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「まったく、いい加減にしてほしいわ…」
アイヴィーこと、イザベラ=ヴァレンタインは、最後の敵を切り伏せると、ため息をつきながらその場に座り込んだ。
これで、既に二十三人の敵を倒したことになる。
今、彼女がいるのは秘窟「マネー・ピット」。
イタリーの豪商・ベルチーが残した「ソウルエッジ」の情報を求めて、この魔窟に単身乗り込んだのは、もう四十時間ほども前のことだった。
しかし、目的のものが見つからないばかりか、マネー・ピットの中は「ソウルエッジ」を求める剣士や、ベルチー一派の残党が渦巻いており、アイヴィーは不本意にも連戦につぐ連戦を強いられていたのである。
さしものアイヴィーも、疲労の色は隠せず、ただでさえ白蝋のような顔色が、やや青白くなってしまっていた。
むろん、注意力も散漫になっていたことだろう。
でなければ、アイヴィーほどの達人が、その存在に気づかないはずがなかった。
ぽとり、と、アイヴィーの真っ白な髪に水滴が落ちてきた。
それだけなら気にしなかっただろうが、その水滴はあろうことか、アイヴィーの頭の上でごそごそと動き出した。
「何っ!?」
慌てて手で払おうとしたアイヴィーだったが、その水は巧みに彼女の手を避けた。
「何なのこれ!?」
疲れた体のことも忘れ、アイヴィーは慌てて立ち上がり、水滴が落ちてきた天井を見上げた。
そこには、目を疑うような光景が広がっていた。
天井一面に、半透明で薄緑色の粘液が、アイヴィーを囲むようにべっとりと張り付いていたのだ。
さらにそれは、今にもアイヴィーに向かって降り注ごうとしていた。
「くぅっ!!」
とっさに岩陰に飛び込もうとするアイヴィー。しかし、体に残った疲労感はいかんともしがたく、粘液の落下速度を上回ることはできなかった。
「しまった!」
ばしゃっ!
粘液をかぶったのは、軸足になった右脚だった。
即座に引き抜こうとするアイヴィーだったが、粘つく液体は驚くべき粘着性で脚を捕らえており、力で引き抜くのは不可能に思えた。
無駄だとは思いつつアイヴィーブレードを繰り出してみても、液体に刃物が通用するはずもなく、粘液の表面にわずかな波紋を作るだけに終わった。
「このっ!!」
無駄とは知りつつ、再度剣を振り上げた時、びゅるっ、と嫌な音を立てて、一条の水流が飛んだ。
その粘液は剣を持つアイヴィーの手を絡めとり、自由を奪ってしまう。
さらに反対の腕も、触手のように伸びた粘液に絡め取られた。そうするうちにも、粘液の塊はアイヴィーの体を取り込もうと引き寄せ始めた。
「ううっ! こ……こんな……もの……」
ブーツ部分を飲み込み、粘液の侵攻は剥き出しの太ももにまで及んでいた。
自分の脚を這い登ってくる粘液のおぞましさに、アイヴィーは細い眉を寄せる。
「うぶぅっ!!」
粘液の触手の、次の標的はアイヴィーの口だった。べちゃ、と張り付いた粘液は、アイヴィーがいくら顔を背けようとしてもはがれない。
「んんん……っ!」
得体の知れない液体を口に含むわけにもいかず、アイヴィーは必死で口を閉じる、だが、粘液が広がって鼻を塞いでしまうと、はかない抵抗は無意味なものとなった。
「んぐ! んぐぅぅーっ!!」
粘液は、アイヴィーの鼻の穴から侵入しようとしていた。
鼻の奥にツーンとした痛みが走り、ついに濃紫のルージュに彩られた唇を薄く開いてしまう。
「うぶぅうううーーっ!!!」
ずるずると、触手がアイヴィーの口腔内に侵入してくる。その頃には、もう胸元まで粘液の塊に飲み込まれていた。
粘液の塊にすっぽりと取り込まれてしまったアイヴィー。
それは、魅力的な肢体の女性をあしらった水中花のように、倒錯的で残酷な美しさを醸し出す光景だった。
脱出を試み、抵抗はしているつもりだった。
だが、意思のある粘液に全身を絡め取られている以上、アイヴィーには指一本さえ、自らの意思で動かすことはできなかった。
何故か呼吸はできるので窒息の心配はないが、それは彼女にとって、とても朗報とは思えなかった。
「んっ……んぐ……ぅぐ……」
時折、切なげなうめき声が響く。外から見ると、中にいるアイヴィーが口を開けてうめいているようにしか見えない。
しかし、内部では触手が彼女の口を犯しているのが、触手の動きに合わせてアイヴィーの頭が前後に揺れていることでわかる。
「ん…んふ……ふんぅ……んむぅ………」
なまめかしい声が、水中のように反響している。
(この私に……こんな屈辱を……ただではすまさない……から……)
粘液は、塊の中で絶えず蠢いていた。それは、アイヴィー自身の肌に伝わる感覚が、いやでも思い知らせる。
せめて、全身を衣服で包んでいれば…アイヴィーは、露出度の高い戦闘服を選んだ自分の判断を、後悔せずにはいられなかった。
粘液に触れている素肌の部分に、おぞましさとも、むずがゆさともつかない、ざわざわとした感覚が広がっていく。
「んむ! んぐ! ぐぅ! ふぐっ!」
じゅぶじゅぶと、粘ついた音はより激しさを増す。それにつれて、取り込まれたアイヴィーの頭もがくがくと揺れた。
粘液の攻撃は止まらない。
レオタードのような衣装に包まれたアイヴィーの胸が、ひしゃげるように押しつぶされていく。
これでもかとばかりに自己主張する、男ならむしゃぶりつきたくなるような膨らみは、見えない手に翻弄されているかのように、ぐにゅぐにゅと形を変える。
(や! やめなさい! 離しなさいっ!!)
「んふ!! ふぐぅぅぅっ! あぐぅぅぅぅっ!!」
ずるり、と粘液が、胸を覆うカップの内側に侵入してきた。まるで人間の手のように潜り込み、乳肉をすくい出すように引き出した。
(いやっ! 出すなあぁっ!!!!)
「んうっ! ぅむうぅぅぅぅ!!!!」
誰も見るもののない秘窟の中にあっても、思わずアイヴィーは羞恥に身をよじってしまう。が、彼女に対する責めは、それどころではなかった。
あらわになったピンク色の突起が、ぐいぐいと引っ張られた。
「ふぐぁ!!」
引く力があまりにも強く、アイヴィーは痛みに眉をしかめて仰け反った。
きりきりと音がしそうなほど引かれるが、引かれる方向に進んで痛みを和らげることもできない。
「うぐ! あがぁっ!」
アイヴィーの口から、ごぼりと泡が漏れた。だが、口への攻撃が止んだわけではなかった。
口に侵入した粘液はぐいぐいと顔を押し、乳首を捉えた粘液は無遠慮に引っ張る。
「んぐ! うぐ! あぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
引っ張っては離し、離してはまた引っ張る。
断続的に続く責めの前にアイヴィーは、口内を侵す粘液のせいで声にならない悲鳴を上げながら、粘膜の海に漂うことしかできなかった。
「いやいや、これは大したものだな」
突如、背後から声が響いた。いつの間にどこから現れたのか、ローブを着た一人の男が、粘液に包まれたアイヴィーの前に立っていた。
(だ…誰だ、この男……)
見覚えのある男ではなかった。
「そのままでは少々話がしにくいですな…ブロブ、顔を出して差し上げろ」
男がパチン、と指を鳴らすと、粘液が形を変え、アイヴィーの頭部が解放された。
「げほっ! かふっ……き、貴様…何者だっ!?」
屈辱の責めから解放され、普段の態度を取り戻すアイヴィー。だが、反撃の恐れがないせいか、男は余裕の笑みを浮かべる。
「私の名は、エリックと申します……イザベラお嬢様」
「何!? 貴様、なぜその名を……」
「なに、以前、あなたのお父上に教えを乞うた者ですよ」
アイヴィーの育ての父は、高名な錬金術の研究者である。つまり、この男も錬金術師ということだろうか。
この粘液状の生物は、男の研究成果かもしれない。アイヴィーはそう見当をつけた。
「その貴様が、私にいったい何の用があってこんな真似をする!?」
「…お父上とあなたの、研究成果をお譲りいただきたいのですよ」
にやり、とエリックの笑みが、いやらしく歪む。アイヴィーはその笑顔に、生理的な嫌悪感を抱いた。
「研究成果だと!?」
「いかにも。邪剣『ソウルエッジ』に関する研究の結果ですな」
「ふざけるなっ、この下衆め!!」
「まあ、そうおっしゃるとは思ってましたよ。……ブロブ!」
再度、エリックが指を鳴らす。粘液がごぼごぼと蠢き、アイヴィーの両腕を後ろ手に捻り上げた。
「くうっ!」
ぐい、と力が込められると、アイヴィーは胸を前に突き出すような姿勢をとらされる。
さらに粘液は、アイヴィーの体をそのまま体外に押し出そうとした。
だが、足がしっかりと固定されているため、四肢を粘液に埋め込んだ状態で、体だけをエリックに差し出しているかのような体勢になってしまう。
自らに差し出された極上の美女を前に、エリックが下卑た笑いを漏らす。
「くくく…しかし、また立派に成長されましたな、イザベラお嬢様」
「黙れ! 貴様にその名を呼ばれると、寒気がする!!」
アイヴィーの怒声も気に留めず、エリックは節くれだった手を伸ばし、たわわに実った乳肉を掴んだ。
「触るな、汚らわしいっ!!」
「ご心配なく。あなたもこれから、汚らわしい存在に貶めて差し上げますよ」
甲高いエリックの笑い声が、魔窟内部に反響した。
「離せ、離しなさいっ!! こんなことをして、ただでは済まさんぞ!!」
下半身と手首を粘液の中に飲み込まれ、豪華客船の先端につけられた彫像のようなポーズを取らされながらも、アイヴィーは気丈な態度を崩していなかった。
「ブロブ、口を塞げ。うるさくてかなわん」
自分を罵倒し続けるアイヴィーの声に、エリックが煩わしそうに指を鳴らす。
ブロブと名づけられた粘液の塊は、生み出した触手をアイヴィーの口腔内にねじ込んだ。
「うむうぅぅっ!!」
苦しげにうめくアイヴィーの胸を、エリックがねっとりと弄ぶ。 右手で柔肉を無遠慮にこね回し、左手で摘んだ乳首を捻り回す。
「んうっ!! うぐ!! んぅ!! んぐ!! んぐぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
乳房に跡が残るほど爪を立てられ、同時にこれでもかとばかりに乳首を捻られたアイヴィーは、身も世もない悲鳴を上げた。
その間、下半身はブロブによる執拗な責めに襲われていた。
アイヴィーの張りのある尻を撫でさするかのように、粘液がさわさわと蠢いている。
決して強い刺激を与えるようなことはせず、柔らかい感触がアイヴィーの下半身を包み込む。
時折、左右の尻肉を持ち上げるように粘液が動き、その度にアイヴィーの皮膚に微妙な感覚を残していく。
それはまるで、粘液を尻の皮膚に擦り込まれているかのようだった。
(何をしてる……? 肌が……熱い………)
錯覚かとも思ったが、そうではなかった。実際に粘液を擦り込まれた部分の肌が火照ってくるのを、アイヴィーは感じていた。
「ふぅぁ……あふ……かふぅ………」
アイヴィーの口を塞いだ触手の隙間から、熱い吐息が漏れ始めていた。
「ブロブ、お嬢様はお喜びのようだ。胸にもして差し上げろ」
エリックの指の音に応じ、新たな触手がアイヴィーの首に巻きついた。そのまま、自らの本体に触手を引き戻す。
「んきゅっ!! ……がぼぁっ!!」
息の詰まるような声に続き、溺れたような悲鳴。乱暴にブロブの中に引き込まれるアイヴィー。そして、今度は下半身が解放された。
脚を閉じてエリックを拒もうと思えば、アイヴィーにはたやすくできるはずだった。
だが、ブロブの胸への責めは、それすらも忘れるほど壮絶だった。
「んんぅっ……んむぅ……」
アイヴィーが最初に感じたのは、左右の乳首に吸い付いてくるような感覚だった。
ねっとりと口(それを口と呼べるのなら)の中で弄ばれた。押しつぶすように転がされ、ちゅうちゅうと音が出るほど吸引された。
「んひ! んう! うぅっ…ぐぅ! んぐぐぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
(やっ! いや! やめ………吸わないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)
その間、エリックはビクビクと打ち震える下半身を、ただ見ていたわけではない。
アイヴィーの衣装の、深く切れ込んだ股の部分を掴んで、ぐいぐいと秘唇に擦り付けていた。
「んぐぁ!! あぐ、ぐぅぅぅぅぁぁあああああああっ!!」
ごぼごぼと泡を吐きながら、アイヴィーのしなやかな長身がブロブの中で痙攣する。
(いや、やめなさい、やめてえぇっ!!)
ブロブの中にあっては視覚できないが、アイヴィーの切れ長の目じりからは、涙がにじみ始めていた。
「ふぐっ!! うぐ! んぐ! んう! んくぁ!」
エリックが、アイヴィーの秘唇に押し付けた衣装をゆっさゆっさと動かす度に、苦しげな悲鳴が漏れる。
「データの吸出しには時間がかかる…どうせなら楽しんでいただきますよ」
ブロブの次なる責めは、アイヴィーの想像力をはるかに超えていた。
ブロブは液体ゆえの柔軟さを利用して、アイヴィーの体内への侵入を開始したのである。
肌の露出した部分は、例によって擦り込むように、毛穴の一つ一つから侵入してきた。
さらに、口腔はもちろんのこと、鼻、耳、目からも。
「んむむむむぅぅぅっ!!! ……んぐ……んごぉぉぉぉっ!!」
鼻と目からの侵入には激痛を伴った。いくら噴き出そうとしても、意思をもって侵入してくる液体を撃退するのは不可能だった。
「んく……」
触手よりも柔らかい液体が、喉の奥に流れ込んできた。吐き出すこともできないほど奥まで侵入されると、もはや嚥下する他なかった。
「んっ……んくん……んぐ……んん……」
仰け反った白い喉が動き、確実にブロブの一部が飲み込まれていく。
「…んひゅぅ……ひゅぅ……んひゅぅ………」
一通りの侵入が落ち着くと、アイヴィーはブロブの中に漂いながら、荒い息をついた。
しかし、本当の侵入はアイヴィーが気を抜いた、その時にこそ訪れた。
「あひぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!」
ブロブは、アイヴィーの乳腺からの侵入を目論んでいたのだ。
尖った触手を形成し、乳首の先端を刺激していたブロブが、突然ずるりと入ってきた。母乳が出るはずの器官から、
ずるずると異物が侵入してくる。そのおぞましさは、アイヴィーを半狂乱に追い込んだ。
(な、な……なんてこと……そ、そんなところからぁっ……!!)
ビクビクと全身を痙攣させるアイヴィーだったが、やはりブロブの侵入を阻止することはできなかった。
じわじわと染み入ってくるブロブの感触に、アイヴィーの豊かな胸はプルプルと小刻みに震える。
「ひぎぃ……ぎ……くぅぅっ……あひ、ひはぁぁぁ……」
アイヴィーの柔らかな胸の表面に、びっしりと鳥肌が立つ。
「おやおや、大変なことになってますね、イザベラお嬢様?」
アイヴィーの意識からすっかり追い払われていたエリックが、ニヤニヤと笑いながら言った。
エリックがつるりとアイヴィーの腿を撫でると、彼の手にはべっとりと愛液がすくい取られた。
「おやおや…気位の高いお嬢様も、これでは形無しですなあ…」
エリックは、人外の快感に痙攣を繰り返す、美しき水中花を眺めながら呟いた。
「あふぅ……はぁ…くふぅ……」
アイヴィーはがっくりとうなだれて、空気が漏れるような儚げな呼吸を繰り返していた。
ブロブの体内に取り込まれた状態で、アルファベットの『X』を描くような体勢で拘束されている。
パチン、とエリックの指が鳴った瞬間、アイヴィーの全身が硬直した。
「ひっ!」
その音の後に必ず訪れる過酷な責めを想像し、短い悲鳴を漏らす。
ぐい、と何かが股間に押し当てられた。そのまま、ぐいぐいと衣装の上から押し込んでくる。狙いはアイヴィーの秘唇。
(な、なに!? そんな、服の上からなんて……むり……)
ぐりぃっ!! ブロブはアイヴィーの衣装ごと、強引に中に押し込もうとしていた。
ぐい……ぐい……
「あがあっ!!」
押し上げられ、上方に動こうとする体は、ブロブが押さえつけている。アイヴィーの顔が苦痛に歪む。
ぶちぃっ!
アイヴィーの股間を覆っていた布が、ブロブの力に耐えかねて、はちきれた。
「はぐぁああああああああああああああああっ!!!!!」
ビクン! と一際大きく、アイヴィーの全身が痙攣した。衣装を突き破った勢いのまま、ブロブの触手はアイヴィーの膣内に押し入ったのである。
アイヴィーの口から、ごぼごぼと大きな泡が生まれ、ブロブの表面を波立たせる。
「あがぁ……か……かふ……」
ブロブはそのまま、アイヴィーのいたるところを蹂躙する。
「ひぃう!!」
衣装が弾け飛んであらわになった陰核を吸い上げ、きりきりと絞る。
「んひぃぃぃぃぃぃ!!」
固く閉じた尻の肉を掻き分け、その奥の菊座を嬲るように揉みほぐす。
「あふぅぅぅぅぅぅぅん!!」
粘液を吸ってパンパンに膨らんだ乳房を、パン生地のようにこね回し、同時に乳首を目一杯に吸い上げる。
「ふひゃぁぁぁぁぁぁ……」
無防備になった腋の下に吸い付き、じっとりと舐めるように動く。
「ひぐっ!! はぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁ……」
縦長の慎ましやかな臍に入り込み、ほじるように奥を目指す。
そうする間にも、ブロブはアイヴィーの膣内に入った触手を激しく出し入れする。
アイヴィーの全身は燃え上がるように熱く火照り、股間周辺には細かい泡が発生して、じゅぶじゅぶと粘ついた音を立てていた。
「はっ! ぐぅ! ん! んう! くふ!」
アイヴィーにとって何より恐ろしかったのは、ブロブは外見的には粘液の塊なので、動きを視認することはできないことだった。
予測のつかないタイミングと手段でアイヴィーを責めるのである。
心の準備もできないまま、全身をくまなくいたぶられ、アイヴィーはいつしかすすり泣きを漏らしていた。
「あぎぃ………っ!!」
アイヴィーが何かに耐えるように、きつく歯を噛み締めた。
(そんな……そんなとこ……何をするつもりなの……気持ち……悪い……)
アイヴィーの菊座を責めていた粘液の動きが、徐々に力強くなってきていた。
ごくわずかな隙間から少しずつ粘液を侵入させつつ、ずんずんと菊座を押し開こうとする。
さらに、粘液は内と外からの同時攻撃を開始した。先に侵入したわずかな粘液までもが、内側からアイヴィーの菊門をこじ開けようとする。
「んう! ん、ん、んんんぅぅぅぅぅぅ………」
(ダメ……もう、抗い……きれ……な……)
抗い疲れたのか、アイヴィーの菊座に込められていた力がわずかに緩み、小指の先ほどの隙間ができた。
ずりゅううううっ!!
「あぐぐぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!!!!」
一旦侵入されると、中に入った粘液が菊座を押し広げ、もはや自らの意思で閉じることはできなくなった。
むしろ、閉じようと力を込めれば痛みが増す。
ずんずんと膣を突き上げられ、菊座を貫かれているせいで、しなやかな脚はぶらんぶらんと揺れる。
腋と臍を嬲られ、くすぐったさのあまり上半身はくねくねともがく。豊満な胸は粘膜に思うさまこね回される。
全身の動きにつられたのか、力を失った頭部はガクガクと前後に揺れた。
(やぁ…こんな、全身を責められるなんて…ダメ…耐えられ…ないぃ…ッ!!)
ブロブの体内で翻弄されるアイヴィーの体は、さながら踊り狂っているかのようだった。
(堕ち………ちゃぅ………)
アイヴィーの全身が硬直し、電流を流されたかのように震えた。
「はぁ……くふぁぁあああああああああああっ!!」
きゅうっ、とアイヴィーの全身が硬直する。口と鼻から、ごぼごぼと泡が噴き出す。
「かふ……ふ…うぅ……」
とろん、とした表情は、アイヴィーが壮絶に絶頂を迎えたことを物語っていた。
ブロブの体内で力なくたゆたい続けるアイヴィーの体は、さながら波に揺られる海草のようだった。
「さて…では仕上げといきましょうか、イザベラお嬢さま?」
ブロブの体内から、投げ捨てるように解放されたアイヴィーは、ヒクヒクと全身を小刻みに震わせながら、全裸で横たわっている。
剥ぎ取られた衣服だけが、ブロブの中で揺らめいていた。
「あ……かふ……うぅ……」
エリックを見上げる目に以前の鋭さはなく、半開きになった口の端からは唾液がこぼれていた。
(まだ……何かする気なの……? もう勘弁して……)
「さあ、出て来い!」
エリックがそう叫び、またしても指を鳴らす。だが、粘液の塊は動かない。
(…なに……制御できなくなったの……?)
アイヴィーがそう考えた時、異変は起こった。
ごぼり。
「ひいっ!! な、なに!?」
音は、アイヴィーの下腹部から聞こえた。
彼女は一瞬、自らの体までがエリックの制御下に置かれたのかと思ったが、そうではなかった。
ごぼ……ごぼ……どくん!!
「ひ……ひぃ……な、なんなのぉ……?」
怯えるアイヴィーを見下ろし、エリックは陰惨な笑みを浮かべる。
「あなたから吸い出したデータを、保存しているのですよ」
エリックの説明を聞いても、アイヴィーには何のことかさっぱりわからない。
ちょろっ。
「ひぁっ! な、なに!? 何してるの!?」
秘所をナメクジが這うような感覚に、アイヴィーは腰を跳ね上げた。
自らの体のせいで見えないが、びちゃびちゃという水っぽい音が不安を掻き立てる。
「世にも珍しい、緑色の聖水、といったところですな。絶景ですよ」
「な……なに……?」
ぷしゃあっ!
「ひいぃっ!!」
自分の脚の間から、緑色の粘液が噴水のように噴出すのを見て、アイヴィーの息が詰まる。
体内に侵入したブロブの一部が、秘唇から噴き出していたのだ。
「ひ、ひ………うぐぇぇっ!!」
喉の奥からもブロブはこみ上げてきた。アイヴィーは白い喉を震わせながら、必死で緑色の粘液を吐き出す。
「げほっ!! おごぅぇぇっ!!」
「おやおや、はしたない声ですなあ」
さらに、耳と鼻からも緑色の粘液を垂れ流すアイヴィー。
「ん? ここはどうしました?」
エリックはぷるぷると震える白い乳房を掴み、乱暴に握りしめた。
「や…やめ……ぅくうぅぅぅぅっ!!」
ぎゅううう……びゅるるるっ!!
乳首の先から、母乳よろしくブロブの一部を噴き出してしまうアイヴィー。
びゅる! びゅっ! びゅるるるるっ!!
「いや、いや、いやぁぁぁぁ!!!」
「さて、残るはここだけですな」
エリックはアイヴィーの体をうつ伏せにさせると、つるりとした滑らかな尻の肉を手で押し広げる。
「いやいやぁ、やめてぇぇぇぇぇ!!!」
アイヴィーの叫びをあざ笑うかのように、下腹でグルグルと唸るような音がする。
「早くしてください。私も暇じゃないんですよ」
ため息混じりに言い、エリックはアイヴィーの菊座を指で突く。
「い…いいいい……やあああああ………」
つぷ。エリックの指先が埋まる。
「んく!!」
「手のかかるお嬢様だ……さあ、どうぞ」
ぐり、と一回指を捻り、勢いよく引き抜いた。
「いやぁぁぁぁぁああ!! で……出てきちゃううううううっ!!!!!」
ぶじゅ……びゅるっ……ぶじゅぅぅううううっ!!
アイヴィーの菊門が開き、物凄い勢いで粘液を噴出した。
「あ……ああ…………あふぅ……う、うぅぅぁぁぁ……」
ヒクヒクと尻肉を震わせながら、アイヴィーはむせび泣く。
「…これは驚いた。ブロブの色が綺麗な緑のままですね。美しい腸をお持ちで」
嬲るような口調で言うと、エリックはまたしても指をパチンと鳴らす。
その音に応じ、アイヴィーの体中から噴出した粘液が、一箇所に集合するように動き出す。
一箇所にかたまった粘液は、徐々に変色していった。白蝋のような、アイヴィーの肌の色へと。
やがてそれが少しずつ固さを増していき、人型を形成していく。
「あ…ああぁ……そ、そんな……」
驚愕の表情を浮かべるアイヴィーの目の前で、ブロブの断片だったものは見る間に人間へと変貌していく。
それも、彼女自身がもっとも見知った姿に。
「わ……わたし……?」
「その通り」
立ち上がったブロブは今や、アイヴィーと寸分違わぬ外見を備えていた。
「このブロブは体内であなたのデータをすべてコピーし、再現してみせたのです」
エリックは誇らしげに、新たに生まれたアイヴィーを抱きしめた。
「記憶も人格も、剣の技量も、経験まですべてあなたと同じ…ただし、私に対する絶対的な服従心を除けばね」
エリックは剥ぎ取ったアイヴィーの服を、自分のアイヴィーに手渡した。
「つまり、あなたの研究成果も私のもの、というわけです」
言葉を失っているアイヴィーを見下ろし、エリックは高らかに笑う。
「ご協力ありがとうございました、『アイヴィー』さん。あなたはもう用無しです」
衣装を身につけ終えたアイヴィー(ブロブ)の手を取り、冷酷に告げる。
「ここに留まるなりお好きにどうぞ……さあ、行こうか、イザベラ」
二人はクルリと背を向けると、呆然と見送るアイヴィーを置いて立ち去って行った。
アイヴィーは置き去りにされたのだ。彼女を狙う刺客が、うようよと入り込んでいる秘窟の奥底に。
その後、『ソウルエッジ』を求める剣士は、ことごとく「イザベラ」なる蛇腹剣の使い手によって屠られる羽目に陥った。
そして、その戦いを観戦した者は口を揃えて、「イザベラの傍には、常にローブをまとった陰気な男が寄り添っていた」と語った。
邪剣『ソウルエッジ』の行方は、杳として知れない……
いや、もう…何も言うことはないです、ええ…いろいろ考え直さないと。
「蛇蠍」っぽくなっちゃいましたね。
管理人様、申し訳ございません。
そろそろ、純愛ものでも書いてみたいなあ…