくれ……」
モーリンが弱々しく懇願する。
だがそう言われても、この力強い締め付けのせいでなかなか思うように行かない。
それに俺としては、少しでも長くこの感覚を味わっていたいのだ。
「うっ、ぐううぅ……お願いだよ……早く……」
モーリンの苦しげな声を聞きながら、思いのほかゆっくりと進み、ゆっくりと膜を破っていく。
ジワジワと力が加わっていき、そしてゆっくりと破れていく処女膜。
なおもゆっくりと進んでいき、やがて俺の肉棒を全て飲み込んでしまった。
俺の肉棒を全体的にきつく、千切れそうなくらい強く締め付けるモーリンの内壁。
それでもモーリンの内部はある程度広く、俺のを全て飲み込んでも少しだけ余裕があった。
俺はゆっくりとモーリンの内部への出し入れを繰り返していく。
抜き出てくる俺の肉棒には、モーリンの愛液に合わさって純潔の証である赤い色が混じっていた
俺はゆっくりと、だが力強く肉棒を内壁に擦りつけて動かす。
「あうう……ぐ、あああっ!!」
モーリンの声を聞きながら、俺は何度も出し入れを繰り返す。
珍しく限界まで我慢していた俺は、そうしているうちに限界が切れる。
「くっ!!」
あまりの快感に、思わずやや裏返った声が上がってしまった。
そしてほぼ同時に、モーリンの中に白濁した液体をめいっぱい注ぎこむ。
「ぐえぇっ……気持ち悪い……」
か細い声が聞こえてくる。
その声を聞きながら、俺は肉棒をモーリンの内部から引き抜く。
蓋を失い、受け止め切れなかった精液がドロリとモーリンの内部から溢れ出てきた。
「ふう……」
満足感から、俺は一息つく。
そして肉棒をしまうと、スッと立ち上がる。
「行くぞ、モーリン」
「い、行くってどこへさ?」
道場の床に寝そべったまま、残り少ない力を何とか振り絞って俺に聞いてくるモーリン。
「外でデートだよ。さっき言っただろ」
「い、嫌だよ。もう願いは聞いただろう!?」
何とか食い下がろうとするモーリンの前に俺はしゃがみ、悪意に満ちた声でこう言ってやった。
「なあ、モーリン。俺は何回勝ったっけ?」
下町の大通りは、夕飯の前の時間だという事もあって人通りがかなりあった。
やはり港町という事もあって、店先に並ぶ商品は魚貝類が目立つ。
もちろん果物や野菜もある程度は存在しているが、魚と比べると多少割高だ。
そして店の主人たちは、1バームでも多く利益を出そうと熱心に商売をしていた。
そんな喧騒の中を、俺とモーリンは連れ立って歩いていた。
ただ、モーリンは少しだけ様子が違う。姿格好こそいつもと何ら変わらないが、知っている人間が見れば、
その様子の違いが分かったことだろう。
「マグナ……お願いだよ……もう許しとくれ……」
俯き加減のまま、顔を赤くして消え去りそうな声でモーリンは懇願してくる。
俺はその言葉を聞いて、モーリンの手を掴んで俺の方に強く引っ張る。
「あっ……」
思わず加わった外部からの強い衝撃に、モーリンの手がビクリと動き、体を押さえようとしてなんとか踏みとどめる。
そんな様子を見て、俺は口の端を僅かに吊り上げる。
モーリンとのデート、と言えば聞こえは良いかも知れないが、そんなに甘いものではない。
モーリンには今、男性器を模した張り形を突っ込んである。
リィンバウムにはさすがにローターほど高性能の道具はなくても、この程度なら裏の店で購入可能だ。
それを股の間に突っ込んだまま歩かされているのだ。
歩くたびに張り形とモーリンの内壁とが擦れ合い、微細な振動を伴ってモーリンを刺激する。
それが体に与える違和感と快感は、押して知るべしといったところだろう。
モーリン自体が下町ではちょっとした有名人なので、知り合いも多い。
いつ知り合いに自分の今の状況がバレてしまうかという不安も、感情を増幅させるのに一役買っている。
現に先ほどから、ちらほらとモーリンに声がかかったりもしている。
そのたびに苦労しながら誤魔化していくモーリンの姿は見物だ。
と思っていると、また一人。
「おやモーリン。買い物かい?」
声をかけてきたのは、俺も何度かは顔を見たことがある、食堂の女将だった。
買い物の帰りらしく、食材を抱えている。
「ああ……おばちゃん……」
「おやどうしたんだい? いつもの調子じゃないみたいだけどねえ……顔も赤いし……」
モーリンの体調の事を心配して、問いただしてくる女将。
今モーリンが望んでいる事は、無言で立ち去ってくれることだろうに。
「大丈夫だよ。あたいはいつものあたいだよ!」
無理をして明るく振舞って見せるモーリン。
女将の行動が親切心からの行動である以上、邪険に扱うわけにも行かない。
「そうかい? それにしても……」
言いながら女将は、俺の方を見て笑みを浮かべる。
「ああ、なるほど。そう言うことかい」
「お、おばちゃん! そんなことじゃ!!」
モーリンが慌てて否定しようとする。
その際大きく動いてしまい、快感が走ったらしく、体を一瞬大きく振るわせた。
よろけたモーリンを、俺はすぐに支えてやる。
「大丈夫、モーリン?」
「それじゃ、あたしはおさらばしようかね」
それを見て勘違いをしたらしく、気持ち足取りを軽くして女将は去っていく。
「今のはちょっとヤバかったな」
未だにモーリンを支えたまま、俺はそっと囁く。
「もう勘弁しとくれよ……」
頬を紅潮させ、荒い呼吸で呟くモーリン。
そろそろ限界のようだな。
「なあ、モーリン。この辺で人通りの少ないところってどこだ?」
「そ、そこの角を曲がって……」
モーリンの案内で、俺たちは大通りを離れていく。
着いたところは海辺に近い場所にある林だった。
到着するなり、その場所にモーリンはヘタリと座り込む。
「な、なあ……もう抜いてもいいだろう?」
力なく顔を上げ、俺を見上げるモーリン。
「いいけど、その前に」
俺はズボンの中から肉棒を取り出す。それはもはやすでに半分ほど硬くなっている。
「コイツを静めてくれよ」
「こ、これって……」
モーリンは食い入るように俺の肉棒を見つめる。
「初めて見たか?」
「い、いいや……酔っ払ったのが全裸になったときに見た事が……」
恐る恐る俺の肉棒に手で触れる。
「でも、あれよりもずっと大きいよ……」
言いながら肉棒をゆるゆると擦り出す。
モーリンのぎこちない手つきが、慣れてしまった女に相手をさせていた俺には逆に気持ちがいい。
見る見るうちに、俺の肉棒が大きくなって完全に勃起する。
「うそ……こんなにも……」
その様子に、モーリンは目を見開く。
「こ、こんな大きいのがあたいの中に……」
信じられないという口調で、それでもモーリンは誰に教わったわけでもないのにそっと亀頭に口づけをした。
そして根元から先端部にかけて、ウラスジを舌で舐め上げていく。
ツツツ……と這わせた舌が先端部まで行くと、口に咥え込む。
口に含むとモーリンは、鈴口の部分を中心に強く吸い上げた。
「へえ、すごいな」
思わず感心してしまう。
再び大きく咥えると、今度は唇で肉棒を擦りながら、舌を竿に絡ませ、頬を窄めて強く締め付けてきた。
棒涸らしとは、こういう女のことを言うのだろう。これだけのことを始めての人間がやっているのだ。
俺の興奮は否応無しに高められてしまう。
「くそっ!! もったいない!!」
「んんっ!?」
ただでさえ、恥ずかしげに町を歩くモーリンの痴態を見ていて興奮していた俺は、我慢出来ずに射精してしまった。
ただ射精の瞬間には肉棒をモーリンの口から引き抜き、その顔に掛けてやった。
モーリンの顔には俺の精液が乗っかっており、白いコントラストを生み出していた。
「これが……マグナの……あたいの中にいっぱい出されたやつ……」
モーリンは顔に掛かった精液を指で掬い取り、それを悦楽の表情で見つめる。
俺が今まで見てきた何人もの女と同じ表情。そして俺に狂わされた感情。
やおら、指にこびり付いたそれを舌で掬い上げ、躊躇いがちに嚥下する。
俺の精液には女を狂わせるような何か特別な作用でもあるのだろうかと、その様子を見ていると思う。
「おいし……」
味わったモーリンの、第一声がそれだ。
そして、蜂の巣からハチミツを奪った熊のように、体についた精液をどんどんと舐め取っていく。
全て舐め取ると、座ったまま俺に向かって股を広げる。
ショートパンツを脱ぎ、張り形を自分で抜き取っていた。
ヌルヌルとした愛液が奥から奥から流れ出し、テラテラといやらしい輝きを放つ。
「どうして欲しいんだ?」
「もう一回……道場の時みたいに、マグナに……」
まだ口に出すのは抵抗があるようだが、行為に及ぶこと自体はほとんど抵抗がないようだ。
格闘家としては堕落したかも知れないが、女としては飛躍的な進歩だな。
「悪いが、もう時間切れだ。辺りも暗くなってきたし、腹も減ってきたしな」
「そ、そんなあ……」
本気で残念がるモーリンを見て、俺は思わず苦笑してしまう。
「おいおい、もう二度と相手をしないってわけじゃないんだ。飯を食ったら、また俺の所に来な。今度は一晩中相手をしてやるよ」
「ほ、本当かい!?」
先ほどとは打って変わってモーリンの嬉しそうな声。
「本当だよ。だから、もう帰るぞ」
「あっ! 待っとくれよ、マグナ!」
俺の後を小走りにモーリンが追いかけてくる。
アメルたちにも紹介してやらないとな。モーリンの事を。
今夜は楽しくなりそうだった。
モーリン「さて、今回もグタグタと開始したサモン2だけど……あれ? どうしたんだい作者!?」
サモン2ドラマCDそろそろ発売だぁー!!(現在は2002年1月)
誰がマグナ君とトリスさんの声を当てるんだろう? ワクワクですよ!!
個人的には、マグナ=私市淳さん、トリス=仲西環さん、とかどうだろうなぁ!?
後から見ると果てしなく自爆だろうなあ、この予想って!!
モーリン「いつになくハイテンションだね。でもさ、CDは人気が高いだろうから予約しておいた方がいいと思うよ」
そうだろうね……って言うか買うなよ、他の人間!! 少なくとも私が購入するまで買うな!!
モーリン「ワガママだねえ……とりあえず鉄拳制裁(バシッ)」
グハッ!! 何をするかな!? しかも蹴りだし……
モーリン「いやあ……あまりにも人間として醜いからつい、ね」
いいんだよ!! 魔王の息子の邪道さんも言っていたでしょ、人間は醜い生き物だって!!
モーリン「別のゲームのキャラを出されても、あたいは困るんだけど……」
ところで作者は、高校時代に体育のマット運動で、モーリンのように背中と首筋を思い切り打ちつけた事があります。
あのときはね……呼吸が出来なくて、背中がナイフでも刺されたかのように痛んで……死ぬかと思った。
モーリン「それって、倒立前転で自爆したんだろう。マットの上で固まっていたんだって?」
うん、そう。一人ブレーンバスター事件として、テストの話と並んで私の恥ずかしい話の一つです。
あと間違いを一つ。6話で、ケルマの召喚術は「2」のはずですが「3」になっていたようです。すみません。
さて次は、ファナンということで、ザビ家の三男の召喚が最も有名な人です。「ジオン公国に栄光あれ!!」
モーリン「……微妙に何かが違うんじゃないのかい? って、しかもこれで終わり!? 解説は!?」
俺もカミナリどかーんを喰らってみたいなあ……