free hosting   image hosting   hosting reseller   online album   e-shop   famous people 
Free Website Templates
Free Installer

←前  次→


メルティング・ポット(4)
江戸屋電気堂/文


 ぐっ、と王二郎はこぶしを握り締めた。羞恥と欲情のせめぎあいに震える細い肩を抱き寄せて、接吻《くちづけ》たいと言う衝動をこらえるためだ。

  今は優しさを見せるべきではない。今は卑語を口にして見せた最の痴態をニヤニヤと見つめてやるべき時だ。そうしなくては今後こういういじわるな命令を最に聞かせることが出来なくなってしまう。最に対してより、むしろ自分に対してけじめがつかなくなる。

  とはいえ、所詮まだまだ百戦錬磨には程とおい王二郎である。その態度は超然としているとはとてもいえない、狼狽をにじませた物になっていた。けれど、相手の最はそれ以上に自らを見失い、そんなことに気付く余裕なのはこれっぽっちもなかったので結果オーライではあった。

  実際、みずから濡れそぼった秘所をさらし、目元を染めて淫らなおねだりをして見せる最はそれほどに可憐だった。たとえ一人前の大人であってもその身を抱きしめたいという衝動を抑えられる物はそう多くはないだろう。逆にいえばこの若さでなんとかその衝動を抑えこめた王二郎はやはりさすがと言うべきなのだろう。

  そうやって内心を押し隠してクールなフリを装い、『ウソくさい』と評された笑みを浮かべつつ王二郎は言うべきセリフを最に告げた。

 「よくできました。それじゃあご褒美をあげましょう」

  そして王二郎は両手を自らの手でもたげられた最のスカートの奥に入れ、裸の腰を抱き寄せた。ずっと装着されたままのアヌスベルトの黒い革ベルトに挟まれた熱く濡れた秘所に、自らの先走りと最の唾とでこれまたすっかり濡れにまみれた肉槍の先端を触れさせる。

  くち…

  ふれあった瞬間、双方の浮かべた濡れが混ざってかすかに湿った音をたてる。会場の喧騒から遠く隔てられた無人のこの場所でなくては聞き取れないかすかな響き。だが、それはたしかに響いた。

  こくり…

  王二郎の視線に最がうなづく。もう言葉の必要な段階は終わっていた。だから王二郎ももう言葉は求めたりしない。ここからは互いに共有した躯を通して語り合う、ケダモノの時間だ。

  じゅぶ…

  王二郎が最の内部に踏み込む。抵抗のかけらもなく、それはずるりとより深くへと侵入する。当然だ、そこは侵入をひたすら待ち焦がれていたのだから。

 「あはぁ…」

  つづいて熱い吐息が歓迎の意を表す。

  いったん受け入れると、こんどは最の内側の肉が王二郎の分身にいっせいにすりよってくる。きゅうっ、と肉の洞穴が絞られると、つづいて幾層もの肉の襞がざわざわとざわめきたつ。自らはなにもしなくとも、その微妙な蠢きで王二郎は玄妙な快感を味わうことができた。

 「ふぅ…」

  王二郎は、ひとしきり最の秘所の歓迎のざわめきを味わったあと、「行きますよ」とだけ告げて腰を引き寄せていた右手で最の左足をすくいあげる。

  ガクン、と最の長身が沈みこむ。今の最には片足立ちで自分の体重を支える力はなかった。

 「うはぁっ…」

  小さな悲鳴が上がる。

  姿勢が崩れた反動は一部は個室の壁に支えられた背中へと逃げたが、その大部分は彼女の躯の中心部、すなわち王二郎の肉柱で貫かれた場所に集中した。

  一気に躯の底を突き上げられ、背筋がかるく反る。同時にスカートを抑えていた両手があがり、王二郎の首筋に回される。そして両腕に力をこめてすがった瞬間、宙に浮いたような不安感はすぅっ、と消え去り、たやすく安心感へとすりかわってしまった。

 (王二郎、王二郎…)

  声に出したらそのぶん想いが逃げていきそうな気がするから、あえて声には出さない。だから最はただ心の中で叫びつつける。

  今や最は身体も、心も、完全に王二郎に委ねきってしまっていた。自分の躯の中心を貫く王二郎のなんという存在感。支配されることのその安心感。とめどなく湧き起こる、それはたしかに幸福感だ。

  そして王二郎が動き出す。

  固く厚い肉の凶器が最の中心部をわがままに蹂躙し始める。

  王二郎はその華奢な外見に見合わないダイナミックなストロークで大柄な最の全身を突き上げる。固いおとこが柔らかいおんなをえぐる。剛直が敏感な粘膜をごりごりと削る。

 「ん、ん、ぅうん…」

  突き上げられながるたびにか細く声をあげる最。最の活躍に黄色い声援を飛ばす彼女のファンの少女達の内のいったい誰が、凛々しい最がこんなにも可憐に身悶える様を想像できたろう。

  普段は非常さすら漂わせる薄く引き締まった口元からもらされるその声も、普段の抑制された低いが明瞭なそれとは正反対の、抑えきれずに漏れてしまう、そんな風情のかそけき声だ。

  たしかにその長身は最のものに違いなかった。だが、端正にすぎる美貌には、戦いに臨むときの極寒の精密機械《アイス・マシーン》の異名を取る怜悧さはかけらも見られない。そこに浮かぶのは、含羞《はじらい》と至福のないまぜになった、むしろ頼りなげとすらいえる表情だった。

  そこにいるのは極寒の精密機械《アイス・マシーン》などではなく、愛する男に抱かれて快感と幸福に包まれる、ただの恋する乙女なのだ。

  じゅぶ、じゅぶ…

  王二郎のおとこに攪拌された最のおんなは、すっかり融けて崩れてぬかるみとなり、一層湿った音を立て始めている。そして、とろけながらも激しくえぐりこまれる剛直にひしとすがりつき、身を寄せていくのだ。そして、すがりつくおんなは逞しいおとこにすりつぶされては悦びの声を張りあげ、その声は子宮にたまって共鳴し、増幅して脊椎を駆け上ってその淫らな感覚のハーモニーで脳みその芯をもとろとろにしてしまう。衆に優れた知性を発揮する脳髄は極寒の精密機械《アイス・マシーン》であることをすっかり放棄し、肉体の中心部から送られる快楽に溺れる坩堝《メルティング・ポット》と化していた。

  とろけた脳髄にはたったひとつの言葉だけがリフレインしている。

 (気持いい、気持ちいい、気持ちいい…)

 「うっ…」

  快美に包まれているのは最だけではない。王二郎も分身を情熱的に締め上げてくる熱い粘膜の感触がもたらす快美についに声すら漏らしてしまう。

  最の秘門は激しく収縮して剛直の根元を締め上げ、敏感な亀頭はザラつく部分に強く刺激され、ぬらつく粘膜に優しくあやされる。

  深く突きいれて奥の肉の輪を突き上げてやれば、「ぅん…」と抑えた、でも艶めいた息が耳元をくすぐる。

  普段の最の凛とした姿のどこに隠れていたんだろうというほど、今の最は女らしい優しさと可愛らしさに満ちている。それが自分だけの占有物であることがとてつもなく誇らしい。男に産まれて良かった、と心底思える。だからますます激しく腰を突き上げてしまう。

  激しい運動量によって白皙の額に汗が浮き、長い前髪が行く筋か貼りついている。

 「くぅっ、くぅん…」

  突き上げられる最の反応がさらに切羽詰った物になってきている。なにより共有している部分の反応がすさまじい。ときおり軽い絶頂を迎えるのか、断続的で不規則にそこがひきつるのだ。

  いや、切羽詰ってきているのは最だけではない。王二郎自身もこの至福の時を一瞬でも長く味わっていたい。ただそれだけで最後の一線を超えるのを先延ばしにして必死にこらえているの過ぎないのだ。

 「はぁ、はぁ、くぅっ…」

  いつしか王二郎自身も熱い息を吐いていた。

 (もう、もうすぐ……)

  たっぷりとエネルギーを貯えた睾丸が発射準備のためにせりあがってきたのを感じると、左手で抱いていた最の細腰を思いっきり抱き寄せて、思いきり深く突き入れる。爆発寸前の内圧に膨らみきった亀頭が最の子宮の底をノックする。

  ずびゅ…

  それが引き金になって白い熱弾が放たれる。。

  ずびゅ…ずびゅ……

  ためにためた快楽のエネルギーが次々と白い弾丸となって発射される。

 「ううっ……」

  腰から駆け上がる快楽の信号がバチバチと脳の中のブレーカーを吹き飛ばしてゆく。男の絶頂は短く、そして暴力的なまでに激しい。

 「ふぁぁぁんっ!」

  最も声をあげていた。

  それまでの小さく断続的な絶頂がひとつひとつ快楽の扉を開け、肉体の昂奮を最高に高めてきた。そこに身体の深奥に熱く広がる感覚がとどめを刺した。全ての快楽の扉が一斉に開き、吹きだしたエネルギーに坩堝《メルティング・ポット》と化した脳髄が激しく沸騰する。

  もはや最の脳は『きもちいい』と『うれしい』を煮詰めたどろどろに濃厚なスープでしかない。そしてそれはただひたすらに幸せな感覚だった。とろけきって幸せにどっぷりつかった脳みそは、その端正な面差しに至福の表情を浮かべさせる。

  一方、肉体の方は激しい反応を見せる。

  グン、と弓反った背筋。全身は個室の壁に接した後頭部と、すがりつく両腕、そして王二郎との接合部そのもの、その三点だけで宙に浮いていた。

  そして身体の内部では射ち込まれる精液を一滴たりとも逃すまいと、咥えこんだ肉柱にみっちりと肉襞がからみつき、咀嚼しては吸い上げる。いのちの元をを吸い出されるその感覚は王二郎にさらなる快美を与え、魂を吸い出されるような気持ちにさせた。

  小さなトイレの個室に、しばしふたりの熱い息だけが満ちた。互いの昂奮を高めあい、与えあった快楽をもろともに味わう、至高のひととき。その間、殺風景な小さな部屋は、二人にとってまさに天国と呼べる場所だった。

  そしてようやく二人の意識が地上へと戻ってくる。

  最はそれまで自分の胎内を我が物に支配していた王二郎の分身がその存在感を急速に失ってゆくのを感じて、おだやかだが深い満足を得た。

 (ああ、満足してくれたんだ。私の身体で気持ちよくなってもらえたんだ……)

  普段あまり女性として扱われることの少ない最である。最は女であることを声高に主張するのは嫌いだが、自分が女であることを否定する気持ちはさらにない。だから、この女としての満足感はとても貴重な物に感じられるのだ。

 「お願い。もう少しこのままで……」

  だからついこんなことを言ってしまう。でも、その弱さがむしろ自分でも好ましい。

 「ふふ、甘えん坊ですね」

  もちろん王二郎はそれをからかうことを忘れない。

 「すまない。でも…たのむ」

  それでも最はひたすらに素直だ。

 「いいですよ、可愛い最さん」

  そう言うと王二郎は抱えこんでいた最の左脚を手放すと、優しくその背を抱きかかえてやる。

 (ずるい。この優しさは、すごくずるい……)

  だが、そのずるさにすがってしまうモノがたしかに自分のうちに存在していることを最は知っている。そして、それはむしろ自分の愛しい部分なのだと感じられることも。

  しばらくおだやかな時をかみしめたあと、最は自分から身を離した。ずるり、と力を失った王二郎の分身が自分の中から抜け出てゆくのを感じる。同時に、たっぷり射ち込まれた王二郎の精液と、たっぷり吐き出した自分自身の愛液とが混じった粘液が、栓となっていたペニスを失って内腿を伝って流れ出すのがわかる。

  そしてそのまま最はしゃがみこみ、自分の股間からあふれだしているのと同じ粘液にまみれた王二郎のペニスに唇を寄せる。

  ちゅ。

  軽くキスをしてからぱくりとくわえて表面についた汚れを舐め取る。

  しょっぱくて、にがくて、すっぱくて、あまい。口の中でも粘つくそれは、実に複雑な味がした。だが、けして不味いとは思わない。それは二人ぶんの想いの詰まった味だ。だからこそ複雑な味がするのだ。そして、それはとても大事な想いだから、不味いなどと感じるはずもないのだ。

  ひとしきりしゃぶって表面のぬらつきがなくなったのを感じると、最は口を離してポケットから取り出したティッシュでそれを拭う。そして、それが済むとうやうやしい手つきで下着の中へと収め、ズボンを引き上げ、ベルトを締めてやった。

  そして立ち上がるとこう言った。

 「私は…このままでいい」

  互いに汚しあったその部分をやはり互いに清めあうことは、二人の行為の締めくくりとして重要な手つづきのひとつなのだ。だが、最はそれを要らないと言う。

 「今日はお前のくれたものを少しでも長く感じていたい。一緒に決勝に臨みたいんだ。だから、このままでいさせてくれ。でも、どんなありさまになったか見たいというなら、存分に見てくれていい」

  そう言うとスカートの裾をまたしても大きくまくって秘所をさらす。

  黒い革ベルトに挟まれたその部分は、薄い秘毛を粘液でべったりと張りつけた生々しい様相を呈していた。肉の薄い花弁は、まだ多少充血の名残をとどめて本来よりはぽってりとしていたけれど、内部のうつろをさらけ出すこともなく口を閉じてはいたがそのあわいからあわだつ粘液が洩れだして、いとを引いて床まで垂れ落ちていた。

 「今日はずいぶん甘えん坊ですね」

  にこにこ笑いながら王二郎はそう言った。

 「でも、決勝進出のお祝いです。いいでしょう」

  そして、ここでまたにっこり。

 「すまない」

 「でも、それじゃあスカートを汚してしまいますね。ここで少し絞り出していきましょう。ほら、おなかに力を入れて…」

  そんなことを言い出す王二郎。例によってやさしげな笑みを浮かべてはいるが、これはやっぱりいじわるだ。

  だが、ひとたびいじわるモードになると王二郎は最の抗議など一切聞かない。そのことを身に染みて、本当に身に染みて知っている最は、しぶしぶうなづく。

 「ん……」

  腰を突き出し、股間をくつろげたぶざまな格好でいきんで見せる。顔はそっぽを向いたままだ。

  やがてでろりと泡をふくんだ粘液が秘唇のあわいから絞り出されて糸を引いて床に垂れる。

 「はあ……くうっ……」

  いきむたびに、それは次々とあきれるばかりに流れ出てくる。

 (は、恥ずかしい……)

  だが、羞恥に身を灼く一方で、そんな最の痴態を食入るように見つめる王二郎を(なんだか可愛い……)などと思ってもいたりするのだから始末に負えない。ごちそうさま、としか言いようがあるまい。

 「それにしても我ながらたくさん出したもんだ」

  などとつぶやいて見せる王二郎。

 「は、恥ずかしいから言わないでくれ」

  顔を背けたままそう言う最。

 「僕が出したものなのになぜ貴方がそんなに恥ずかしがるのでしょう? ああ、貴方の分も相当にある、ということなんですね」

  要するにこれも王二郎一流のいじわるというわけだ。だが、そう言われてその長身を小さくして恥じ入る最の姿は本当に愛らしく、王二郎ならずとももっと見たいと思わせるほどに可憐なのだ。

  そうやってさんざんにからかわれながら、最はようやく胎内からあふれだす白濁汁を絞りきってスカートをおろした。

  ほっとする最に王二郎は最後のいじわるをしかける。

 「これはそのままにしていきましょう」

  二人の交わりの証しを残したまま立ち去ろうと言うのだ。

 「そんな…」

  最は反射的に恥ずかしさを感じて、そう口に出した。だが、次の瞬間には不思議と気持ちが切り替わっていた。

  こくり。

  王二郎が拍子抜けするほどあっさりと最は首を縦に振って見せた。

 (だって、二人の想いの証しだもの……)

  そのなまぐさい匂いを放つ粘液がなにものかの情交を示すものであることは誰にでもわかるだろう。そのこと自体はたしかに羞恥の感情を呼び起こす。だが、それ以上に愛する者との幸福な一体感の証しを誇りたい気持ちが湧き起こったのだ。

 (ふう。私もいい加減王二郎に染められてしまったのだろうか?)

  なんだかくやしいような、でもうれしいような、そんなこそばゆい感じがした。

  身づくろいを終えると、まず王二郎が外へ出る。

  コツコツとドアを叩く音がしてから、その場を去る王二郎の足音が響く。廊下に誰もいないと言う合図だ。

  つづいて素早く身体を外へ出し、会場へ向かう王二郎とは反対の方向、すなわち選手控室へと歩み出す。徐々に遠くなる王二郎の足音にももう最は寂しさを感じない。まだ少しづつ秘所から溢れ出しでくる粘汁がたった今のひとときを思い起こさせてくれるからだ。

  いつのまにか最の面差しが精密機械《アイス・マシーン》のそれに戻っていた。強い意思を込めた眼差しは強く前をにらみ、戦う意志をあらわにしていた。

  奇跡の新人《ルーキー》鈴原みさき。相手にとって不足はない。

 (だが、私は負けない。私は一人ではないのだから……)

  そして最はもう一つの坩堝《メルティング・ポット》。戦いの坩堝《メルティング・ポット》へと向かうのだった。

 

 

 終

 


解説

  ようやく完結。ぢつわ始めての完結連載作品だったりして。

 ご覧いただいた方はおわかりのように、やつがれのイメージする最はクールではけっしてなくて、

 理知的だけど人付き合いは不器用で、ホントはとても優しくてはにかみやな乙女なワケです。

 もしこのイメージを共有できなかった方、ごめんなさいあやまっとくっス。

 でもこのイメージはかなりたくさんの方と共有できると思うなァ。

  もしイメージは共有できるけど全然ツマらんちうことなら…。

 ほんとーにゴメンなさい。やつがれの力不足っス。後学のためドコが悪かったかびしぃっと指摘してやってくだせー。

 

  ところでやつがれはメガネスキーで、おっとりメガネっ娘の楓ちんも大のお気に入り。

 なんか全国大会じゃ最のセコンドにつくみたいなんで、楓→最なお話書くかも。

 問題はレズシーンなんスけど、チャレンジしてみたいとか思うっス。んでわ。

 


感想メールを送る

 お名前:
 

 メールアドレス(記入しなくてもOKですが、そのかわり御返事が書けません):
 

 メッセージ:
 

 

掲示板に感想を書く(皆様の感想が投稿作家様の創作の活力になります!!)

戻る