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おことわり 今回はHシーンがちょっとだけあります。
「何が『一緒に寝たい』だ」
「ごめんなさ〜い」
桃矢はさくらのベッドに腰掛けている。
その視線の先には机にしがみついているさくらがいた。
「ほら、さっさとすませろ。先に寝ちまうぞ」
「いじわる! 手伝ってくれてもいいじゃない」
「ダメだ宿題は自分でやらなきゃ意味がない」
「ぶー」
「ほら、ぶーたれてる間に問題解け」
「はーい」
桃矢が立ち上がって部屋を出る。
「お兄ちゃん?」
「ココアでも入れてきてやるよ」
「うん!」
台所でココアをいれていると撫子の写真が目に入った。
「母さん・・・ごめん・・・俺も本気になっちまったみたいだ・・・」
母さんは許してくれるだろうか、そんなことを考えてしまう。
「父さんは・・・許してくるわけないか・・・」
冷蔵庫からプリンを取り出してココアのカップと一緒にお盆に乗せる。
足音を忍ばせて階段を上がる。ドアを少しだけ開けて中を見ると、さくらがまじめに机に向かっていた。
コンコン・・・
改めてドアを叩く。
「お兄ちゃん? いいよー」
「プリンがあったぞ」
「プリン!」
机の上にココアとプリンを置いてやると、さくらは宿題そっちのけで食べ始める。
「ん?・・・・・・お兄ちゃんの分は?」
「あぁ、俺はいい」
「無いの?」
「あぁ」
さくらはスプーンで一杯すくって桃矢に差し出す。
「はい、アーン」
「いいって」
「アーン」
「・・・アーン・・・」
「おいしい?」
「あぁ」
自分でも一口食べると、再びスプーンを差し出す。
「はい」
「アーン」
「うふふふ」
「お前の食う分、無くなるぞ」
「いいの。半分コしよ」
「あぁ」
ちょっと大き目のプリンは、それでも二人で分けるとずいぶん物足りないものだった。
「・・・ズズッ・・・ふぅ」
さくらはココアをさみしそうにすすっている。
「プリン・・・もう無いの?」
「無い」
「そう・・・今度、お父さんに作ってもらおうっと」
「お父さん・・・か」
「どうしたの?」
「いや、何でもない・・・それより終わったのか?」
「あ、もう少し、もう少しで終わるから待っててね」
「あぁ」
桃矢はベッドに横になる。
父さんにどう話すか、そんなことを考えていると眠気が襲ってきた。
「終わったー! お兄ちゃん、終わったよ!」
ふり返ると桃矢は寝息を立てていた。
「お兄ちゃん・・・寝ちゃったの・・・」
当然ながら返事は無い。
「待っててって言ったのに・・・」
その頬に軽く口付けするが、起きる気配は全く無い。
調子に乗ったさくらは唇を重ねる。それでも起きる気配は無かった。
「よーし・・・」
再び唇を重ねるが、今度は舌を少し入れてみる。桃矢の口に残っていたココアとプリンの味がする。
「・・・?」
桃矢は薄く目を開ける。自分の口に舌を差し入れるさくらの顔が目の前にあった。
(さくら・・・)
さくらはキスに夢中で桃矢のことに気付かない。
「・・・・・・!」
桃矢はさくらの舌を呑み込むような勢いで吸いたてた。
さくらの口に溜まっていた唾液がジュルジュルと音を立てて桃矢の口に吸い取られる。
驚いて離れようとするさくらを桃矢はしっかりと抱きしめる。
「ん!・・・ん!・・・ん・・・・・・」
必死に離れようとしていたさくらも、すぐに抵抗をやめてしまう。
「はぁっ・・・お兄ちゃん・・・いつから起きてたの?」
「お前が舌なんか入れるからだ」
「だって・・・お兄ちゃん・・・眠っちゃうんだもん」
「悪かったな」
抱きしめていたさくらを解放する。
「それより、歯を磨いてこい。口の中・・・甘いぞ」
「お兄ちゃんだって!」
「それじゃ、一緒に磨いて寝るか」
「うん!」
「もう12時か・・・」
「遅くなっちゃったね」
「誰のせいだ」
「ごめんなさい・・・」
「冗談だ」
桃矢は部屋の床に布団を並べて敷いていた。
「お兄ちゃん!」
「何だ?」
「何で離すの! もう!」
さくらは二枚の布団の間の10cmあるかないかの隙間が気に食わないらしい。
「よいしょっ!」
さくらが自分の布団を桃矢の布団とくっつける。
「そんなこと・・・」
「そんなことじゃないの! せっかく一緒に寝るんだから」
「わかった、わかった、それより早く寝るぞ」
「はーい」
灯りを消して布団に入る。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「手・・・つないでくれる?」
「あぁ」
桃矢は自分の布団に入ってきたさくらの手をギュっと握ってやる。
「やっぱり・・・温かい」
「さぁ、寝るぞ。明日も早いんだからな」
「うん」
あれから1時間、2人のてはつながれたままだった。
桃矢が手を離そうとするとさくらが握り返してくる。
「まだ起きてるのか」
返事は無いが、その身体がかすかに動く。
桃矢がさくらの方へ身体を寄せると、握っている手に力が入る。
「怖いのか?」
いじわるそうに聞く。
「怖くなんかないもん!」
顔を桃矢に向ける。その顔は頬をふくらませていた。
「大丈夫だもん! わたしだって、もう大人だもん!」
「悪かった。でも、俺も・・・どうしていいのかわからないんだ」
「わからないって?」
「歌帆は・・・プラトニックっていうか・・・一緒にいて心が安らぐ存在だったんだ」
「うん」
「でも、さくらには女を感じてるんだ」
「女・・・って、魅力があるってこと?」
「魅力があるかどうかはわからないけどな」
笑いながら答える桃矢に再び頬をふくらませて抗議の声を上げる。
「わたしだって・・・わたしだって、いつかはお母さんみたいに美人になるんだから」
「そうか・・・・・・俺は『可愛い』さくらの方がよかったんだけどな・・・」
「あ、うそうそ、可愛いでいいよぉ!」
「安心しろ、可愛くても美人になってもさくらが一番だよ」
桃矢はさくらの上に覆いかぶさる。
「お兄ちゃん・・・」
「さくら・・・目、閉じろ」
桃矢の顔がさくらの顔に重ねられる。
「はぁ・・・・・・お兄ちゃん、一緒の布団で寝てもいい?」
「狭くないか?」
「大丈夫だよ」
さくらは桃矢の布団に潜りこむ。
「お兄ちゃん・・・ギュッて抱きしめて」
「あぁ」
桜の背中に手を回し、強く抱きしめる。
「これなら狭くないし、温かいでしょ」
「そうだな」
「お兄ちゃん・・・緊張してる?」
「ん?」
「心臓がドキドキしてるよ」
さくらが桃矢の胸に耳をつける。
「さくらだってドキドキしてるだろ」
桃矢の手がさくらの胸に触れた。
「あ・・・ん」
思わず上がったさくらの声に桃矢は手を引いてしまう。
「ご、ごめん、さくら」
「ううん・・・違うの・・・ちょっとくすぐったかっただけなの・・・」
さくらにはそのくすぐったさが心地良かった。
「お兄ちゃん・・・もう一回・・・触ってみて・・・」
桃矢はまったくと言っていいほどふくらみのない胸におずおずと手を伸ばす。
心臓の位置を確かめるように手を動かす。
「ん・・・」
さくらが吐息ともつかない声を上げた。
トクン・・・トクン・・・トクン・・・
心臓の鼓動が桃矢の手に伝わる。
「お兄ちゃん・・・あのね・・・」
「どうした?」
「パジャマの上からじゃなくて・・・その・・・」
「上からじゃなくて・・・って」
「う・・・ん・・・・・・直接・・・触ってほしいの・・・」
さくらの突然の言葉に桃矢の心臓が大きく跳ねる。
「あっ、心臓がドッキンってしたよ」
さくらが無邪気な顔で微笑む。
「さくら・・・いいのか」
「あ・・・うん」
さくらがパジャマのボタンを自分ではずしていく。
薄闇の中でも下着越しに桃色の乳首が透けて見える。
桃矢はゴクリと唾を飲み込んだ。
「んん・・・」
さくらが声を上げないように必死にこらえている。
「声出してもいいんだぞ」
「ほんとに?」
「あぁ、出してみろよ」
「うん・・・・・・ぷっ・・・」
「?」
「うふふっ・・・ふふっ・・・あはははは!」
さくらが大声で笑い出す。
「どうしたんだ? 何がおかしいんだ?」
「だって・・・っく・・・お兄ちゃん・・・ぷっ・・・くすぐったいんだもん」
「くすぐったい?」
「もう、おかしくって、おかしくって、笑うの我慢するの大変だったんだよ」
「お前なぁ・・・」
性的に未発達のさくらにとって、胸を触られるという行為は性的な興奮をもたらさなかった。
本や友人との会話の中でそれなりに知識だけはあるつもりだったが、このさくらの反応は予想外だった。
一方のさくらも利佳から聞いていたのとはあまりにも違う感覚に戸惑っていた。
「気持ちいいって言ってたのに・・・」
さくらの呟きが桃矢の耳に入る。
「気持ち・・・いい?」
「あ・・・うん、さっき言ってた子がね、胸を触ってもらうのは気持ちいいんだよ、って言ってたの」
「ふーん」
桃矢もそういった反応が返ってくるものだと思っていたのだ。
「でも、くすぐったいだけだった・・・」
「最初のうちはそんなものだろ?(・・・たぶん)」
「そうなのかなぁ・・・それなら、お兄ちゃん」
「ん?」
「毎日触ってくれる?」
「バ、バカなこと言うな!」
「バカって言ったぁ!」
「当たり前だろ。普通、そんなこと聞くか?」
「でも、利佳ちゃ・・・じゃなかった、その子、胸を触ってもらってから、おっぱい大きくなってきたって言ってたから・・・」
「大きくしたいのか?」
「うん」
真剣な顔で答えるさくら。
「はぁ・・・自分で触ってろ」
ため息一つ吐いて桃矢はさくらに背中を向ける。
「あ・・・お兄ちゃん・・・」
「気分が盛り下がった・・・今日は寝ろ」
「えーっ!」
「いいから寝ろ」
「はーい」
思いきり不機嫌そうな返事をすると、さくらもボタンをして自分の布団をかぶる。
「おやすみなさい」
「あぁ」
気まずい雰囲気のまま夜は更けていった。
「ん・・・」
何かが動く気配を感じて目が覚めた。
気がつくと隣に寝ていたはずの桃矢の姿がない。
「お兄ちゃん・・・どこ行ったんだろう・・・」
時計を見ると、あれから1時間も経っていない。
部屋を見回すとドアが少し開いているのが目に入った。
布団からソロリと這い出ると、さくらはドアを開けて階下へ下りる。
風呂場の灯りがついていた。
「シャワーでも浴びてるのかな?」
風呂場に近付いたさくらの耳に桃矢の声が聞こえる。
「・・・ぁ」
「ん? 何か言ってるみたいだけど」
「・・・らぁ」
「誰かの名前かなぁ?」
「さくらぁ・・・・・・さくらぁ・・・・・・」
桃矢はさくらの名前を繰り返し呼んでいた。
「わたしの・・・こと?」
しかし、耳を済ませているとそれだけではないようだ。
「うっ・・・ふぅ・・・さくらぁ・・・はぁ・・・ふぅっ・・・さくらぁ・・・ふっ・・・はぁ・・・」
うめき声のようなものも聞こえる。
バタン!
「お兄ちゃん! 大丈夫!」
戸を勢いよく開けてさくらは風呂場に飛び込んだ。
そこには壁にもたれかかって自慰行為に耽る桃矢の姿があった。
「わっ、バカッ! 開けるなっ!」
そんな桃矢の声が聞こえているのかいないのか、さくらの目は桃矢の股間にそびえる逸物に注がれていた。
「お兄ちゃん・・・・・・そ・・・それ・・・」
「指差すなぁっ!」
「ご、ごめんなさい!」
バタン!!
開けたとき以上の勢いで扉を閉めた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・あれって・・・もしかして・・・」
汗で光る桃矢の全裸、そしてその股間にそびえていたものが目に焼き付いていた。
「お兄ちゃん・・・何してたんだろう・・・」
よくはわからないが、何か非常に慌てていた。
「あれって・・・利佳ちゃんが言ってたのと同じ・・・だよね・・・」
しかし、桃矢のモノは利佳に聞いていた寺田のモノに比べてだいぶ大きかったような気がした。
「あんなのが・・・わたしの中にも入ってくるのかな・・・」
話に聞いただけなので、具体的にどうするのかは想像がつかない。
「知世ちゃんも知ってるみたいだったけど・・・」
リビングのソファーに座って考える。
「あれが・・・お兄ちゃんの・・・・・・」
何だかむず痒いような感覚が下半身に広がる。
「利佳ちゃんは・・・気持ちいいって言ってたけど・・・」
自分の股間に軽く触れてみる。
・・・くちゅぅ・・・
湿った感触があった。
「えっ・・・」
もう一度触ると、やはり湿っている。
「おもらし・・・じゃないよね・・・」
さくらはトイレに駆け込むと、ズボンとショーツを下げる。
「あ・・・」
ショーツに透明なシミがついていた。
カラカラカラ・・・
手早くトイレットペーパーを巻き取ると股間に手を伸ばす。
・・・がさっ・・・
「あ・・・ん・・・」
思わず声が出てしまった。
「今のは・・・」
再び手を伸ばす。
・・・かさっ・・・かさっ・・・かさっ・・・
「・・・ん・・・くぅ・・・ふぅ・・・」
トイレットペーパーを動かすたびに上がる声がトイレに響く。
拭いているだけのはずなのに気持ちいい。
手にしていたトイレットペーパーは、秘所から溢れる液体でたちまち紙くずとなって手に貼り付いてしまう。
・・・くちゅっ・・・くちゅ・・・くちゅぅ・・・くちゃっ・・・
いつの間にかさくらの指はその秘所をまさぐっていた。
「あっ・・・あぅ・・・あん・・・あぁ・・・気持ち・・・いいよぉ・・・」
声を出さないようにしているつもりなのだが、初めての感覚にどうしても気がゆるんでしまう。
「・・・くっ・・・ふぅっ・・・はぁっ・・・うっ・・・」
指も自分の意思とは反対にその動きを激しくしていく。
・・・ぐちゃ・・・ぐちょ・・・ぐちゅ・・・ぐぢゅぅっ・・・
「あっ・・・あぁっ・・・もう・・・もう・・・うっ・・・あぁぁっ・・・あぁぁぁぁぁぁっ・・・・・・」
指が今までで一番深く沈む、と同時にさくらは生まれて初めての絶頂に達した。
ジャー・・・ゴボゴボゴボ・・・
「ふぅ・・・」
トイレから満足そうな顔で出てきたさくらは、廊下で仁王立ちしている桃矢とはちあわせしてしまった。
「お・・・お兄ちゃん・・・」
「さくら・・・何をしてたんだ?」
「な・・・何って・・・おトイレ・・・」
「おトイレ・・・ねぇ」
「お・・・お兄ちゃんだって・・・お風呂場で何やってたのよ!」
「あ・・・それは・・・」
「変なコトしてたんでしょ!」
「いや・・・」
「してたんでしょ!」
「う・・・」
「ほら・・・やっぱり、してたんだ!」
「さくらだってそうだろ!」
その一言で攻守が逆転した。
「えっ・・・」
「お前はどうなんだ?」
「えーと・・・」
「してたのか?」
「してないもん!」
「ふーん・・・声・・・」
「声?」
「声が聞こえてたぞ」
「うっ・・・」
「『気持ちいい』とか言ってたっけ・・・」
「あ・・・」
さくらの顔が真っ赤になる。あれが自慰行為だとは知らないが、他人に聞かれるのは恥ずかしい事のような気がした。
「してたんだろ?」
「う・・・うん・・・」
「気持ちよかったんだろ?」
「うん・・・」
「嘘つきだな」
「えっ・・・」
「俺は嘘をつかれるのが一番嫌いなんだ」
「・・・・・・」
「じゃあな。俺は自分の部屋で寝る」
「お兄・・・ちゃん・・・」
階段を上がっていく桃矢にさくらが呼びかけるが、桃矢はそれを無視してさくらの部屋に入ると布団を運び出してしまった。
「お兄ちゃん・・・」
部屋に戻った桃矢はベッドに布団を敷きなおすとその上に寝転がる。
自分の自慰行為を見られたことの恥ずかしさと、さくらの自慰行為を聞いてしまったことへの戸惑いから、あんな態度を取ってしまった自分に自己嫌悪していた。
「はぁ・・・」
自分の行為を見られたこともショックだったが、妹の行為を盗み聞きして興奮してしまった自分にもショックだった。
ズボンの前の部分は突き抜けるほどにテントを張っていた。
「うっ・・・」
布地越しに触れるだけでもその脈動が伝わってくる。
桃矢はズボンの中に手を入れて直接触れた。トランクスが吸い取りきれなかった先走りが桃矢の手を濡らす。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・うっ・・・ふぅ・・・はぁっ・・・」
ズボンとトランクスを膝まで下ろして、風呂場での続きを始める。
仰向けになったまま逸物をしごくと、たちまち溢れ出す先走りが粘ついた音を立てる。
・・・ぬちゅ・・・ぬちゅぅ・・・ぬちゅ・・・ぬちゅっ・・・
「・・・あぁ・・・さくら・・・さくらぁ・・・はぁ・・・ふぅ・・・あぁっ・・・」
コンコン・・・
さくらの名を呼びながら自慰行為をしていたところへドアがノックされた。
「さ、さくらか?」
「う・・・ん・・・・・・入っても・・・いい?」
「ダ、ダメだ!」
「ダメ・・・・・・そうだよね・・・お兄ちゃん、わたしのこと嫌いになっちゃったんだもんね・・・」
「いや、そうじゃない! 少しだけ待つんだ!」
とりあえず、ズボンとトランクスを引き上げてドアを開ける。
「どうしたんだ、さくら」
ドアの前には涙目のさくらが立っていた。
「お兄ちゃん・・・嘘ついてごめんなさい・・・」
さくらは部屋に入ると開口一番そう言った。
「あやまるから・・・わたしのこと嫌いにならないで・・・」
さくらの小さな肩が震えていた。うつむいた顔から涙が床に落ちる。
「さくら・・・」
「もう・・・もう絶対に嘘なんかつかないから!・・・・・・嫌いに・・・ならないで・・・・・・!」
気がつくと桃矢は片膝をついてさくらの身体を抱きしめていた。
「お兄ちゃん?・・・」
「ごめんな・・・さくら・・・・・・意地悪言って・・・」
「いじわる?」
「あぁ・・・俺は風呂場でさくらと同じ事をしてたんだ」
「同じ・・・こと?」
桃矢が立ち上がる。ズボンの前の部分が大きくテントを張っていた。
「お兄ちゃん・・・それって・・・あの・・・」
「あぁ・・・友達に聞いたんだろ?・・・男が興奮するとどうなるのか」
「うん・・・でも・・・」
「ん?」
「でも・・・そんなに大きいなんて言ってなかった・・・これぐらいだって・・・」
さくらは指と指で15pくらいの間隔を作る。
「そういう事をするな!」
「はい・・・」
自分のモノが他人より多少は大きいことは知っていた。小学五年生に15pのモノが入るというのも信じがたいが、もしさくらに自分のモノが入るとしたら・・・・・・
そんなことを考えている自分が怖かった・・・さくらに手を出してしまうんじゃないか・・・たとえ合意の上でも兄妹である以上、それは極力避けるべきことだと思っていた。
「どうしたの、お兄ちゃん・・・怖い顔してるけど・・・」
「い、いや、何でもない。それより、もう怒ってないから寝ろ」
「はーい」
さくらが桃矢のベッドに潜り込む。
「何してるんだ! 自分の部屋で寝ろ!」
「・・・!・・・だって・・・今日は一緒に寝るって・・・約束したもん・・・」
「さっきとは状況が違うだろ!」
「・・・嫌いなんだ・・・」
「えっ?」
「わたしのこと・・・やっぱり嫌いなんだ・・・」
枕に突っ伏して泣き声を上げる。
「あ・・・そ、そんなことはないぞ・・・好きだって・・・さくらのことは誰よりも好きだから・・・」
「ほんとに?」
枕に顔をつけたままたずねる。
「あぁ、本当だ」
「愛・・・してる?」
「あぁ」
「愛してるって言って」
「えっ・・・あ・・・愛・・・してるよ・・・」
「一緒に・・・寝てもいい?」
「でも・・・」
「ダメなの?」
「どうなっても知らないぞ!」
「うん!」
枕から顔上げるとさくらは布団をまくって桃矢を待つ。
「早く寝よ」
「しょうがねえなぁ」
桃矢が布団に潜り込もうと枕に手をつく。
「おい」
さくらは寝たふりをしている。あれだけ大泣きしていたはずなのに、枕はほとんど濡れていなかった。
互いに背中をくっつけて寝ている。
「お兄ちゃん・・・」
「ん?」
「さっきしてたのって・・・オ・・・オ・・・オナニー・・・ってやつ?」
「・・・・・・そうだ」
「気持ちよかったの?」
「いや」
「どうして?」
「そんなこと聞くな」
「でも・・・教えてほしいんだもん・・・」
「途中でやめたからだ」
「えっ・・・それって・・・わたしのせい?」
「さあ」
「わたしの・・・せいなんだね」
桃矢の背中でさくらが動く。
「ん?・・・・・・わぁっ!」
さくらの手が桃矢の前に回される。
「何やってるんだ!」
さくらがビクッとするのが桃矢にもわかる。
「だって・・・途中でやめちゃったんでしょ」
「だからって・・・」
「わたしも手伝う」
「手伝うじゃない!」
「うっ・・・ダメなの・・・」
「ダメなんだ!」
「わたしだけ気持ちよかったなんて・・・なんかやだなぁ」
「いいんだよ、さくらは気にしなくて」
「でもぉ、気になるんだもん」
「あのなぁ・・・さくら」
「なに?」
「あれは恥ずかしいことなんだぞ。他人に見せるようなことじゃないんだ・・・わかるだろ?」
「うん・・・」
「わかったら、おとなしく寝ろ」
「はい・・・・・・でも・・・」
「まだあるのか?」
「セ・・・セックスするときは・・・お兄ちゃんのがわたしの中に入るんでしょ?」
「そういうことを言うなって言ってるだろ!」
「はーい・・・・・・でも・・・入るんだよね?」
「・・・・・・」
「あんなに大きいのが入るのかぁ・・・」
さくらが心配そうな声で言う。
「お兄ちゃんのって30pくらいあったよね・・・」
「バカ!・・・そんなにあるか!」
桃矢が慌てて否定する。
「お兄ちゃん、セックスしたことあるの? ちゃんと入ったの?」
「そういことも聞くな!」
「だって・・・・・・知世ちゃんが『お兄さまならきっと経験豊富ですわよ』って言ってたんだもん・・・」
「俺が今までに付き合ったのは歌帆だけだ」
「えっ・・・・・・それじゃあ・・・」
「何だ?」
「お兄ちゃんもしたこと無いの?」
「『した』とか言うな! いいからもう寝ろ!」
「うん・・・おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ・・・本当に寝ろよ」
「はーい」
「そうでしたの・・・」
翌日、学校で昨晩のことを知世に相談する。
「うん・・・どうしよう・・・」
「わかりました。それについては、利佳ちゃんも交えて相談いたしましょう」
「うん。ごめんね、迷惑かけちゃって」
「いいえ、愛しのさくらちゃんのためですから、迷惑だなんて思っていませんわ。それより、お父さまはいつまでお留守ですの?」
「うーんと・・・明日・・・明後日の夜に帰ってくるって書いてあったよ」
「それでは、今日と明日もケロちゃんは私の家でお泊りですね」
「えっ、いいの!」
「はい。それよりも、お兄さまとの愛を育んでくださいね」
「うん! わたし頑張る!」
新たな決意に燃えるさくらに小狼が声をかける。
「おい、さくら!」
「あ、小狼くん、おはよう!」
「あぁ、おはよう・・・」
「どうしたの?」
「は・・・話があるんだ・・・今日の放課後、ここで待っててくれないか?」
「放課後・・・?」
「あぁ」
「わかった! クラブあるから遅くなっちゃうけどいい?」
「あぁ、そ、それじゃあ」
ギクシャクとした足取りで教室を出て行く小狼。
「小狼くん、どうしたのかな? 人の前で言えない話って・・・もしかして、また事件のことかなぁ?」
「ふふふ、たぶん違うと思いますわ」
「知世ちゃん、何か知ってるの?」
「いいえ。でも、何となく想像はつきますわ」
知世はクスリと笑った。
「ごめんねぇ、今日、遅くなりそうなんだ」
「クラブか? だったら待っててやるぞ」
昼休み、金網越しにさくらと桃矢が話をしている。
「ううん、クラブが終わった後に少し用事があるの」
「そうかぁ・・・だったら俺も部活見学だけして待っててやるよ」
「ありがとう! それじゃ、用事すぐに終わらせるようにするから」
「あぁ、慌てて転ぶなよ」
「わたし、そこまでドジじゃないもん!」
「どうだか」
「あ、あとね・・・」
急にさくらが恥ずかしそうに顔を赤くする。
「ん?」
「知世ちゃんがね・・・今日と明日も・・・ケロちゃんのこと預かってくれるって・・・」
「ふーん」
「『ふーん』て、嬉しくないの! 今日と明日も二人っきりなんだよ!」
「バカっ! 声がデカイ!」
「あっ!」
慌てて両手で口をふさぐ。
「誰も・・・聞いてないよね・・・」
「たぶんな・・・」
「ごめんなさい・・・」
「俺も嬉しいよ」
「えっ? 何て言ったの? 嬉しいって言ったの?」
「そうだよ」
「そっかぁ・・・嬉しいんだ・・・」
「それより、そろそろ休み時間も終わるぞ」
「あ、そうだ! それじゃ、バイバーイ!」
「おぅ」
「ごめんね、遅くなっちゃって」
「いや、いいんだ」
夕日で赤く染まる教室で小狼が待っていた。
「それより話って?」
「えーと・・・」
「何?」
「俺は・・・だな」
「うん」
「さ・・・さくら!」
「はいっ!」
突然、小狼が大きな声でさくらの名を呼ぶ。
「俺は!・・・俺はお前が好きだ!」
「えっ・・・」
「へ、返事は急がない、話はそれだけだ!」
それだけ言うと、小狼は鞄を掴んで教室を飛び出していった。
「しゃ・・・小狼・・・くん」
その後姿を見送りながらさくらが呟く。
「返事って・・・どうしよう・・・」
ちょっと展開が急ぎすぎちゃったかなぁ・・・
「早乙女くん・・・」と違って二人が結ばれるまでをメインに進んでいるのですが、Hシーン抜きがこんなに難しいと思いませんでした。やっぱり僕は効果音・擬音に頼っているみたいです。
小狼の告白シーンはほとんど覚えていないので、全くの創作です。
彼は捨て石だからいいですよね?
sisらぶ様のリクエストで始まったシリーズですが、他の読者の皆様のご意見もぜひともお聞かせください。
芝鬼様の書き込みで色々とシチュエーションが思い浮かんできたので、他の皆様もどんどん掲示板に書き込みして下さい。それを元に色々と話が練れるので・・・・・・
何より、次ぐらいにはシンメトリカルドッキング(笑)をさせたいと思っています。
それ以降は「早乙女くん・・・」のように親の目を盗んで、あーんなことや、こーんなことをさせていくつもりです。
「その04」は少し間を空けるかもしれません。
天加様をさらしモノにした「TLS2」を書いてみたいし、直接メールを下さったたかみ様(いい名前だなぁ)のリクエストの「ときメモ」の純愛も書く予定なので・・・