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マップ0、モンスター遭遇
暴れ猫/文


  ザッザッザッザ…………。

  草を踏む乾いた音が二つ、森の中を行く。宰相コッダの追撃を逃れる為に、あえて森の中を行く。

 「サーシャ様。まだ大丈夫ですか?」

  森の中とはいえ、コッダがどのように追撃してくるかが分からぬ以上、ゆっくりと歩いている暇はない。

 しかし道なき道を歩くのは予想以上の疲労を作りだし、二人の体力を減らしていく。

 「ええ……だ、大丈夫だから……」

  従者に心配をかけぬよう、サーシャは答えるが、疲労の度合いは声から十分に察する事が出来た。

 「分かりました。少し休みましょう」

  緑の服の従者は、辺りを見回しながら気配を覗う。早足で森の中を3時間ほど歩いている。身軽な分だけコッダの兵との距離はかなり開いているだろう。

 「ケイト?」

 「なにか?」

 「私はまだ大丈夫だから………」

  辺りを覗っている時は険しい顔をしていたが、一転し、にこりと笑う。

 「サーシャ様。その声では、私ではなくとも誰にだって疲れていると分かりますよ」

 「でも………」

 「心配には及びません。そうすぐコッダの兵に追いつかれる事もないでしょうから」

  ほどよい切り株を見つけると、マントを敷き、サーシャを座らせる。

 「本当に休んでいて、大丈夫なのですか?」

  自分の不甲斐ないせいで、休憩を取らせてしまったのではないか?サーシャはそう考える。

  むしろ、ケイトはサーシャの心配性の方に気を使っていた。

 「コッダは権力で人を操ろうとします。権力に屈する者は権力を欲する者。威厳だけで実力があるとは思えません」

  無論油断とも取れる言葉だが、監禁からサーシャを助け出したのはケイトであり、王宮の包囲網を突破するに至ってもさしたる苦労はなかった。実戦において、素人同然の姫を連れながらでもあるに関わらず、ここまで来ているのである。

  当然逃亡は既に見つかり、追っ手をつかわしたであろうが、日ごろから怠けているコッダ兵は森の中の追撃戦の戦術は持っていない。

 「ではもう少し我慢していただければ、この先に小さな集落がありますが………」

 「集落?」

 「森を抜けたところに村があるのです。そろそろお昼の時間ですし、そこで小休憩でも取りましょう」

 「でも、追っ手が………」

 「コッダ宰相はマーロン伯とサーシャ姫の会談を阻止しようとしてますから、最短距離で追ってくると考えられます。つまり、その村に追っ手が来る事はありません」

  緊迫した面影とは裏腹に、森には小鳥の囀りが静かに響き、隙間から注がれる木漏れ日が温かい。

  それから30分もしないうちに森から抜け出る二人。その先には小さな村があった。

 

 

 

 「なんか………変じゃない?」

  村が近づくに連れ、サーシャが口を開いた。

 「私も、そう感じます………」

  ケイトもそれに頷いた。

 「何か………嫌な予感がする…………」

  村があまりにも静寂過ぎるのだ。もう昼だというのに、活気というものが感じ取れない。付近の畑にすら人影はなく、煙の上がらない煙突。

 「ケイトッ!あれ見て!」

  村の入り口にある家は無残にも崩壊し、瓦礫と化している。近づくにつれ、柵も、木も無残な骸を曝しているのが視界に入ってくる。いつしか二人の歩きも速くなり、そして走っていた。

 「いったい何が…………」

  村の姿を見て、言葉を失う。ほとんどの家は崩壊し、村の住民であろう男の死体が転がっている。

  ケイトは一つの死体に近づいた。

 「これは………」

  顔は紫色に変色し、何かに首を締められたかのような形跡があった。この男だけではない。転がっている死体は全て絞殺によるものと思われる死に方であった。

 「どうして………?なにがあったの…………?」

  予想もしなかった出来事に、すっかり動揺しているサーシャ。ケイトはすぐに犯人を割り出していく。

  もし犯人が山賊や盗賊なら、刃物による切り傷や暴行による打撃痕があるはずである。しかしそのような形跡はない。

  ましてや、死ぬまでに抵抗を受ける絞殺の手段を選ぶとなれば、相手は人間ではいとも考えられる。つまり、絞殺の手段しか持ち合わせてない、いや、そうせざるを得ない生き物。

  ゾンビか?ならばこの付近に召喚の杖を持つ者がいる事になる。しかしなぜこの村を襲うのか?

  いたって平凡な村であり、遺跡や過去の遺産などの話との関係を聞いた事はない。いや、それは後だ。今は姫を安全な場所に逃がさなければならない。男達は無念だろうが…………男……だけ?

 「女がいない?」

  ハッとなり辺りを見まわす。転がってる死体は男のだけで、女の死体は一つもない。

  本能がざわめき出す。早くここから逃げなければ!!

 「キャァァァァァ!!」

  遅かった。ケイトが犯人を割り出している間にサーシャは村中を歩き回り、何時の間にかケイトの視界から消えていた。サーシャの悲鳴を聞き声のする方に急いで走り出す。

  そう大きくない村であり、すぐにサーシャの姿を見つけた。何を見たのか、サーシャはその場に座り込み、何かを恐れながらその方向を見ている。

 「サーシャ様っ!!」

  すぐさま駆け寄り、ケイトもその方を見た。

 「なっ!!」

  うかつだった。考えてみればゾンビだけで村をここまで崩壊に追い込む事は出来ない。首を締めるに適切な物を持ち、壁や木を砕く力のあるモンスター。

 「アークオ―プス!!」

  なぜこのモンスターが人里に?アークオ―プスは肉食ではない。栄養は大地から吸い上げる為に、他の種族に危害を与える事はない。自分の住みかを荒らされる以外において。

 「サーシャ様。モンスターが気づかぬうちに逃げましょう」

  サーシャの悲鳴でも気がつかなかったのは、不幸中の幸いであった。

 「だ………駄目……立てない…………」

  腰が抜け、ペタンと座り込んだままのサーシャ。ケイトはサーシャの脇に体を潜り込ませ、立ちあがらせる。気づいてないかの確認にアークオ―プスを見た。おぞましくも空中を泳ぐ触手群。空中に浮いている巨体。

 (なんだ?あれは)

  球体の真下から半透明な管が突出している。半透明な管は地表スレスレでカーブして、アークオ―プス前方に伸びているようだった。

 ケイトの記憶に、半透明な管の記憶はない。突然変異でこのアークオ―プスにだけ出来た物か、アークオ―プスの新種なのか?

 (?)

  半透明な管の中に、一本の白い筋が浮かんだ。2秒もすると筋もなくなる。

 「さぁ。オ―プスの気がつく前に………」

  歩き去ろうとした二人の背後で、ゆっくりと振り向くアークオープス。その巨大な目には新たな獲物が映り、捕獲すべく触手が伸び始めた。

 音もなく伸びてきた触手だったが、ケイトはその気配に気づき、サーシャを突き飛ばし、自分も地に伏せた。

 「気づかれた!?」

  さっきまでいた場所を触手が通過する。通過を音で確認し、バッと立ちあがった。

 「何!?」

  アークオープスの正面を見たとき、戦慄が走る。うねる触手が数人の女を捉えていた。その中の一人に半透明な管が太ももの付け根にねじ込まれている。ケイトは瞬時に悟った。

 「サーシャ様!!すぐに逃げてください!!」

  サーシャは一瞬何を言われたか、分からなかった。しかし今まで見た事のない剣幕に、おのずと自分の取るべき行動が見える。逃走本能がサーシャの体を動かし、その場から離れようとした。

  ブンッ!

  ケイトは言葉を失った。オープスが捕らえていた女性を放り投げたのだ。その女性はサーシャの背中に叩きつけられた。

 「ぐっ!」

  サーシャはそのままうつ伏せに倒れる。顔を上げたとき、ケイトの豹変の意味が分かる。

 「ひぃっ!!」

  裸にされ、生気を失っている女性。目は虚ろで、叩きつけられても悲鳴すらあげていなかった。

  内股は白濁色の体液にまみれ、注がれたばかりと思える体液が、女性器からドプドプと溢れている。

 「サーシャ様っ!!」

  硬直しているサーシャを、モンスターは見逃さなかった。素早く触手で身体を絡めとると、空中へと持ち上げる。いくら体を揺すっても、些細な抵抗でしかなかった。

 「サーシャ様っ!!」

 「ケイトぉぉーー!!」

  背中からボウガンを掴むと素早く矢をセットし、伸びている触手を狙う。

 バシュ!

 ……………バシュ!………………バシュ!………………

  矢をセットして触手を狙い、狙って打つまでにコンマ5秒とかからない。しかし固定物を狙うならともかく、触手は上下に簡単に避けた。

  ガシャ!

  触手を狙うまあリ、別の触手の存在を忘れていた。音もなく近寄った触手がボウガンを奪う。バッと飛び跳ね、腰からエストックを引き抜いた。だがここで別の問題が発生する。

  エストックは斬る武器ではない。突く武器である。巨体のアークオ―プス本体ならともかく、素早く動く触手に対しては、威嚇にしかならない。多少はダメージを与えれるかもしれないが、せいぜい叩くといったところであろう。

 「サーシャ様!!剣を!!」

  サーシャの腰につる下げられた短剣ならあるいは………。そう考えたケイトは、触手が体制を整える前に斬り込む。ケイトを捕まえようと触手が襲いかかってくるも、それを掻い潜り走り抜ける。

  サーシャはそれを見て、腰から短剣を抜くと自らを縛り上げる触手を斬りつけた。緑の体液を吹き出しながら、一本、また一本と切り落とされていく。脱出のことしか考えていなかったサーシャは、最後の一本も斬り落とし、地上に落下する。と、丁度真下にケイトが走りこみ、サーシャを受けとめた。

 「はやく!!」

  ケイトはサーシャの手を掴むと、同じ方向に走る。後ろは捕獲しようとする触手が追ってくるからだ。

  だが運はオープスにあった。走ろうとしたサーシャが足を縺れさせ、その場に転倒する。起きあがろうとするサーシャの足首に触手が巻きついた。

 「イヤァァァ!!」

  ケイトは素早くサーシャの足首の触手にエストックを突き立てたが、その隙にケイトの腕に触手が絡みつく。

 「ケイトぉぉ!」

  触手がケイトを引っ張る。ケイトも踏ん張り、触手をその場に注目させた。

 「サーシャ様!!今のうちに早く!!」

  サーシャに逃げるように促すが、サーシャはその場から動かない。それどころか、短剣を握りなおし、触手に斬りかかり始めた。

 「ケイトをッ!!ケイトを放しなさいっ!!」

 「私のことはいいから、早く逃げてください!!」

 「だったら貴方も逃げることを考えて!!」

  このままでは二人とも餌食になってしまう。サーシャを逃すために………言うしかない。

 「サーシャ様!このモンスターは繁殖のために村を襲ったのです!!だから……………だから早く逃げてください!」

 「何言ってるのよ!だったら尚更ケイトをほっとけないわっ!!」

  ケイトの言葉は、サーシャの火に油を注ぐような物であった。意地になって触手を斬り続ける。注意が散漫になっている隙を、触手が逃す筈が無かった。 音もなくサーシャの後ろに忍び寄る。

 「サーシャ様!後ろ!!」

  いち早く気づいたケイトがサーシャに伝える。サーシャもすぐさま避け、また斬り付けようとした。

 「サーシャ様…………」

  姫だけでも逃がすために……………。

 「姫……一つ脱出の案があるのですが………」

 「それを早く!!」

 「大技故に、サーシャ様がいては使えません。必ず追いつきますので……この場は私に任せて、この先で待っていて欲しいのです………」

  そんな大技など最初からない。しかし姫の身に災いが起こるのであれば………その災いは私が身に受けよう………。

 「で……でも………」

 「サーシャ様!!このままでは私も、サーシャ様も餌食になってしまいます!!必ずこいつを倒し後を追いかけるので………」

  サーシャに嘘をつくのが辛かった。だが………今はこうするしか思い浮かばない。

 「今まで……私が嘘をついた事がありますか?」

  今言っている嘘が………。

 「サーシャ様を一人にした事がありましたか?」

  最初で最後の………嘘。

 「私を信じてください………後で必ず姿を見せますから………」

  サーシャとてケイトとの付き合いは長い。ケイトのいう事が嘘なのはすぐに分かった。しかしこうまでも自分を逃そうとする態度に一つの不安もあった。 もしかしたら自分が邪魔だからではないのか?

  自分一人だけならともかく、剣の不馴れな自分まで庇わなければならない。 存分に奮える剣技も、その為に制限されているのならば………。

 「分かったわ………この場から離れる……けど!!」

  短剣で牽制しつつ後退する。自分がこの場から離れる事により、脱出の確率が高くなるのなら………。

 「絶対に……戻ってくるのよ!!」

  何度か振りかえりながらサーシャだけが森の方へと走っていく。オープスは目の前にいる獲物にしか興味はないらしく、サーシャが逃げ去っても追う事はなかった。

  幸いにも、もう片方の腕は抑えられていない。目標が自分一人になった分の攻撃の集中は避けられぬが、それでも自由に迎撃戦を繰り出せる方が大きかった。

  しかしアークオープスが相手では分が悪い。素直に戦えば触手を捌き切れないだろう。ならば狙うは…………その目しかない。

  触手がもう片方の腕に絡みつくが、ケイトは微動だにしない。そのまま足にも絡みつき動きを封じると、ケイトを持ち上げる。獲物をよく見ようと、その巨眼の前まで引き寄せた。

 「こうも早くチャンスが来るとはね………」

  剣を持つ手首をくるりと回し、反対の手首を掴む触手に突き立てる。緑色の体液を撒き散らしながら剥がれる触手。自由になったその手にエストックを持つと、剣先をその目に向けて投げつけた。

 ズシャァァァl!!

 「これまで………かぁ!!」

  アークオープスは身体の向きをかえた。これによりエストックは目の少し下に突き刺さり、ケイトは胴に巻きつく触手をダン!と叩いた。

 

 

 

 「や…………やめてぇ!!」

  両手首足首、太もも腰、首等を触手で巻き取り、動きを封じられた。体を揺すっても、もちろん緩む事はない。男勝りなケイトであっても、武器と機動力を奪われた今、女としての拒否感しか湧かない。

  しゅるしゅるしゅる!

  何本かの触手が、首元から服の中に侵入する。乳当てをも押し退け、まだ小さな乳首をその先端で突付き始めた。服の上にぽっかりと浮かぶ触手の形。直接肌の上をのたうつ感触に、鳥肌が立つ。乳首を突付く触手の一本がどくろ状に乳房に巻きついた。締め付け、緩みを繰り返し乳を揉んでいく。乳頭は突付かれ、押し倒され、埋められていく内に、まだ柔らかさを残しつつも固くなり始める。

 「んぐっ!」

  いきなり目の前に現れた触手に驚き、簡単の口内への侵入も許してしまう。間置かず冷たい触手が、ケイトの口内を前後に動き出した。モンスター特有の悪臭が、鼻につく。

  引きずり出そうと手に力を込めるが、手首、腕を完全に絡め取られ、動かす事は出来ない。

  更にもう一本を口の中に入れようと口周りをうろうろしているが、唇に先端を擦り付ける事しか出来ないでいる。粘液にまみれた先端は醜く、思わず目を閉じた。

 「!!」

 ミュ―――――――!!

  触手が服を破りさる。不気味に蠢く触手に弄ばれる乳房。淫らしく形を変えながら、嬉しそうに乳首を立てていた。粘液に濡らされ、充血し、少し大きくなった乳首。

  乳当ては押し下げられ、乳房の下に引っかかっている。触手もまるで持ち上げるかのように下から押し上げ、乳房の肉は前方へと逃げる。結果、ただでさえ大きな乳房も、より大きく見えるのであった。

  つんと立った乳首は相変わらず弄られ、弄られていただけなのが、いつしか抵抗すら見せるようになった。

 「ん―――!んっ!!」

  鳥肌の立つようなおぞましい感触の中に、乳房だけはそれ以外の感触を見出していた。

 (こんな奴に………モンスターに感じるなんて…………!!)

  正直な身体を恨まずにはいられなかった。そして女である事も。男であるならとっくに殺されていただろう。だがケイトは女である。モンスターは女を殺さず、自分の種を植え付け、存続を求める。異種の子を孕まされるという残酷な舞台に立たされているのだ。

  二つのふくらみの、とくにその先端を弾かれる度に、ピリ、ピリッと快電が走る。

 (出すつもりなの!?)

  それは口中の触手だった。口の中に入ったときと比べても確実に太くなっており、断続的な痙攣が走っている。先端からは少しばかり甘い粘液がトロトロと流れ出していて、唾液と混ざっていく。

  突き入れも早くなり、唾液と粘液がジュブジュブと音を鳴らせている。

 (ダメッ!!出さないで!!)

  顔を横に振り、なんとか外に吐き出そうとする。しかし触手は全く気にならないのか、前後運動のスピードは早まるばかりで、かえって先端を口内至る所に擦り付ける結果となる。

  と、その時、先端の穴を大きくあけた触手が、二つの乳首に吸いついた。そのまま穴を窄め、引っ張る。

 「んんんっ!!」

  予想できなかった奇襲に、ケイトは思わず口中の触手に歯を立ててしまう。それが引き金となった。

 

 ドプッ!ドプッ!ドプッ!!

 

  口中の触手が跳ねた。歯に噛まれ、ぶるぶると震えながらドロドロの粘液の固まりを吐き出す。醜い触手とは裏腹に、甘く、ほのかな爽やかな香りが口中に広まる。さっと喉の奥を閉じ、その甘い粘液を飲まないようにする。

 (早く……早く外に出てよ……)

  出すものを出したにもかかわらず、その触手はまだ引き抜かれない。吐き出した液体が飲み込むれるのを待っているかのようであった。

  その間も乳房は弄ばれている。乳首を引っ張っては放し、また引っ張っては放す。また引っ張るかと思えば吸引を施し、母乳を吸おうとする。螺旋状に巻きつく触手も、締め付けと緩めを繰り返し、時折そのスピードを変える。胸部から来る快感の波に思わず喉をあけ、吐き出されたものを飲んでしまいそうになるが、必死になって堪える。

  しばらく飲みこむのを待っていた触手だったが、開こうとしない喉にもう一度飲ませようと再び動き出す。

 (そんな!?)

  今度の動きは最初から速かった。短時間でもう一度吐き出す為に高速ピストンを繰り出す。

 (いやよっ!!飲みたくないっ!!)

  これこそ魔薬である。中枢神経を侵し、ホルモンバランスを崩させる。間違った情報が脳に流れ、強制的に排卵させる。そんな液体なのだ。

 にゅちゅ…………。

  別の触手がスカートの中にまで伸びてくる。執拗な乳房への愛撫は身体中に性的興奮を起こし、男を受け入れる為の準備が、目に見えない位置で着々と進んでいる。触手が下着に巻きつき、強引に引き裂く。ゴムを失った下着は、その役目を果たす能力を失い、太ももに巻きつく触手に被さった。

  露になったそのスジは蜜に濡れ、恥丘に広がる亜麻色の森も光っている。

 (そんな………そんな…………)

  触手の先端がスジをなぞる。それを咥えたいとでも言いたげに秘所が蠢き、蜜を流す。触手も先端から粘液を飛ばし、滑るようにスジを擦る。

 シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!

  時計の振子のように先端を激しく振ると、ピッ、ピと蜜が飛ぶ。速く強く擦られ、乳をも吸われ、口中の触手が激しく喉を責めたてる。

 

 ドプッ!!ドプッ!!ドプッ!!

 

  何が起こったか分からなかった。身体中を弄られる快感に、口中の触手の動きにまで気が回らなかった。しかも先ほど放った液体もあって、その触手の動きを察するのも難しい状態である。

  動きが止まったかと思えば、口の中に溜まる体液の容量が増えていく。

 (くっ!)

  別の触手が顎を押し上げ、吐き出す事も出来なくなってしまった。

  チュポン………。

  観念したのか、細い糸を引きながら触手が引き抜かれる。たとえ顎を押し上げられても、顔を横に傾ければ吐き出す事が出来る。顔を傾けようとしたその瞬間であった。

 ズズッ!!ズズズズッ!!

  スジをなぞる触手が蜜を啜り出した。しかも一本だけではない。こぞって触手がそこに集まり、可能な本数だけ先端を押しつけ、一気に啜りだしたのだ。

 (ふうっ!!)

  あぶれた触手は、その上の部分に隠れる小さくも充血した豆を吸い出す。あまりの衝撃に喉が開いてしまう。

 ゴクッ!!

  無意識に気管への道を塞ぎ、流れ来る粘液を胃に落とす。

 (そんな………)

  これから起こる事の恐ろしさに、全ての感覚がなくなっていく。取り返しのつかない事に、身体が震える。

 不意に身体を弄られる感覚がなくなった。視線を落とせば、そこには少しづつ秘所に近づく半透明な生殖管があった。

 「あ……ああ……い、いやぁ………」

  皮というものが被さっていたのか、その中からニュジュルっと本体の頭が出てきた。色は半透明だが、その生殖器の背景は茶色の土。形がくっきりと浮かんでいた。色こそ違えど、男性器そのものである。

  この村の娘を犯し、その時に出した精液らしき白濁色の液にまみれた先端。生殖器挿入に蜜を啜る触手がその場を離れ、愛撫が止まった。そして太ももを縛る触手が、足を開かせる。

 チュピ………。

  蜜を流す秘所に、アークオープスの生殖器が押しつけられた。

 「イヤァァァ!!やめて……………放してぇぇぇぇ!!」

  身体を激しく揺さぶり、押しつけられた生殖器を外そうとする。が、腰に巻かれた触手に力が入り、固定されてしまう。

 不浄の粘液を飲んでしまったのだ。あと数時間もすれば己の身は排卵行程に入るだろう。

  ケイトは幼少の頃からサーシャに仕えていた。最初の頃は同じ女の子という事で遊び相手をしていたが、思春期を迎える頃には身分というものを周りから教えられた。それからはケイトは姫に忠誠を誓う専属の兵、レディーナイトとして過ごしてきた。武を学び、技を極める。いかなる敵が現れようとも命に変えて姫を守る、それがケイトの信念であった。

  つまり、ケイトには男性経験などない。

  初めての相手がモンスターであり、その種を強制的に孕まされる。サーシャを逃がす為には我が身を犠牲に、とは考えていても、このような事態に陥るつもりはなかった。

 「常に最悪な事態を想定し、慎重に行動せよ」

  常に自分に言って聞かせていた言葉を、どうしてこの場に及んで忘れてしまったのだろうか?悔やむに悔やみ切れない。

 ズニュゥゥゥ…………。

  アークオープスの生殖器が、まだ開かぬ聖域に、その頭を埋めた。

 「痛ぅぅぅぅ!!!」

  容赦のない侵蝕に、ケイトの顔が歪む。その挿入にゆっくりとう言葉は存在しなかった。膣を開き、膜を破り、これ以上ないくらいに子宮を押し上げる。いくら押しても入らぬことが分かって、ようやく押し込みが止まった。

  言葉を発せぬほどの激痛がケイトを蝕む。目はカッと開き、口は大きく開いている。ピンとつま先が立ち背中が反れ、手は開いたまま。結合部は真っ赤に焼かれた鉄の棒を突っ込まれたかのように激痛が走り、半透明な生殖器を赤く染めた。

 「がぁ………は…………」

  止まった呼吸も再開し、痛みの他に、身体中を拘束されている感覚も戻ってくる。

  ズキン、ズキンと重く鈍い痛みが、血液の鼓動と共に響く。

 ズチュ………………ズチュ…………………ズチュ…………………。

 「痛いっ!!いたっ!!!」

  まだ傷の痛みが引かないうちに、中に入った生殖器が動き出した。愛液が染み出してるとはいえ、純潔の膜を破られた傷は痛みだけを残す。

  しかしアークオープスにとって、それはどうでも良い事であった。種の存続に向けて、精を放つ、ただそれだけ。

  赤く染まった物が激しく出入りする。膣は侵入物をグイグイと締め付け、精放出を急かす。同時に身体中の触手の愛撫も再開された。

  首に巻きつく触手はその先端を肥大化し、叫びを上げる口の中に入る。腕に絡みつく触手が手の平に乗ると、手首の触手が甲を押さえ、握らせる。

  乳房の根元を一回だけ触手に巻かれ、締め付ける。肉が前方に逃げると、突起した乳首もピンと前に出る。そこを狙い、複数の触手の先端が乳首を弾く、転がす、引っ張って遊ぶ。

  腰の触手は先端から粘液を滲ませ、白い肌に塗りたくり、何度も滑る。足首と太ももの触手も頭を上げ、内股をなぞっていく。そこには鮮血も流れ込んで来ており、モンスターに無理矢理花を散らされたという事を物語っていた。

  痛みと快感。その狭間で苦しむ理性。

 「ん!!んんっ!!」

  傷を擦られる痛みと、身体中を弄られる快感に、どちらの自分が本当なのかが分からなくなってくる。

 にゅちゅ…………ぬちゅ…………ずちゅ…………。

  叫び声さえ上げられず、愛液の分泌量の増加に結合部から聞える音がより大きく聞える。

  ホルモンバランスが崩れた身体は卵子の熟成を急がせ、精子の選別のために膣内の酸性濃度を上げていく。生殖器に付着していた精子は既に酸性に殺られていて、次なる精子を求めていた。

  子宮が突かれれば突かれるほど精子の到着を待ち焦がれ、放出させるべく膣内を狭める。

  密度の高くなった壁の間を、強引に通過すれば生殖器は強くその身を擦られ快感に震える。

  視線をアークオープスの目に合わせる。巨大なその目、黒目の部分に、触手に拘束され、至る所を陵辱されている自分が写っている。

 (こんなやつの子供なんて!!)

  突かれるたびに、上下に揺れ動く乳房を見た。

 (こんなやつに吸われるなんて!!)

  滲み出る愛液に、その血が洗い流されていく生殖器の激しい出入りを見た。

 (こんなやつに………モンスターに……………奪われるなんて!!)

  ケイトの頬に熱い雫が流れる。視界も曇り、その巨眼が歪んで見え始める。

 (もう……嫌…………)

 

 ドクゥ!ドクドクッ!!

 

  口中や握る触手が唐突に震えると、先端から透明な液体を迸らせた。熱くヌメる液体が放たれると、中を動く生殖器が少し太くなったような気がした。

 

 ドプゥ!ドプドプッ!!

 

  腹を撫でる触手も液体を吐き出す。するとまた太くなったような気がした。否、確実に太くなったのを感じ取った。

  隙間なく生殖器を締める膣壁が、太くなる生殖器に押し返されている。嫌悪感と、快感に溺れる事がないからこそ、その違いがハッキリと分かる。

 (まさか!)

 

 ズピュ!ビュクビュク!!

 

  内股にも熱い液体の温度を感じる。また男根が太くなった。

  アークオープスの射精の準備が整ったのか、ケイトの拘束を最小限の触手にとどめ、残りは離れていった。

 ズチュズチュズチュズチュ!!

  生殖器の突き入れが、今までで一番早くなる。何度もビクつき、精を放とうとしている。抑える物のなくなった乳房も激しく揺れ、とがった先端が上下に揺さぶられる。

 「やめて!!やめてぇぇぇぇ!!!」

  襲い来る恐怖に泣き叫ぶも、残酷な儀式は止まらない。いくら身体を振って生殖器を外に追い出そうとしても、胎内に命を宿そうとしている本能はがっちりとそれに食らい付き、放そうともしない。

  狭くなっていく膣内、そして太くなる生殖器。傷の痛みもまだ引かず、それでも生殖器同士が激しく擦り合う。

 ビクン………ビクン………ビクン………。

  アークオープスの先端からはダラダラと粘液が流れ、疼く子宮がそれを吸い上げる。含まれる精子の量の増加に、とどめといわんばかりに締め上げる。

 ヌチュヌチュヌチュヌチュ!!!

  完全に血の止まった結合部からは泡立つ愛液が吹き出している。それでも強制妊娠という行為に理性は強く拒否し続け、人としての本能だけが種子を求める。

  膣内で暴れるソレの脈打つ間隔が、短くなってきた。アークオープスの巨眼が徐々に閉じていく。それが精放出へのカウントダウン。

 「だっ、だめぇぇぇぇ!!お願いだから………外にぃっ!!」

  今まで閉じる気配がなかった瞼が閉じていく。それを見たケイトは、アークオープスが違う行為に移る事に感づく。傷を擦られる痛みよりも、中に出される事への恐怖が大きくなる。頬を伝う涙も拒絶に顔を横に振れば、大きな雫となり周囲に飛び散る。

 「中はやめてぇぇぇ!!イヤァァァァァ!!!」

 ズチュズチュズチュズチュズチュ!!!………ビク…ビクビク……。

  唐突に突き上げが止まる。生殖器先端は子宮ごとケイトを持ち上げるように密着させ、精が通り易いようにその穴を広げる。ただでさえ太いものが更に太くなり、膣内を限界まで広げさせる。

  そして………………巨眼か閉じられた。

 ブル…ブルブルブル………

  アークオープスの巨体が揺れる。巨体から伸びる半透明な生殖器に白い筋が浮いた。精液に押され、中の空気が膣内に流れるが、生殖器は器用に表面をへこませ、空気を外に追いやる。

 「イヤァァァァァァァ!!!」

  身を捩って逃げようとしても…………無駄な事でしかない。あっという間に流れてくる精液。死の宣告以上の残虐的行為。

 「もういやぁぁっ!!!!!!」

  白い筋が………膣内へと消えていった。グワッと先端が大きくなったのも鮮明に分かった。

 

 

 ビュクッ!!ビュクッ!!ビュクッ!!!

  子宮の口に向けて、白い液体が迸る。

 ビュプッ!!ビュプッ!!ビュプゥッ!!!

  吐き出された命の種を飲み込もうと、子宮の口が大きく開く。

 ビュルッ!ビュルッ!ビュクルゥ!!!

  白く熱いドロドロの邪液が、脈打つごとに多量に注がれる。

 ドプッドプッ!!…ドク………ド………ク…………。

  許容量にあふれた精液は、生殖器と膣壁の間を抉じ開け、外に吹き出した。

 

 

 

 「あ……ああ…………」

  中で生殖器が震えるごとに熱い液体を感じ、目の前が真っ暗になっていく。人体への危害は避けれるが、精子の、卵子への進撃は避ける事など出来ない。仮に動かせたとしても、全周囲を精子に囲まれて、どこに卵子を逃がすとでもいうのか?魔薬に侵され排卵も時間の問題であり、妊娠はおろか、受精すら回避不能である。

  頭の中に、丸い球体に群がる精子が浮かぶ。徐々にその壁を溶かし、一つの命になろうとする風景、そして受精の瞬間。

 ズル………

  生殖器が引き抜かれた……ような気がした。精液とは別の異物感が残っているが、半透明な生殖器はアークオープスの身体の内にしまわれていく。

 ドス!

  その場で触手が解かれ、ケイトは地面に捨てられた。アークオープスは突き刺さったエストックも引き抜くと、触手を絡みつかせ、刃をへし折る。

  アークオープスは周囲を覗い、辺りに獲物がいないのを確認すると、ケイト達が来た方向とは反対側の森に消えていく。

  折られ投げ捨てられたエストックを見つめ、反撃の気力すら失い、地面に横たわるケイト。

 「産みたくない……産みたくないのに………出来ちゃう…………」

  太陽はまだ真上にあるにもかかわらず、視界が暗くなっていく。

 「出来ちゃうの?お腹の中に………妊娠…………しちゃう…………」

  うわ言のように繰り返しながら、ケイトの意識が途切れた。

 

 

 

 「ん………あ……」

  パッと視界が明るく広がる。と、同時に、視界のど真ん中に、よく見知った顔が心配そうに覗き込んでいた。

 「ケイト………」

 「サーシャ様!!」

  サーシャの顔を見ると、ケイトの朦朧とした意識がはっきりと蘇る。どこで意識が途切れたかは覚えがないが、サーシャの話ではあまりに遅いので戻ってみると、アークオープスの姿はなく、乱れた服装で意識を失っているケイトを見つけたらしい。

  男を埋葬する事は難しく、娘達だけでもベッドに運び、ケイトを背負いここまで来たという。

 「サーシャ様………申し訳ありません」

  サーシャには危害はなかった。だが結果としてまたあの危険な場所に戻らせてしまった。

 「なぜ謝るの………?あなたの方がもっと酷い目に………」

 「いえ……必ず戻ると言いながら……それが出来なかった………」

 「いいのよ………貴方が無事だったんだから」

 「無事………そう……命は保証されてましたから」

 「保証されてた?」

 「はい。モンスターの目的は繁殖です。母体を殺してしまっては無意味でしょう………」

 「ケイト……聞いちゃいけないのは分かってるけど大丈夫………だよね?」

  サーシャの言いたい事は分かる。体の事ではなく、孕むか孕まないか……である。ケイトは黙って顔を横に振った。

 「そんなっ!」

  ケイトは体操座りになると、スカートの中に手を入れる。秘所にある異物感の正体は薄々と分かっていた。秘所に指を入れ、指先に当たる難いものを掻き出す。ころっと半透明な何かが転がり出た。

 「これは?………あっ!」

 答えを聞く前に、地面に白い液体が溜まりを作り始める。

 「これは生殖器の先端です。切り離して栓代わりに使って……」

  生殖器の先端と、子宮の間に押し込まれていた精液。どれほどの時間が経っているかは分からなかったが、ここに連れてくる時にこぼれた様子がないとすれば、かなりの数の精子がケイトの子宮の中に入り込んだと考えれた。

 「モンスターに排卵を促す液体も飲ませられました。今日の夕方には……もう………」

 「ケイト…………」

  知らず知らずの内にサーシャの目には涙が浮かび、ケイトをそっと抱きしめていた。

 「ゴメンね……ゴメンね………」

 「サーシャ様………」

  ケイトにかける言葉が見つからない。それ以前にかける言葉などない。ケイトもまた、サーシャにかける言葉が見つからず、自分も涙を流していた。

 「行きましょう………」

  先に声を出したのはサーシャであった。

 「予定を変更してゾラの港に行きましょう」

 「港………ですか?」

 「ええ。あそこは唯一の交易港だから、産まなくてもいい方法が聞けるかもしれないわ」

 「ですがサーシャ様!、今はサーシャ様自身がコッダに狙われているのですよ!?」

  ケイトはサーシャの提案を却下しようとした。自分の為にサーシャを危険な目に合わせてはならない、レディーナイトとしての使命の方が強く出る。

 「ケイト……私は自分のことよりも、貴方の方を助けたいわ」

 「サーシャ様………」

 「それとも産む気なの?」

 「産む気はないです。しかし今はマーロン伯との会見を先行すべきです。その後にでも産まなくてもいい方法を見つけましょう」

 「ねぇケイト……風邪は引いてから直すんじゃなくて、引く前にそうならないようにするものよ。まだ妊娠したわけじゃないんでしょ?早いうちに何とかしないと」

 「ほとんど宿してしまったようなものですが………確かにサーシャ様の言うとおりです。ですが!」

 「ならこうしましょう。ケイトの為ではなく、私がゾラの港に立ち寄りたい。そしてこれは命令として、レディナイトに護衛を命じます」

 「サーシャ様………」

  一度言い出したら聞かない性格は、ケイトもよく知っている。そしてただの兵として忠誠をかけている自分に対してここまで気遣ってくれている事に、口には出さないが言い切れないほどの温かみを感じた。

 「さぁ、行きましょう。護衛、しっかりね」

 (命を失ったとしても、サーシャ様は必ずお守りします)

  決意を新たに、サーシャの後を追いかけるケイト。堕ろす手段を求め、二人は歩き出した。 

 

 終

 


解説

 本当なら数日前に書き終えてる予定が(汗

 やっぱり勢いを失うと書けないですねぇ………。

 

 ティアリングサーガ、触手モンスターが出てくるという話を聞き、それだけで買いました(ぉぃ

 アークオープスの出てくるマップまで進み、そこで攻略本が出たので買いましたところ、話題のプラムちゃんを仲間にする方法を初めて知りまして(それまで、まだ仲間になるマップに来てないだけだ、と思ってました)、そしてやり直す決意を………。

 で、結局そのまま止まってたり(大汗

 

 

 今作品の舞台は、リュナン王子が船に乗りゾラを目指している頃、つまり、マップ1よりも前ですな………。

 マップ1での登場時は既に妊娠していた!?…………………………本気にしないでね(汗

 ……………要するに………手抜き?

 

 

 今回はリクエスト番号3065、にくまん魔人さんからのリクでした。

 夜のお供に……なるか?

 


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