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追憶の梟 第一話「ひとり」
キャロン/文
キャロン/画


 『クロウ・カード』

 魔道士クロウ・リードの創りし、強大な魔力の篭ったカード…

 だが、それらは全て形を変え、一人の少女の手の内に納められていた…

 そのカードの新たな名は『さくらカード』

 

 その新たな持ち主の名は…

 

 木之本 桜…

 

 

 「…クロウ…消えたか…」

 一寸先も見えない、深い闇の中。

 「…だが…何故だ?…何故ここから出られんのだ?」

 蠢く者が居る、遥か以前から。

 「力を継承した者がいるのか…そうとしか考えられん…」

 その者は、光を閉ざされながらも、未だに光明を探し続けていた…

 

 「…消すか…もう…何百年待ったか解らん…」

 

 

 

 早朝…

 「ほえーっ!また寝坊だよぉーっ!」

 いつも通りの朝を迎えた木之本邸から、いつも通りの声が響く。

 「なんで起してくれないのよーっ!」

 「何度も起したわっ!その都度DDTやら脇固めやらセントーンやら食らっとるんが誰や思っとるんやっ!」

 毎朝恒例となっている騒ぎの後、現実を示す時計の針を見た桜は、ケルベロスを気にせず速攻で着替える。

 

 「いってきま〜すっ!」

 朝食を五分で済ませ、桜は急ぎ家を出た。

 ふとガレージを見ると、既に兄、桃矢のバイクが無い。

 「…お兄ちゃん…そうだ…大学は方向が違うんだった…」

 もう、学校へと向かう途中で、兄とも雪兎とも一緒になる時は無い。

 最初は少々寂しく思えたが、今ではそれが当たり前になってしまっていた。

 「会えない訳じゃないもんね…時々家に遊びに来るし…」

 落ち着いて浸っている場合じゃない…

 「そうだっ!また遅刻するううぅぅぅっ!」

 今日も規則正しく、桜のローラーブレードの車輪の音が急ぐ様に響き渡る。

 いつもの、日常。

 

 「おっはよぉーっ!」

 少々息を切らしながら、桜は大急ぎで教室のドアを開け、中に走る。

 「おはよう。」「大丈夫、セーフだよ。」

 友人達の言葉に安堵し、今度は落ち着いた様子で自分の机へと向かう。

 「おはようございます、さくらちゃん。」

 「ふにゃぁ…知世ちゃん、おはよ…」

 それでも結構疲れた様で、言葉に元気が無い。

 

 「今日で一ヵ月ですね…李君がまた香港に帰ってから…」

 「…うん…また、手紙だけでしか…お話出来なくなちゃった…」

 そう答える桜の顔は、何故か明るい。

 自分の気持ちを素直に打ち明ける事が出来た、その事が今までの寂しさを和らげていた。

 「電話もいっぱいしたいんだけど…電話代が…」

 「時差は左程ありませんが、やっぱり国際ですからね。」

 

 (…小狼君…早く…会えないかな…)

 『香港で、やらなければならない事がある。』

 そう言い残し、小狼が友枝小学校を去ってから、もう五ヶ月。

 夏休みに一度再会した際に、全てのクロウカードをさくらカードへと変え…自分の気持ちを告白した…

 それからまた再会を誓い、再び小狼は香港に戻ってしまった。

 (でも…やらなきゃならないことって…何なんだろ…)

 

 物思いに耽っていると、突然桜の背後がざわめき立つ。

 「ほえ?どうしたの?」

 全員が窓の外を覗いている、桜も自分の隣の窓を開け、その先を見てみた。

 その先には、校門から入ってくる、一人の若い男がいた。

 「さくらちゃん、あの人…誰かな…かなり大きいけど…」

 「ほんとだ…寺田先生より大きい…」

 その騒ぎの横で、席を立たずに落ち着いた様子の知世が、桜に話し掛ける。

 「もしかして、新しい用務員さんでは?」

 「知世ちゃん、知ってるの?」

 「はい、前の方は確か、夏休み前に定年で…」

 初めて見るその男に興味を持ち、少し身を乗り出して顔を確認しようとする。

 「う〜…よく見えないよ〜…」

 その瞬間…

 

 …ガタッ!

 

 「ほえっ?」

 桜が身を乗り出す為に乗っていた、自分の椅子が前に倒れる。

 「ほえええっ?」

 バランスを崩した桜は、窓から体が大きく迫り出してしまう。

 「ほえええええぇぇぇぇっ!」

 「さくらちゃんっ!?」「危ないっ!」

 

 その騒ぎに気付いた正体不明の男は、突然桜の下に向かい走り出した。

 それと同時に、桜は遂に窓から転落する。

 「きゃあああっ!」

 女生徒達と桜の悲鳴が入り混じる中、その男は軽い身のこなしで、窓枠を踏み台にして駆け上がる。

 そして、空中で桜はその男の腕に抱き締められた。

 「…ほえ?」

 さらに空中で一回転した後、二階の高さから地上へと着地する。

 だが…その男は、足元に落ちていた石に躓き、バランスを失う。

 「おっ?」

 それでも桜を離さず無防備な状態で、後頭部からモロに背後の水道の枠に激突した。

 「おごぉっ!」

 

追憶の梟 第一話「ひとり」

 「…あ…あの…」

 呼び掛けにも反応せず、男は項垂れる。

 「…大丈夫…ですか?」

 よく見ると、コンクリートが砕けている、かなりの衝撃だったらしい…

 暫くすると、突然その男は目を覚まし、叫び出す。

 「痛えええぇぇぇっ!メッチャ痛ぇっ!マジ痛ぇっ!」



 一通り騒いだ後、男は抱き締めていた桜を隣に降ろし、自分も立ち上がる。

 「おう、怪我は無い様だな。」

 そう一言言うと、何事も無かったかの様に、男は桜に背を向ける。

 「気ぃ付けろよ、毎度俺が近くに居るとは限らんぜ…」

 「あのっ!待っ…」

 桜は呼び止めようとしたが、男の歩く速度は思ったよりも速く、既に遠くに離れてしまったいた。

 「…お礼…言ってないのに…」

 

 「さくらちゃんっ!大丈夫っ!?」

 上から他の女生徒達の声が聞こえる。

 「うん、平気だよ、助けて貰ったから。」

 心配する彼女達に、桜は元気に返事をした。

 (でも…何だろ…)

 抱き締められた感触が、体にまだ残っている。

 (この感覚…前にも…)

 

 男は教員用の玄関に向かう途中、薄らと笑い出す。

 (あいつ…あんま背ぇ伸びてねぇな…)

 

 「見てましたよ、凄いですね、あんなに身軽に。」

 突然背後から男の声が聞こえる。

 「?…失礼…あなたは?」

 「寺田と言います、さっき貴方が助けた生徒の担任をやってます、よろしく。」

 そう言って軽く頭を下げる。

 「白金です、今日からここの用務員になります。」

 そう言って手を差し出す。

 二人の行動が別れ、一瞬沈黙の時が流れた…

 「あ…いやすんませんね、ニューヨークの暮しが長かったモンで…」

 挨拶の際に頭を下げる習慣が無いらしい…

 さらに校内に入ろうとした時、後ろの寺田が思わず叫ぶ。

 「白金さんっ!靴っ!靴っ!」

 白金と呼ばれた男は、ハッと気付いた様に、出した足を再び戻した。

 「…いけね…またやるトコだった…」

 

 その後、教室へとやって来た担任、寺田が先程の男の事を説明した。

 男の名は白金 銀 (しろがね ぎん)、24歳、知世の話の通り新しい用務員であった。

 アメリカの生活が長く、まだ日本に慣れてないと言う。

 (…ちゃんとお礼言わなきゃ…)

 

 放課後、校舎から少し離れた場所に、銀のいる用務員室がある。

 「あ〜…初日からハードだぜぇ…夏休み中…一っつも手入れしてねぇでやんの…」

 校内の芝生等の手入れを中断し、彼はのんびりと煙草を咥えていた。

 「少なくとも…あと一週間は掛るな…終るまで…」

 げんなりした様子で、テーブルの上の缶コーヒーに手を伸ばす。

 それを口に付けたその時、ドアをノックする音が聞こえて来た。

 「?…誰だ?」

 聞くより早く、銀はドアを開ける。

 そこには、先程助けた少女、桜が立っていた。

 「あの、こんにちは…」

 改めて正面に立つと、その体格差は歴然。自分の兄もかなり大柄だが、銀はそれを遥かに越える体格だった。

 さらにその肉体はかなり鍛え上げられてある、桜の知る男達と比べると、倍以上の筋肉に覆われている。

 「おう、今朝降ってきた小娘か、何だ?」

 そう言われ、桜は俯きながら顔を赤くするが、それでも平静を保ち、話を切り出した。

 「六年の木之本 桜です、助けてくれて、ありがとうございました…それで…怪我は、大丈夫ですか?」

 「怪我?…誰が?」

 「ほえ?あの時、頭…」

 「あぁあれかっ!気にすんな、あんなの怪我の内に入りゃしねぇよ。」

 「…でも…砕けてましたよ…コンクリート…」

 「平気だって、もう直しといたからよ。」

 (えっと…そうじゃないんだけど…)

 あの時、密着していた桜には、その衝撃がどれだけ強いものか理解出来た。

 それ故に、ここまで元気なこの男が不思議で仕方ない。

 「ところで、用件はそんだけか?」

 「あ、はい…」

 桜の用事は、ただお礼を言いたかっただけだった、それなのに、何故かここから去る事を気持ちが拒んでしまう。

 (何でだろ…初めて会ったはずなのに…そんな気がしない…)

 初めて、クロウ・リードの生まれ変わりであるエリオルと出会った時にも感じた、だがそれとは少し違う。

 もっと、身近で、純粋な感覚。

 「他に用事とかあるか?」

 「いえ…特に…」

 

 「俺よ…ここに来たばっかりで、あんまよく知らねぇんだ…よかったら何か話でも聞かせてくれねぇか?茶ぐれぇ出すぜ。」

 迷う桜の心情を察してか否か、銀は桜を中へと誘う。

 その言葉を聞いた桜は、今まで少々俯き気味だった顔を上げ、急に笑顔で答える。

 「はい、おじゃまします。」

 何故か嬉しかった、初対面にも関らず、全く警戒する気配も無く。

 

 用務員室の中で、桜は自分の知っている友枝の事を、余す事無く話す。

 町の事、学校の事は勿論、自分の友人や家族の事までも。

 銀はそれら全てを笑顔で聞いていた、時折相槌を打ちながら。

 「それで、お兄ちゃんってひどいんですっ!自分のほうが大きいのに、いつもわたしのこと怪獣扱いしてっ!」

 「はっはっは、怪獣か…小さ過ぎて、そうは感じんがな。」

 「白金さんも大きいんですね…何センチくらいあるんですか?」

 「…ん〜っと…195だったかな…」

 「っ!?お兄ちゃんより…10センチ以上大きい…」

 「ついでに体重は119キロだったな…また増えやがった…」

 「ほえ〜…わたし三人いても足りないよ〜…」

 そんな事を話していると、銀は突然立ち上がり、桜の隣へと歩く。

 「きゃっ!」

 そして、急にその体を軽々と持ち上げた。

 「ん〜…軽い軽い…持ってねぇのと変わんねぇな…」

 「…白金さん…力も凄いんですね…」

 「まぁな、この体は伊達じゃねぇよ。」

 空気がパンパンに張ったタイヤの様な胸板が、桜の体と密着する。

 今まで細身の男性しか見た事がない桜には、少々物珍しくも見える。

 「…何だかわたし…白金さんに比べたら赤ちゃんみたい…」

 「安心しな、そこまで小さかねぇよ。」

 

 二人がじゃれ合う中、再び外からノックの音が聞こえてきた。

 銀がドアを開けると、そこに立っていたのは、桜の担任の寺田だった。

 「白金さん、そろそろ閉めますよ。」

 「ありゃ…もうこんな時間か…」

 まだ周りは完全には暗くなってはなかったが、時間的にはもう晩い。

 そんな時、学校の鍵を持った寺田は、銀の裏に座っている桜に気付く。

 「木之本、まだ帰ってなかったのか?」

 「すみません…ちょっと、白金さんとお話してて。」

 「まぁまぁ、心配せんで下さい、俺が送っときますよ。」

 

 その後桜と銀は、二人で桜の家へと向かっていた。

 「さてと…温けぇと変なのが多いからな、宣言通り送るわ。」

 「でも白金さん、お家はどっちなんですか?わたしはこっちですけど。」

 「あ、同じ同じ、問題無い。」

 桜は、歩きながら銀の顔を時々覗き込む。

 (どうしちゃったんだろ…何で…こんなに気になるのかな…)

 自分でも自覚していた、明かに特別な感情を抱き始めている。

 別に『はにゃ〜ん』になっている訳ではないが、もっと自然な好意が沸き起こっていた。

 (雪兎さんに…初めて会った時も…こんな感じだったかな…ちょっと違うけど…)

 

 

 「…発見…あのガキから感じるぜ…強い魔力を…」

 桜達から200メートル程離れた民家の屋根の上で、一人の細身の男が話す。

 「面倒だな…今から殺っちまうか?」

 「待て、行動開始は全員が日本に集ってからだ、先走る事は許されん。」

 その隣の、対照的に鍛え抜かれた体を持つ男が、細身の男に言い放つ。

追憶の梟 第一話「ひとり」

 「わぁってるって、ったく面倒臭ぇ…これじゃ殆ど早い者勝ちだぜ…」

 「そんな事は無い…情報では、故クロウ・リードを越える魔力の持ち主だと聞く…」

 「あれがかぁ?ウソだろぉ?」

 全く信じていない様子で、細身の男は笑い飛ばした。

 「それより…気になるのは、隣の男だ…何者だ?」

 「ただのパンピーだろ…何神経質になってんだよ…」

 そう言われても、気になって仕方が無いらしく、桜より銀に集中して視線を送る。

 「…一般人?…違うな…歩き方を見れば解る…あれは相当な死線を潜り抜けた…戦士だ…」

 「そんなモンかねぇ…俺にゃ解らん…」



 そう一言呟くと、細身の男は突然立ち上がり、何処かへと去ってしまう。

 「…勝手な真似はするな…これは貴様が考えている程、甘い仕事じゃない…」

 「大丈夫だって、遊んで来るだけだよ。」

 「…貴様の遊びか…さて…何人壊れる人間が出る事やら…」

 

 

 一方、桜達は木之本家の前まで到着していた。

 ここまで来る際も、桜は楽しげに話をしていたが、到着と同時に何故か寂しそうな顔になってしまう。

 (もう着いちゃった…)

 銀の歩くペースに、なんとか合わせて歩いた為、学校からの距離が短くも感じられた。

 「白金さんのお家は、まだ先なんですか?」

 「うんにゃ、そこ。」

 銀が指刺した先、桜の家から少し離れた場所に、一軒のアパートがあった。

 「ほえっ!?あんなに近く!?」

 「あぁ…あそこがよ…一番安くて近かったモンでな…」

 「じゃぁ、会いたいって思ったら、いつでも会えますね。」

 「…そだな…」

 桜の無邪気な笑顔を見て、銀も思わず顔が綻ぶ。

 そんな事を話していると、突然木之本家の玄関のドアが開いた。

 「さくらさん?遅かったですね。」

 中から出て来たのは、桜の父である木之本 藤隆だった。

 その後ろから、兄の桃矢も顔を出す。

 「今日はクラブは無い筈だろ…今まで何やってたんだ?」

 「ごめんなさい…ちょっと…お話してて…」

 「まあまあ、引き止めた俺の責任ッスから、そう目くじら立てなさんな。」

 横から割って入った銀に気付き、桃矢は思わず何かを感じ、睨み付ける。

 「…あんた…誰だ?」

 そんな態度にも表情を変えず、笑顔で銀は答える。

 「白金 銀って言います、今日から友枝小の用務員になったんで、よろしく。」

 「新しい用務員さんですか、さくらさんを送って頂いたんですね、有難うございます。」

 睨むだけの桃矢の後ろから、藤隆は答えた。

 「どうですか?上がってお茶でも。」

 「いや結構、まだ引越しの片付けが終ってないんでな。」

 少し期待した桜だったが、それを聞いてまた表情を落とす。

 「そうですか…それじゃ、また今度来たら寄って行って下さいね。」

 「あぁ、そうするよ。」

 明るく話す桜に、やはり優しく答えた後、銀はその場を後にした。

 「お友達が増えたんですね、さくらさん。」

 「うんっ!」

 桜と藤隆は楽しそうに話すが、その裏で桃矢は何か不満そうな顔をしていた。

 「お兄ちゃん、どうしたの?」

 「…いや…なんでもない…」

 何でもない様な気はしないが、今は気にせず、桜は家の中へと向かう。

 その途中、再び歩く銀の方に振り向いた。

 (…明日も…お話したいな…)

 

 「おうっ!帰ったぞっ!」

 乱暴にドアを開け、無人の様に見える部屋に向かい、銀は叫ぶ。

 その声に反応し、中から何者かの声が聞こえてきた。

 「もう少し丁寧に出来ないのですか…ただでさえ古いアパートなのに…」

 卓袱台の隣に置いてある座布団の上に、蝶の様な羽を持った黒猫の姿がある。

 「何だスピネコ、随分と暇そうだな。」

 「誰がスピネコですか…仕方無いでしょう、ここはエリオルの屋敷と違って、本が少ないんですから。」

 銀は横耳でその愚痴を聞きながら、冷蔵庫の中から缶のビールを取り出す。

 「イギリスから何冊か持って来たんじゃねぇのか?」

 「全部三回くらい読み返しましたよ…エリオルが新しい本を送ってくれるまで、これで我慢するしかありません…」

 「ゲームでもやってりゃどうだ?あの犬とスコア競ってんだろ?」

 「ケルベロスですか…残念ですが、彼では私の相手は務まりません…」

 エリオルと共に、イギリスに戻っている筈のスピネルと話しながら、銀はビールを一本早々に空ける。

 スピネルは本を畳み、煙草に火を着ける銀に向かい、また話し出した。

 「それと…銀…尾行されてましたよ…」

 「…あぁ…気付いてる…奴等か?」

 「…恐らく…それ以外考えられません…」

 「ったく…いいタイミングだぜ…俺が来た直後かよ…」

 「ところで、会いたかった方には…会いましたか?」

 「あぁ…会えたよ…相変らず元気だった…」

 「そうですか…」

 それを聞いて、普段から無表情なスピネルの顔も、少しだが笑みを見せる。

 「それは良かった…」

 

 「それはそうとよぉ…何かツマミねぇかぁ?」

 「冷蔵庫に昨日あなたが安売りで買った餃子が残ってますよ…それで我慢しなさい。」

 そう言われ、のそのそと面倒そうに冷蔵庫を開け、新しいビールとその餃子を取り出す。

 その後、電子レンジで温め、再びテーブルに戻った。

 「ったく…ロクなモンが無ぇな…」

 一人で文句を言いながら、銀はケチャップとマスタードの蓋を開ける。

 「何で食ってるんですかあなたはっ!」

 「むべっ!」

 即座にスピネルの、飛び蹴りによる突込みが後頭部に刺さる…

 「じゃかぁしぃっ!人が何で食おぅと勝手だろうっ!」

 「あなたは今は日本人なんですよっ!もうちょっと常識を考えなさいっ!常識をっ!」

 「ネコの分際で常識を語るなっ!存在自体が非常識なクセにっ!」

 「その言葉っ!そっくりそのままお返ししますよっ!」

 喧騒の中…夜は耽る…

 

 後日…

 「あれ?…紐…切れちゃってる…」

 桜は学校へと向かおうとしたが、玄関でローラーブレードの紐が切れている事に気付き、立往生していた。

 「どうしよう…替りの紐も無いし…」

 「歩いて行くしかありませんね、時間は大丈夫ですか?」

 「うん、今日はたっぷりあるよ。」

 藤隆に心配を掛けまいと、桜は極力明るく振舞う。

 「…怪獣の重さに耐え切れず、遂に切れたか…」

 「なんですってぇっ!」

 桜は怒り出すが、当の桃矢はまったく意に介してない。

 「あ、そう言えばお父さん、今日はお泊りで出張だよね?」

 「ええ、名古屋で発表会がありますから、帰りは明日になってしまいます。」

 「俺もバイトで晩くなるからな、自分の飯で食中毒なんて起すなよ。」

 

 ガスッ!

 桃矢の一言の直後、桜の足先が足に刺さる…

 苦痛に言葉を失う桃矢を尻目に、桜はさっさと外へと出てしまった。

 「いってきまーすっ!」

 

 道路に出た桜は、学校へと向かおうとしたが突然足を止め、反対方向へと走って行く。

 遅れて出て来た桃矢は、その行動に疑問を感じ、桜を呼び止めた。

 「さくらぁ、何処行くんだ?」

 桃矢が呼んだ後、すぐさま桜は歩みを止める、しかし声に反応したからという訳ではない。

 「白金さんのアパート、すぐ近くだから。」

 それを聞くと、桃矢の眉間に皺が寄る…

 そんな事はお構い無しに、桜はアパートの敷地内へと入って行った。

 「…でも…お部屋…どこなんだろ?」

 駐車場をウロウロしていると、二階の一室から銀が姿を現す。

 「いたっ!白金さーんっ!」

 「?…さくら?何やってんだ?」

 銀は突如手摺に乗り、そこから桜の下へと飛んだ。

 「ほええぇぇっ!?」

 驚いた桜は一歩下がるが、銀は正確に桜の手前1メートルの位置に着地する。

 「どうした?こんな朝早く…」

 「ほえ?えっと…」

 平然とする銀に困惑しながらも、桜は何とか平静を取り戻す。

 「お家、近くですから…一緒に行きませんか?」

 その言葉を聞いた途端、銀の眠そうな顔に、優しい笑顔が毀れる。

 「ああ、いいぜ…」

 

 「…何なんだ…あの小僧といい…あの野郎といい…」

 何故か桜が好意を寄せる男は気に入らない…一名を除いて…

 「桃矢君?まだ行ってなかったんですか?」

 不思議そうな顔で、玄関から出て来た藤隆が話す。

 だが、視線を上げた先の、楽しそうに話しながら歩く桜と銀を見て、大体の事は理解した様だ。

 「心配する事はありませんよ…さくらさんが好きな方に、悪い人はいません…」

 「…だと…いいんだけど…あいつ…」

 桃矢はそれでも、まだ不満そうだった。

 「いつか…さくらを泣かしそうな気がしてさ…」

 「心配性ですねぇ…でも、もし本当にそうなったとしても、それが悪い事だけとは限りませんよ。」

 桃矢とは対照的に、藤隆は優しい目で二人を見送っていた。

 「人はね…本当に嬉しい時にも、涙を流すのですから…」

 

 学校へと着いた銀だが、先程まで楽しげだった顔が、一瞬で強張る。

 (…何だ?…妙な気分だ…)

 校門の前に立ち、注意深く辺りを見渡すが、特に変った点は無い。

 「白金さん…どうしたんですか?」

 「…いや…何でもねぇ…多分な…」

 

 桜と別れた後も、その違和感は消えない。

 (…体が感じてるのか…目じゃ見えねぇ…何かを…)

 一方、桜は特に何も感じているといった気配は無く、普段通りに授業を受けていた。

 

 だが、銀の感じた通り、今日は何かが違う…

 

 「…どうしたんだろ…今日は…調子が悪いよぉ…」

 「さくらちゃんもですか?わたくしも…何だか疲れたみたいで…週末だからでしょうか?」

 体に力が入らない、知世の話の通り、ただ疲れているだけかも知れない。

 それにしても、不調は桜だけではない、クラスの全員が普段より元気が無い。

 「う〜ん…夏休み終ったばっかりだから…まだ体が慣れてないのかなぁ…」

 「そうかも知れませんね。」

 

 そして、午前の授業は終り、今は昼休み。

 桜は知世と、友達の奈緒子、千春と共に、校庭の隅の芝生の上で弁当を広げていた。

 「ところで、梨佳ちゃんは?」

 「梨佳ちゃんなら、気分が悪いからって、保健室に行ったみたい…付いて行こうと思ったんだけど、大丈夫だって。」

 桜の問い掛けに、千春は少々心配そうに答えた。

 「なんだか、みんな今日は体調が悪いね…」

 

 その頃…

 用務員室の銀は、カップ麺に湯を注ぎ、待っている間に携帯電話を取り出し、番号を押す。

 時を同じく、銀のアパートの電話が鳴り、部屋にいたスピネルは電話に表示された番号が銀の物だと確認してから、受話器を持ち上げる。

 「おうスピネコ、こっちで妙な気配を感じた…奴等かどうかは解らんが…とにかく俺じゃ感知出来ん。」

 『魔力の感知はまだ苦手ですか…それで?…私にどうしろと?』

 「決まってんだろ、手ぇ貸せ、早急にだ…」

 『私に学校まで来いと?』

 「ったりめぇだ…悠長に待ってる暇は無ぇ…この感覚…俺は体質上平気だが、ちょいとヤバい…」

 『解りました…何とかしましょう…』

 

 「…せんせい…」

 保健室に向かった筈の梨佳は、何故か人気の無い体育館の裏側に居た。

 さらにそこには、桜達の担任である寺田も共に居る。

 二人は、体を寄せ合ったまま動かなかったが、突然梨佳の方から、体を寺田の胸に預ける。

 「どうしたのかしら…何だか…熱いの…」

 梨佳は小さく囁きながら寺田の手を取り、自分の胸に包む様に押し当てる。

 「…どう?…解る?」

 「…いや…よく解らないな…」

 「…バカ…」

 すると今度は、周りを見渡した後、服の中へとその手をゆっくりと潜り込ませた。

 「…ああ…今度は…よく解るよ…」

 梨佳は何も答えず、もうただ顔を赤くしたまま、じっと動かなかった。

 「梨佳…声…出すんじゃないぞ…」

 「…?…んっ!…ふぁ…」

 服の上からも解る様な動きで、寺田は梨佳の小さな胸の先を指先で玩ぶ。

 「や…せんせい…そんな…いや…」

 「何言ってるんだ…我慢出来ないって言ったのは梨佳だぞ…」

 

 数分後…

 カップ麺を一気に食べ終わした銀は、先程から感じられる物の正体を探る為、校内を巡回していた。

 「…?…これは…感覚じゃねぇ…臭いだ…」

 やはり正体は不明だが、その嗅覚は確かに普通ではない異臭を感じ取る。

 その臭いを辿り、より強く感じられる場所へと、鼻をヒクヒクさせながら歩き続ける。

 「…下じゃねぇな…上…屋根かっ!?」

 そうも考えたが、校庭に多くの生徒達が集るこの時間、屋根に登るには人目が多い。

 「やっぱ放課後か…畜生…厄介だな…」

 

 「だめっ!せんせいっ!」

 寺田の残った手が、梨佳の下着の上から股間の割目に、布ごと指を押し付けていた。

 「や…パンティ…汚れちゃう…」

 梨佳の呟きを聞いて、寺田の手は素早く梨佳の下着を脱がしに掛る。

 「これなら汚れないな…よく見えるし…」

 「あ…やだ…恥かしい…」

 手で顔を覆い、その恥辱に耐える一方、梨佳は開いた足をまったく閉じようとはしなかった。

 どんなに恥かしくても、気持ちは寺田を完全に受け入れる。

 「梨佳…綺麗だよ…」

 露わになった秘部を、優しくも音を立てながら、指は弄り続ける。

 「あう…あ…はんっ!」

 既に梨佳の股間からは、光沢のある大量の粘液が毀れ落ちていた。

 「どうしたんだ今日は…いつもはこんなに早くないのに…」

 「解らない…でも…欲しいの…」

 瞳を潤ませながら、梨佳は座る寺田の隣に膝で立ち、その耳元に頬を寄せる。

 「こんなにいやらしい子…嫌い?」

 「いや…好きだよ…」

 少しだけ見詰め合った二人は、その唇を重ねる。

 その間に、梨佳はゆっくりと足を上げ、寺田の足の上に腰を降ろす。

 「…先生…しても…いい?」

 梨佳の表情を面白がりながらじらす寺田だが、彼にも理性の限界は近付きつつあった…

 「ああ…でも…ゆっくりでいいからな…」

 

 

 「…あっけないモンだな…人間の理性なんて…」

 「貴様に言われる様ではな…」

 「おうおう…そりゃどーゆー意味だ…」

 校舎の屋根の上、反対側の為か、他の人間には発見されない場所に、昨日桜を監視していた二人の男が立っていた。

 「…待てっ…あの男…」

 鍛えられた体を持つ男の視界に、周辺を見渡しながら歩く銀の姿があった。

 「何をしているのだ…まさか…気付いたのか…」

 「ンな訳無ぇだろぉ?あいつに魔力があるってのかよ、もしそうなら報告があるだろ…」

 「確かにそうだ…カードの持ち主以外でも…例え微量でも魔力を持っているならば、既に調査されている筈…」

 だが、彼の勘は確かに警告を発している。

 「奴は危険だ…俺には解る…奴は俺と同じ…」

 「…暗殺者…か?」

 「そうだ…それも生粋の…」

 

 一方、銀は足を止め、体育館の角からそっと視線を先に送る。

 そこには、体と体を重ね合わせ、男女の行為に没頭する梨佳と寺田の姿があった。

 (…おいおいヨッちゃん…あんた学校で何やってんだよ…)

 人気の無い場所の捜索をしていたが、堂々と出て行く訳にもいかず、仕方なく立往生する。

 (…あれ…使うか…しゃ〜ね〜けど…)

 するといきなり、銀は二人のいる体育館裏へと歩いて行った。

 「…あいつ…何やってんだ?」

 屋根の上の男が、その行動を怪訝な顔で見詰めている。

 銀の姿が二人の視界に完全に入る、だが…

 梨佳も寺田も、その行為に没頭しているのか、銀の存在に気付いてない。

 「だぁ〜っはっはっは!まるで発情期の犬だなっ!人がいてもお構い無しかいっ!」

 「…いや…違う…」

 そう、寺田は確かに周りを気にしながら、梨佳を抱いていた…

 それでも、銀の姿を発見出来ない、いや、銀の姿を認識してない。

 「…何故だ…俺達からは奴が見える…それなのに…」

 「は?あの男?どっか行ったんじゃねぇの?」

 その言葉に、表情が一気に困惑の色へと変った。

 「何だと…貴様にも見えないのかっ!?」

 「あぁ、あのガキと野郎に気を取られてる間に消えやがった。」

 細身の男に驚きながら視線を送った後、再び銀を見る、が…

 「…消えた…馬鹿なっ!?」

 全員の視界から、銀の姿は完全に消えてしまった…

 

 だが、銀はまだそこに居た。

 (…何だぁ?…妙な気配を感じたが…)

 とにかく今の自分では、人の気配は感知出来ても魔力は感知出来ない。

 それが自分が探している者なのかどうかも、全く判らない。

 (…このままじゃ只の覗きだな…)

 己の行動に虚しさを感じたのか、銀はスピネルの到着を待つ為、一度用務員室に戻る事にした。

 

 「せんせいっ!そんなに…深く…やぁっ!」

 「梨佳…自分でしてるんだろ…それと、大声を出すな…」

 寺田の上に乗り、激しく体を上下に揺さ振りながら、梨佳はその胸で高く切ない叫びを上げる。

 しかし、次第にその勢いも弱まり、根元まで咥え込んだまま項垂れてしまう。

 「…疲れたか?」

 「違うの…足が…もう…」

 快楽のせいで、立っている事が出来ない。

 「そうか…それじゃ…」

 寺田は梨佳の体を起こし後ろを向かせた後、その体を地面に倒す。

追憶の梟 第一話「ひとり」

 「先生…や…こんな格好…」

 尻を突き出した格好をさせられ、梨佳は赤面しながらも、大人しく待っていた…

 「声…出すんじゃないぞ…誰かに見付かったら途中で終るからな。」

 梨佳は小さく頷き、自分の口を自分の手で塞ぐ。

 「…んぐ…んふぅっ!」

 小さな尻の割目を、硬く反り返った寺田の肉の塊が押し広げ、奥の秘部へと侵入して行く。

 「ふぁっ!んっ!んんんんっ!」

 必死に声を殺しながらその責めに耐えるが、寺田は続いて、丸見えの尻の穴へと手を伸ばす。

 「梨佳…丸見えだぞ…」


 「や…せんせい…そこ…だめぇ…」

 そんな事は全く聞かず、その小さな穴に、右手の人差し指の第一関節まで強引に捻じ込んだ。

 「ひゃうっ!だめぇっ!」

 抵抗する為に力を入れるが、余計に寺田を包み込む膣の締め付けが強くなる。

 「あっ…きつい…いいぞ…」

 「そんな…変になっちゃ…あうっ!」

 寺田の指は、既に根元まで完全に貫いていた…

 

 銀が用務員室に戻ると、その前に桜とその友人達の姿が見える。

 「いたっ!白金さーんっ!」

 何故用務員室の前に四人が立っているのか訳が解らず、意味不明に警戒しながら近くまで歩いて行った。

 「さくら…何やってんだ…」

 「えっと…お弁当食べ終わったから…お茶でも飲もうかなぁ〜…って思って…」

 「…あのなぁ…」

 呆れた顔で周りを見るが、他の少女達もニコニコしながら銀を見る。

 「…ったくしゃ〜ねぇな…上がれ上がれ…」

 「お邪魔しま〜すっ!」

 元気な返事が響く中、疲れた顔で銀は茶の用意をする。

 「ところで白金さん、どこに行ってたんですか?」

 隣で湯呑みを用意している桜が、銀に問い掛ける。

 「俺の仕事にゃ学校の警備も入っててな、巡回してたんだよ。」

 「警備って…そんなに危険なんですか?学校って…」

 「欧米じゃ学校内…特に小学校で警備員を雇うのは常識だ…」

 

 「ん…きゃうっ!あぁ…」

 大人の、それも成人男性にしては大柄な部類に入る寺田に責め続けられ、梨佳はもう全身の力が抜け切った状態で、ただ成すがままになっていた。

 「せんせいっ!もうっ!ふあああっ!」

 狭く窮屈な梨佳の秘部もまた寺田を締め付け続け、二人の悦楽は最高潮に達しようとしていた。

 「やぁっ!やっ!ひぅっ!んあぁっ!」

 「梨佳…ぁ…あっ!」

 寺田の体がビクンと震え、その一物を一気に根元まで刺し込む。

 「きゃううぅぅっ!」

 同時に、膣内に熱い物を感じた梨佳も、叫びと共にグッタリと倒れ込んでしまった。

 引き抜かれた小さな花弁からは、中に入り切らなかった白い粘液が、圧力に押されて毀れ落ちている。

 「…あ…赤ちゃん…出来ちゃう…」

 力無く呟く梨佳を抱き上げ、寺田は自分の膝の上に乗せた後、強過ぎぬようにそっと抱き締めた。

 「嫌か?」

 耳元で囁かれると、梨佳の顔は再びどんどん赤くなる。

 「…ううん…そんな事…ないわ…」

 

 「白金さん…何食べたらそんなに大きくなるんですか?」

 「…さぁな…知らん間にここまでデカくなってたからよ…」

 「うぅ…わたしなんて今年は3センチしか伸びてないのに…」

 「さくらちゃん…何時の間にか、クラスで一番小さくなってしまいましたね…」

 「前はわたしの方が小さかったのに…」

 それぞれが一様に話していると、昼休みの終了を告げるチャイムが鳴る。

 「いっけないっ!教室に戻らなきゃっ!」

 四人が立ち上がり、用務員室から出ようとするが、桜だけ何故かその場で立ち止まる。

 「あ…湯呑み、片付けなきゃ…」

 「心配すんな、俺がやっとくから早く行け、怒られても知らねぇぞ。」

 「でも…」

 「気にせんでいい、独身を舐めるな。」

 そう言われ、桜は少々申し訳なさそうな顔をしながら、用務員室を後にした。

 「…行きましたか…もう入ってもいいですね?」

 「何だスピネコ…来てたのか…」

 「ええ…つい五分程前ですけどね…それでは、状況を説明して頂きましょうか。」

 「おう、だがその前に…」

 「その前に?」

 銀は、無言で洗い場の方角を指差した。

 「洗っといてくれ…」

 「…さっきの啖呵は何だったんですか…」

 

 

 


解説

 よいよ開始致しましたっ!新たなる戦いっ!

 最初は謎だらけっ!さくらちゃんを監視していた男達はっ!?

 何故スピネルが日本にっ!?

 そして…白金 銀とはいったい何者っ!?

 

 今回数点ですが、イラストも載せてみました。

 でもキャロンはお絵描き一年生…しかもラフに色着けただけですから…

 そんなに上手じゃありません…

 オマケに絵も描く事により、かなり執筆速度が下がりま〜す。

 

 今回からサブタイトルも付けました。

 この『ひとり』は皆さんご存知、ゴスペラーズの『ひとり』からパクってます。

 話に合わせて人様の曲をタイトルにする予定…う〜ん…著作権無視…

 

 これから始まるNEW CALON WORLD!

 また駄作とは思いますが、お付き合いのほど宜しくお願いします。

 


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